ROCK IN JAPAN FES.2005 3日目 その3
16時25分、ASIAN KUNG-FU GENERATION
音チェックをかねたセッションが繰り広げられていたかと思ったら、聞き覚えのある4つ打ちのリズムが刻まれなんと君という花でライブがスタート!早くも登場したアンセムに大合唱が巻き起こる。
さらに曲が終わってもリズムが刻まれ、再び音が重なっていきRe:Re:へ。ギターリフが始まった瞬間、ぐわっと会場が揺れたような錯覚に陥った。そのくらいにソルファというアルバムの核であるこの曲へのリスナーの熱は高い。性急に刻まれるリズムに、軽やかでポップなメロ、ギリギリの感情を抱えながらずっとずっと進む意志を歌った歌詞への共感は、時代の波に合致したかのようなおおきなうねりを感じさせる。
「僕は今日も掻きむしって 忘れない傷をつけているんだよ」
ここでMC、のようだけど後藤の様子がおかしい。眼鏡のフレームの内側から指を出している。どうやら眼鏡が壊れてしまったらしい。
「眼鏡壊れちった。いいよ。眼鏡なしでいきます」
と大したどうようもせず眼鏡をはずす後藤。
そして君の街まで、さらにループ&ループともうほんとにアゲまくりの最高のセット。どちらもミディアムテンポのゆったりとしたポップチューンだけれどそこに込められた思いの熱さが心に迫る。高校生くらいの男子が声のかぎりに熱く合唱していた。そんなポップソング、最高だと思う。さらにアンダースタンド、歌いだしから震えた。ポップであることが彼らのメッセージの浸透力を底上げする、という構造が素敵すぎる。
この辺でMC。
世界で起こっていること、海の向こうのことなんて自分には分からないけれど、まずは隣にいる人のことを思っていくことが大事だと思う、といった趣旨のことを語る後藤。会場から拍手が起こる。ここのところずっと一貫して言い続けているこのバンドの想いに、ここにいる多くの人が共感しているのだったら、それは意味のあることだ。
「そんなさ。眼鏡はずした俺が男前だからって、そんな動揺しなくても」
などと茶化すバランスのよさが信頼おけるし。
そしてさらにバンドとしての方向性をクリアにした最新曲ブラックアウト。コンピを買っていない僕でも日々口ずさんでしまうこのキャッチーでありつつさらに演奏の魅力を増した楽曲でアジカンの今後にリスナーへの期待値は上がる一方だと思う。
そしてハードな未来の破片で盛り上がりは最高潮に。掲げられる腕。さらに重厚なイントロからサビまで徐々に徐々に熱を上げていく構成が圧巻の大作サイレン。ライブ前半ちょっと演奏に粗があったようにも感じたけれど、この後半はばっちりで、特にサイレンは最高だった。
現在アジカンは夏フェスに出演しながら次のアルバムへ楽曲制作中らしい。大きな状況を作ったソルファの次のビジョンに対する期待がさらに高まったライブだった。

余韻に浸るまもなくさくさくとLAKE STAGEへ。
開演15分前くらいについた時にはスタンディングゾーン最後方まで人で埋まっていた。

17時40分、GRAPEVINE
「こんばんは!GRAPEVINEです!」
気合の入った大きな声でのあいさつからいきなり始まったのはその未来!・・・のはずがギターの音がおかしい。すぐに演奏をストップして、
「くそー、もっかいや!」
と叫ぶ田中。なんだかいつも以上にテンション高めだ。白シャツが細身の体格に似合いすぎ。そして再び始まったその未来。開放感あふれるロックチューンが夕暮れのLAKEに心地よく響き渡って、最高だった。田中の歌が演奏の勢い以上に突っ走っていて攻撃的に響く。バンドの好調っぷりがよく分かる。
フジファブリックの時も思ったけれど、LAKEのスタンディングゾーン後方は、音はダイレクトに届きつつスペースがゆったりしているので、しっかり聴けてしっかりのれる最高のポジションだ。もう気兼ねなく踊りまくる。
さらにイントロから驚き&歓喜爆発のLET ME IN~おれがおれが~!びしっとしまったバンドサウンドに乗って挑発的で独善的な共感ゼロの最悪リリックを投下。これで最高に盛り上がるのだから、バインは最高だ。実はエロいところがまた。
「可能性? んなもんおめぇにあるわけがねえさ 恐るべき態度でLet me in 悪態はちょっと控えめ」
さらにさらに勢いを増してBLUE BACK。開放的でドライブするサウンドが今の気分、とでも言っているような気持ちのいいセットにさらに熱気が高まる。
「んなわけねえよ」
のシャウトがもうかっこよすぎて楽しすぎる。
この辺でMC。
「この時間にここにいる人は凄い!もうね。GRASSはえらいこと(坂本龍一のライブ中だった)になってますんで・・・なんやったら俺も行きたいくらい」
と、自らへの毒も飛び出す絶好調っぷり。
「今年もね。またLAKEに呼んでいただいて、ほんとありがとうございます!(もちろん心がこもってない)」
「来年もぜひともLAKEに呼んでいただきたい。来年もLAKEでやったるー」
こちらとしてはもうほんとにLAKEでやってほしい。というか全アクトLAKEでやってほしいくらいLAKE STAGEはいいと思う。日没直前まで陽が照りつけるステージの向き以外は最高なので。
そしてグルーブ感たっぷりに鳴らされる壮大なミディアムチューンEveryman,everywhereにどっぷりと深みにはめられる。さらになんと白日が鳴らされた。
「8月24日に久々のアルバムが出ます。買ってください」
という潔い告知から新曲GRAVEYARD。歌詞の一節一節がザクザクと刺さるような切れ味鋭いロックチューン。
さらにアグレッシブに疾走するアダバナでさらにアゲる。そしてまたまた驚きの最強ファンキーチューン、マダカレークッテナイデショーでとどめの盛り上がり。
去年のRIJでの重厚で重々しく暴力的なまでに攻撃的なステージはライブ後しばし呆然としてしまうほどの衝撃があったけれど(なんせラストが豚の皿)、今回はそれとまったく別方向のベクトルで最高だった。
とにかくフロントマン田中のテンションを見ればバンドの調子のよさ風通しのよさが分かりやすい。表現のディープさの追求といった作業はひと通り終わり、もうポップに軽やかに、外に攻めていくような姿勢を感じた。そんな状態のアルバムがどんなものになるのか、楽しみで仕方がない。
アルバムバカ売れしても来年もLAKEでやってほしい!

終演後、LAKEを出るのに時間がかかる。それもそのはずLAKEのこのあとのトリを飾るのは今まさに人気沸騰中のELLEGARDENなのだ。たぶん今年のRIJでもっともおかれたステージと人気のギャップが激しいアクトだったと思う。一度は見てみたいところではあるけれどここはぐっとこらえて、夢のような3日間のラストを締めくくるGRASSの大トリを見るためシーサイドトレインへ。

19時、サザンオールスターズ
もう待っている会場の雰囲気から違う。とにかく落ち着かない空気が後方のシートゾーンまで満ち満ちている。そんな中サザンオールスターズが登場!
歓声がありえないくらい会場全体から湧き起こる大熱狂状態。もちろんステージに立つモンスターバンドに対するものなわけだけど、この3日間、もしくは2日間、もしくはこの1日のフェスがあまりに楽しかったその思いを爆発させたい人多数なんじゃないかと思う。GRASSのトリには数万人のそういう思いを受け止めてくれるアクトがなるべきで、今年は3組ともその意味で最高に適任だったんじゃないか、と一人ごちた。ほんとに最高。
チャコの海岸物語からライブはスタート。もう小さいころからいつもどこかで鳴っていたサウンドが、耳にし続けている桑田節が、次々と繰り広げられる。ステージのサイドにある大型ビジョンに歌詞テロップなんかも出たりして、演出も凝っている。
最強パーティーチューンマンピーのG★SPOTではこれまたどこかでみたよなちょんまげヅラをかぶって、桑田敬祐(ホンモノ)のテレビやライブ映像で何度もお見かけした暴走パフォーマンスが炸裂!これで盛り上がらないわけがない。
会場中の人がスタンディングで歓声をあげ、踊りくるったり、聞き惚れたり、拍手したりしている。
正直、僕はサザンには馴染みが薄い。真夏の果実でさえサビがくるまで何と言う曲か分からないほどに重症なわけだけど汚れた台所のイントロがかかった瞬間、もうテンションアゲアゲだった。もう10年近く前に発売されたYoung Loveというアルバムはほんとに大好きで夢中になって聴いていた。その中に収録されていたこの曲に胸が熱くならないわけがない。
さらに後半は希望の轍勝手にシンバッドといったサザンクラシック、そして本編ラストの最新曲BOHBO No.5まで息もつかせぬ怒涛のセットで、ありえない熱狂を生んでいた。
「今何時!」が言えたことは一生の思い出となること確定。
ステージを降りての放水やダンサーとの絡み等々の桑田敬祐(ホンモノ)のパフォーマンスもほんと日本一という古臭いフレーズで称えたいくらい最高だった。
アンコールはみんなのうた
見渡す限り何万という腕が掲げられて感情が爆発しているその光景は、ただただ素晴らしかった。

そして
「花火カモーン」
との桑田さんの言葉を最後にステージを去っていき、今年のROCK IN JAPANの最後を告げる花火が打ちあがる。

誰もいなくなったGRASS STAGE後方から空に上がる花火を見上げる数万の観衆。

今年はほんと暑かった。

さすがにサザンの集客力はハンパではなく、1日目2日目よりもかなり混雑しながら帰途へ。
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by kngordinaries | 2005-08-20 22:42 | ライブ


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