ROCK IN JAPAN FES.2005 3日目
夢のような空間に包まれた日々もこの日で終わり。

この日も陽射しが痛いくらいに強い。それでも不思議と元気がみなぎっていた。
会場に到着してGRASS STAGEに行くまでの間、しつこいほど立て看板と場内アナウンスで告知されていたのが、スネオヘアー体調不良による出演キャンセルとその時間帯がブレイクタイムになる、ということ。僕は前日連れから聞いて知っていた。ギリギリまで本人サイドの判断を代役を立てずに待った主催者サイドの対応に心で拍手。このしつこいほどの告知も観客のストレス緩和のための努力がうかがえる。

同行の連れがスネオヘアーのグッズ販売があれば買いたいとのことで軽くLAKEのグッズ売り場を覗くもののやはりブースなし。ELLEGARDENの売り場の行列が他の10倍くらいで恐ろしい。ストレイテナーもかなりの混みよう。

2日目唯一の心残りとしてTHE BAND HAS NO NAMEのグッズの買い忘れがあったので、今日はまずGRASSグッズ売り場へ。OTグッズの列もなかなかの行列だったけれど、ここは辛抱。NAVY TeeとCUSTOM MADE Teeとエコバックを購入。こちらはやはり圧倒的にサザンの列が長ーい。

木陰にシートを置き、早速スタンディングゾーンへ。初日ACIDMANよりもかなり人が集っている。すごいぞサンボ。
まずは渋谷陽一の開演挨拶から。テントゾーンやシートゾーンで間を空けずに空間をうまく利用してください、との注意事項は今年のスペースの利用具合を分析して来年以降のキャパを検討するためだという。
「今年あなたが空けてくれたスペースは、来年のあなたやあなたの仲間のスペースだと思ってください」
そして今年の早々のチケットソールドアウト、当日券の販売をしなかったことはプロデューサーとして辛い決断だったと述べて
「我々はこのフェスを、ダフ屋やオークションを儲けさせるためにやってるんじゃありません!正直、フェスを愛するみんなのことしか考えてません。来年への挑戦はもう始まっています。皆さんの手で今年を最高のフェスにして、来年に繋げてください」
と語る。今年は確かにスペースをいろいろな方法で改善して、去年まででも全然快適だったのにさらに快適になっていた。キャパは増えているのに。これだったらもっとキャパを増やしてその分チケットを売れたのでは、という意見も出てきそうだけど、これだけ大規模のイベントでいきなり大幅にキャパを増やすことはリスキーだったのだと思う。精一杯はやるけれど、無茶はしない。最高に信頼できるスタンスだと思う。
そしてこの日最初のバンドの紹介へ。bridge読者にはにやりとする台詞だった。
「僕は彼らを日本のロックの未来だと思っています。音楽評論家としてはリスクのある発言ですが(笑)、ほんとうにそう思います。ロックの衝動と官能を同時に鳴らす奇跡のバンド、日本のロックの未来、頼んだぞサンボマスター!」

9時、サンボマスター
「どうも、日本のロックの未来、サンボマスターです」
第1声からおもしろい。さらになかなか1曲目が始まらず喋る山口。
「こうやってたくさん集ってるけどさ、50年後にはあんたがたみんな死んでんだよ!おれなんてもっとはやく死んでるよ!」
等々、これこそ本来のロックのMCだよな、と納得してしまう熱さと批評性。
歌声よおこれでいきなりの大合唱でライブはスタート!とにかく凄まじい熱さだ。このバンドの歌が、心の奥深くを熱くしているとしか思えない熱狂。
「皆さん、まだ1曲目が終わったばかりですが・・・早くも伝説の予感ですよー」
僕にとって初めてのサンボマスターのライブ、1曲1曲のあいだにMCとも独白ともつかない山口の喋りががっつりあり、今まで観たことのないライブが展開されていくことにびっくりしてしまった。
7月7日、自分達の曲が全国に流れるその日その時間、起きたロンドンテロに打ちのめされたという話。
「俺は無力だ。たぶん、あんたがただって、無力だ。・・・でも、切実だ。だから歌うんでしょうよ。だからロックを聴いてんだろ」
45000人が一つになってるとかさんざん言ったあとで
「こんなこといってもね。俺は一つになんてなってねーよ、とかいう人が絶対いるんですよ。俺は後ろでまったり聴きたいんだとかね。サンボマスターなんて興味ないとか、好きなアーティストの出番までゆっくりしたいんだ、とかね。あんたがた、全然間違ってない!」
とか素晴らしすぎてじんとくる。正しいよ、サンボ。
新曲世界はそれを愛と呼ぶんだぜでは「愛と平和」コールが巻き起こる。
ライブが進むにつれ、思いつきで本音ぶちまけているように聞こえていた山口のMCがとても計算づくのショウであることが分かってくる。何度もライブを観た人はよりそのシナリオを知っていることだろう。ただそれで白けるどころかこれだけの熱狂を作り出しているのは、山口の伝えたい想いがそれだけ真摯であり、それだけ巨大だからだ。
今「戦争反対!」とはちまきをしてフォークギターを鳴らしても、それがどれだけ心の叫びでもあまり多くの人には響かないだろう。時代は移り行く。人は迷走している。今のロックバンドはそれぞれに賢明な手段で狡猾に表現を模索している。純粋に名曲を生産することだけでは、リスナーとの熱い想いの共有は得られない時代かもしれない。アジカンはとんでもない労力を注ぎ込んで、自分達でフェスを開催した。活動の全体で何かを発信しなければ信用が築かれないのだと思う。
ソウルミュージックの官能とファンクの情熱とロックの衝動を一気に鳴らすことで、ほとばしる想いを語りちらすことで、少しでもほんとうのことを相手に届けたいと願う強靭な意志。
「サンボマスター=日本のロックの未来」に僕からも1票。全然リスクなんてない。ガチガチに硬い本命だよ。

とんでもない熱狂のライブが終わり、しばらく時間が空くので、前日と同じみなと屋近くの休憩ポイントまで移動。冷麺を食し、ノンアルコールカクテルを飲み、また寝る。最高に気持ちがいい。13時からはLAKEもFORESTもアクトがないため静かなひととき。スネオ、またいつか。14時過ぎまで3日間で一番長くまったりと過ごし、GRASSに出発。LAKEから聴こえてくるマボロシの音がかっこよくて駆け出したくなったけれどぐっとこらえる。次の中年ロッカーが観たいのだから。
GRASSとLAKEの移動はわりとシーサイドトレインを活用。これが混まない理由が分からない。どう考えても時間的にも体力的にもメリット大。おすすめです。会場をちょっと俯瞰して見られるのも一興。

14時30分ころ、GRASS STAGEに到着するとまだ銀杏BOYZのライブ中。どうやら少し押しているもよう。そういえば今年はタイムテーブルの乱れも驚くほどなかった。ここにきて初。よれよれの歌を歌い弾き語る峯田くんがいた。木陰で終演を待ち、ひととおり混雑をやり過ごしスタンディングゾーンへ。
細かい話ですが、GRASSは15時くらいだとかなり前方のみ日陰に入るせいもあり前方へ。コンタクトをしても視力悪めな僕でも肉眼で表情が認識できるくらいの位置だった。


おっと、サンボしか書いてない(涙)。
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by kngordinaries | 2005-08-16 02:27 | ライブ


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