100s LIVE TOUR'The Tour of OZ#' Zepp Osaka(050917) 
100sのワンマンライブは2002年12月の名古屋ダイアモンドホールでの博愛博+に続いて2度目だった。実に3年ぶり。
普通のライブとは違う期待感と、同時に期待が大きすぎてちょっと不安もあった。

16時45分頃、Zepp Osaka近くの駐車場に到着。工場地帯のようなベッドタウンのような、とにかく凄いとこにライブハウスはあった。黄色いツアートラックを発見し、テンションが上がる。
連れがとてもお疲れの様子だったので、チケットの番号もよくなさそう(この時点ではそう思っていた)だし、開場待ちはせず、しばらく車内で休憩。

17時15分頃、遠目からも列がまったく動いていないので気になって1人で偵察に行くと、まだ開場してないもよう。なにか大変なことになっていなければいいけど。
17時30分頃、さすがにそろそろと思い行ってみると入場が開始されていた。チケットが3組の10番台ということで、全体を3~5組くらいに分けてると思い込んでいたのだけど、実際は10何組まであり1組100人刻みだったようだった。じゃあ、かなり良番だ!と急いで列前方に急ぐとちょうど3組が入場間近。滑り込みでセーフ。
入り口でシリアルNo入りのツアーデザインの入ったステッカーを貰う。チケットっぽい作り。いい記念になりそうだ。
物販で#から追加されたDUAL Tを購入。当ブログタイトルのこともありLION Tも気になったけど、絶対着ないだろ、ということでぎりぎり却下。

会場内はまだ最前のブロックの後方に余裕があったので、池ちゃん側の前から6列目くらいに陣取る。客層は7:3くらいで女性多め。

18時20分頃、ライブは始まった。


※この先、ツアー中のライブについて思いっきりネタバレしてます。ご注意ください。あと個人の記憶なので事実と異なる部分が多々ありそうですが、ご容赦ください。
(ツアー終わったのでMore機能外しました)


会場内のBGMがボリュームを上げ、客電が落ちるとアルバム「OZ」の冒頭の爆発音とともに、中村一義以外の5人がゆっくりと登場!
特に観客を煽ることもなく楽器をセッティングする。ステージは後ろに縦長の6枚の鏡が設置され、その間にスクリーン。メンバーは半円を描いた立ち位置で、皆がステージ中心を向いている。ROCK IN JAPANではステージが大きくてよく分からなかったけれどライブハウスだとその異色さが際立つ。一人として観客に正面を向かず、両端のまっちぃと小野ちゃんは客席が視線の片隅にしか入らないような状態。

セッション風の演奏からOZ Ⅲが奏でられていく。壮大でメランコリックで穏やかなコード進行とリズムが静かに会場の温度を上げていき、ここでボーカル中村一義が登場。

「赤い星の光、爆発後の光、この夜の光、過去から幾光年分の手紙。ここから幾光年分の手紙」
少しの静寂のあと響き渡る澄んだ歌声。光は光だ。きらめくようなサウンドと、優しく切ない穏やかな歌声が心にやんわりと突き刺さる。アルバム「OZ」の中でのさまざまな感情と時の旅の全てを大きく包むようなスケールの大きな楽曲。美しく回転する照明と相まって暖かい雰囲気が会場に広がる。ライブの幕開けにふさわしい1曲だった。
「光+光。
あの虚無でさえも、包み込むことはない未来。
埃を払い、自分が持つ世界を、
まだまだ叫ぶんだ。
世界中に想いよ、もっと。
世界中に願いよ、もっと。
世界中に朝日よ、もっと降れ。」
曲が終わり拍手が巻き起こったあと、聴き覚えのあるギターリフが鳴らされる。一気に湧き上がる観客。早くも椅子の上に立ち、思いっきり煽りだす池ちゃん。
「大阪ぁ!今日は2DAYSの1日目です!分かってるか!1日目ってことは2日目に負けるなってことだよ!」
なんか言ってることはよく分からないけど、この最強アフロにここまで目をひん剥いて怒鳴られたらアガるしかない!大歓声で答えると繰り返されていたリフにドラムとベースが一気に重なり疾走するサウンド、もちろんラッタッタ!オールドなロックのかっこよさと最新型のスウィングするリズムが気持ちよく腰を動かすグルーヴィーなチューン。最前はほぼモッシュ状態の恐ろしい盛り上がり。
「幻覚なんかは、俺にゃ、そもそもさ、効かねぇ。ヘイヘイ。」
さらに観客を鼓舞するようなアジテーションソング、バーストレインでギアを上げ疾走するバンドと会場。センターで歌う中村くんの歌声は、しかしとても穏やか。声はとてもよく出ていて音源に負けないくらいの丁寧さと力強さがあった。ライブ感重視の歌い上げる感じはなく、とても落ち着いた歌唱。バンドの音もとてもアンサンブルが強固で激しい煽りもないのにとてもエモーショナル。
「2度とはないよ、最初の連続さ。」
「もう2度と来ないよ。存分に進め。」
そして大きなためのあるグルーブが心地いいミディアムチューン、ここが果てなら。「OZ」と同じ曲つなぎがとても気持ちよかった。早くもライブは大団円の空気に。切なくも力強い意思を持ったこの曲で一つのバースの終演だ。
「ここが果てでもいいや。
時が満ちたから、旅立つ決意。
よく聴いてたリズム&ブルース、イエス。
あぁ、涙が溜まったら、また逢おうな。」

ここでMC。
「素晴らしいっ!さすが大阪だ!」
と中村。「でも実は俺、昨日、風邪引いちゃって・・・。でも直ったの、今日!!こんなんじゃ皆に会えないと思って、市販の風邪薬を6袋位飲んで・・」
そ、それは治るのかい?でも歌声も絶好調だから問題ないのかなー。
そして負けず嫌いのまっちぃも
「俺も昨日風邪ひいたの!葛根湯、4本飲んだ!」
ああ、こいつらアホだ。頼もしい。ライブ会場の空気は一気になごんでいく。
ここでしばらく沈黙していると、池ちゃんがボーカルに向かって口を開く。
「何見てんの?」
中村くんは次の曲行こうかという意味合いで目線を送っていた様子だったのだけど・・。
「えっ、なに喋りたかったの。そんなに喋りたいならどうぞ」
と中村。
「そうなのよ。家じゃ会話も少ないからさ・・・」
と言いつつノリノリで語りだす池田。
「この間、水族館に行ってきたんだけど、魚の名前が『セニョリータ』だったんだよね」
とどうでもよすぎるトーク炸裂。「思わず会釈しちゃったからね」観客笑。
「それ図鑑とかで見たことあるよ。知ってる」
と冷静に中村くんが返し、アフロが軽くすねたところでまっちぃのテルミンからまた次のサウンドスケープへ。

Leek Rag's Leek
たゆたうような不思議な旋律に乗せて、声の限りの高音で攻撃的な歌詞が歌われる。高音部はかなり辛そうだけど、きっちりと聴き心地のいい歌いっぷり。ところどころ音源と違うメロディーがかっこいい。
曲終わりでマイクスタンドに片手をかけがっくりと頭をたれる中村、ドラムのリズムの響きとともに照明が空間を真っ赤に染めあげる。そして流れるようにSanta's Helperへと繋がっていく。崇高なキーボードの音色が重なるとそこにキング牧師の“I have a dream.”演説が重なる。
厳しく過酷な現実の問題に直面し、多くの人たちを先導して闘ったキング牧師の「私には夢がある」という言葉はそのままOZのテーマだ。夢が現実を、歴史を作る。心が行動を生む。確かなモノは不確かな感情から表れる。そのプロセスの全てを表現したのがOZだ。
夢を持とうと歌う人がいる。夢を現実にしようと歌う人がいる。現実を見ろと歌う人がいる。過去を知れと歌う人がいる。今を感じろと歌う人がいる。未来を信じろと歌う人がいる。それは全て正しい。でもどこかにフォーカスを当てると他がぼやける。
OZはその全体をくっきりとした思想と豊かな表現で鳴らした圧倒的スケールのアルバムだ。そしてそれは音源でしか出来得ない表現を持っているけれど、生の現場でもそれぞれの楽曲は、こうして確固とした世界を作り出している。
演説とともに心臓の鼓動のような4つ打ちが観客の心に響き、Honeycom.ware。いつの間にか中村くんも半円の中に移動してビートボックスのようなものを演奏している。この曲の不思議なサウンドに会場一体が包まれる。
そして扉の向こうに。途方もない決意と失意を歌ったこの曲はやはりどうしても特別な1曲だ。感極まったような劇的な感情の爆発がフロアにもステージにも広がっていた。ステージの半円は崩れ、両端のギタリストは観客を煽るようにステージ前方へ。中央に戻っていたボーカルはこれ以上なく感情を吐き出す熱唱。しっかりと会場に目を向け、手を掲げて。
「支配の手錠で、この腕は赤に。
それでもウソに背向け行くだけだね。」
「同情と嘘に慣れた世界はもうやめよう。
うん、そして始めからやり直せばいい。」
この曲の後半の間奏で鳴り響くファンファーレの音色がとても好きだ。憂うような雰囲気に包まれた中で唯一の祝福の音。気高い決意を軽やかに告げる音。
「愛せるか?―――愛してるさ。」
「扉を向こうに、向こうに、蹴り上げな。
扉を向こうに、向こうに。声の方、声の方へ。」
そしてOZ Ⅲ。大きな感動とともに2つめのバースも終了。

大きな盛り上がりを見せ、しばらく沈黙するステージ。観客も感動の余韻に浸る中、アフロがまたなにやらふざけては中村くんに
「この曲のあとにそれかよ!」
と半分マジギレされてました。笑いつつ中村の言葉にうなづく観客。
このあともMCタイムは池ちゃんの小ボケ連発で大盛り上がり。ディテイルは覚えきれていないけど、ほんとに仲良さそうな緩い空気に包まれていた。
こんなにも切実で真摯な表現をするバンドがこんなにもアホでフレンドリーなのが、奇跡のようで、必然なようで。本当に稀有なバンドだ。

まっちぃのギターの独奏から一つずつ楽器の音色が重なっていき、Aへ。
さきほどまでのバースとはまた違う盛り上がりを見せるフロア。「1.2.3」のカウントアップから「だろ、だろ?」の大合唱まで一気に熱は最高潮へ。
さらにゆったりとしながら力強いリズムが心地いいB.O.Kは、バンドとそれを取り巻く人たちの行進曲。
「YES!BAND(S)とは進行形、おいで。」
「ニューエンブレムは『SONG OF FREE』。」
暖かい感情が広がりほのぼのとした盛り上がりっぷり。ステージも客席も笑顔。
そしてさらにギアを上げ、いきるものではじけるフロア。もみくちゃになって飛び跳ねる。
「あぁ、「忘れない。」を、 さぁ、忘れないぞ」
あとで連れに聞いた話だとこの曲のとき手拍子をするように煽っていた池ちゃんはパンパンパンうんという3打1休を指示していたのに、観客の大半が気付かず4打していたためかなり憤慨していたとのこと。僕も気付かなかった、ごめん。
大きな盛り上がりを見せたあと静かに奏でられるギターフレーズに怒号のような歓声が巻き起こる。100sの最高のライブアンセム、新世界
「知らないだろう、あの人は。神の意を弾に込めるあまり。」
「きらきらひかるもの刺さる場所、「心」。
きらきらひかる星の流れの向こう、
僕の想像の向こう。」
OZの楽曲は確かにがっちりとしたスクラムを組んでいて、それ以前の曲の入り込む隙は
ないような気もしていたけど、前アルバム「100s」のこの曲の想いはOZの世界ととても共鳴している。単体の曲たちから再構成されるライブという場でしか得られない、このセットだから感じられるものがあって、とても心に響いた。
後半に向け爆発するサウンドに胸を焦がされる想いだった。涙する観客もちらほら見受けられた。
そして、もしかして早くももう終演が近いのかな、と思ったところで驚きのイントロが鳴らされる。音源とはかなりアレンジが違っているものの間違いないK-ingだ。
絶対ライブでは聴けないと思っていた、いたけれどとても聴きたかった。凄い。
とてもブラックなフィーリングのリズムと、スキャットともラップともつかないようなオリジナルな歌唱が新感覚をもたらすこの曲は、OZの全てを俯瞰した最高のチルアウト。アレンジに合わせてか中村の歌唱もアドリブっぽくメロを変えていて、それがとてもかっこよく、元の楽曲より優しさの度合いが強まっていた。演奏するメンバーもみんな笑顔でこのゆったりとしたフィーリングに乗っかっていた。
「夢から、夢から実。」というフレーズはもっとも端的に表されたOZの核だ。
「今日の本当は今日も『本当』を刺す。」
「道中の万感とウォーカーズへ、聖歌を。」

短い時間の中に3つの大きなバースを詰め込みそれぞれに大きな余韻を持たせた濃密なライブ本編はここで終了。


アンコールの熱い拍手に答え、まずはまっちぃがステージへ!なぜか大きめサイズのデジタルカメラで観客を撮影。
「客電点けて」
との言葉で客電点灯。満足げなまっちぃ。
「こっから第2部だから」
との言葉に盛り上がる観客。そしてようやく戻ってくる残りの5人。
そしてまたあした。これだけのライブのあとにこの曲が鳴らされてはたまらない。
「さようなら、またあした。」
とてつもないテンションと強い使命感で張り詰めた楽曲たちのあとに収められた日常のあいさつのようなこの曲が、やたらと切ないのはなぜだろう。
気持ちのいい余韻に浸っていると彼方から響くようなドラムロールが叩かれる。信じられなかった。まさかこの曲がここで鳴らされるとは。
「この目に、その目に、この手や、その手に、そうだすべてはある。」
中村一義の3枚目のアルバム「ERA」収録のグレゴリオ。これだけの歌詞が突き抜けるようなハイトーンで歌われたら、当然次はディストーションの効いたギターから君ノ声へ。掲げられる腕。ここにきても集中力を切らさず中村くんのボーカルは繊細に歌を紡いでいる。曲後半では「ラララ」の大合唱!
そしてさらに驚きの展開は続き、ここで中村一義の最強ロックアンセム1.2.3!みんながみんな大合唱。アゲアゲで飛び跳ねる。
大盛り上がりの中、アンコールは終了。

さらに熱さを増すアンコールに3度6人がステージへ。って、池ちゃんモップで掃除とか小ネタいらないし。
まっちぃがアコギを手にし、まさかハレルヤ!と思ったけれどさすがにそれはなく、OZの世界の最後を担うアットホームな小品、バハハイ。短い曲なので2回も披露。
「ありがとう、ならばね。ありがとう、ならばね。ありがとうなら、みみずははたち、あたしゃ、ひゃくまで。」
この曲の江戸川っ子な中村くんらしい歌詞がとても好きだ。
このとき、スクリーンに満月が映し出されていた。OZのかかとを鳴らしたそのあとの1曲、ハルとフユをイメージしてたとかんぐるのは深読みしすぎだろうか。「月で、おやすみ。」ってことで。
「あの曲忘れてるじゃない。大切な」
とちょっと小芝居風な中村くんの言葉から最後は、100s始まりの曲であり、最強のロックアンセムであるキャノンボール。イントロから爆発するフロア。それに答えるように熱を増すバンドの演奏。
この日もう何度目になるか分からない熱狂のピークをまた迎えてステージは全て終了。

そのあとも、アンコールの手拍子がまた巻き起こっていた。係員の退場を促すアナウンスなどもありながら、しばらく続いたものの、結局ここで終了。

ライブ終了後、DOT LINE Tの新色が出ていることに気付き、かなり悩んだけれど、購入せず。

OZのディープな世界あり、100sのアットホームな空気あり、「ERA」、「100s」からのアンセムあり、でなんの不満もない最高のライブだった。
演奏も歌ももの凄く高いレベルで安定していてよかった。
3年前の博愛博+とはやっぱりかなり違う部分はあるのだけど、それは3年間で徐々に変化してきた自然な流れの部分なので、特に違和感はなかった。

けっして多くのライブを行わない100sだけど、彼らに40本も50本も、もしくは毎年ツアーしてほしい、という気持ちはない。普通のバンドとは意味合いもモチベーションの核もまったく違うのだから。
もちろん本人たちが50本回る、という必然を感じたなら全然反対しないけれど(何様)。むしろ大歓迎(どっちだ)。

ただ、まだ、きっとこのバンドは続く。そう思えて仕方ないライブだった。

このバンドが続くってことは、どれだけ本人たちにとって過酷なことか想像もできないけれど。



とにかく次があるなら絶対参加だな。
OZ聴いてればかなり長いこと待てそうな気がするし。

またね、おやすみ。




100sツアー公式ブログ「The Tour of OZ」“The Tour of OZ#” IN Zepp Osaka 初日 レポートにトラックバックさせていただきました!

ショートバケイション世界中に想いよ、もっと降れ。にトラックバックさせていただきました。

カタストロフィワールド「The Tour of OZ」7月13日@渋谷AXライブレポにトラックバックさせていただきました。
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by kngordinaries | 2005-09-19 06:18 | ライブ


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