triangle #2 CLUB ROCK'N'ROLL
10月2度目のSTANライブ。
同時刻にやっている「ROCKS」のイベントライブも気になりつつ、初めて足を運んだCLUB ROCK'N'ROLL。
開場直前に到着すると、ライブハウスの前は人だかり。これまでのフェス系以外でのSTANライブでこれだけの観客数は初めてだ。対バンがなかなかの人気バンドたちであるとの評判は聞いていたけど、分かりやすく実感できる光景。

会場に入ると入り口で来場特典の缶バッヂをもらう。
4組の出演バンドがそれぞれデザインしてくれたものだそうで、僕はSTANをしっかりゲット。まあデザイン的にはどうということはないけど、なんとなくお得で嬉しい。こういうのは普通のイベンターのライブではあまりない部分だろう。
今回のライブは僕もほんの少々お知り合いでもある、いわゆる一般の音楽ファンの方が企画している。

会場内はステージこそ素晴らしく狭いけれど、横のバーカウンターは異様にしっかりしていて、フロアにはミラーボールが回っていたり、ブラックライトだったり、なかなかアダルトで昔ながらのライブハウス然としている。ちょっと新宿ロフトを思わせた。
観客数は100以上で、狭いライブハウスはほぼ埋まりきっていた。
OGRE YOU ASSHOLEのメンバーがDJをやっているそうで、気持ちのいいダンスミュージックがフロアに流れていた。

1組目はRock Our Electric Soul
ギターボーカルとベース、ドラムにキーボードという編成の4ピース。見た感じかなり若い。4人でも狭いくらいのステージでもおかまいなしにアグレッシブなステージング。
しっかりしたメロディがありつつ、アレンジはダイナミックでオルタナティブな感じもあり。全体的にメリハリある体育会系なビートが、ノリにくかった。
曲調はアップテンポなものから激情のバラッド、柔らかなパーティーチューンまで、いろいろと多彩だった。


続いてはPaperBagLunchbox
事前に目にしていたアー写の印象では、その真ん中でピースしてる小柄なメガネの人がボーカルかと思っていたら、その人は女性で(男性だと思い込んでいた)しかもドラムだった。そしてその人は開場前に外で並んでいるときにすぐ近くにいて紙パックのカフェオレを飲んでいた人だった。ステージにもそれを持ち込んで飲んでいたけれど。
こちらもキーボード入りの4ピース。ブラックなフィーリングのソウルフルな歌を聴かせてくれる。ドラムの的確で小気味いいリズムがとても心地よく、よく動くベースが絶妙に絡み、時折楽曲の色を決定付けるキーボードが一気に主張する、そんなサウンドの基本構造が頑丈で、安心して聴ける。 ボーカルのファルセットなのか、微妙なラインをつくのびのびとした柔らかな歌声が、好きな人にはたまらない魅力があると思う。
ボーカルのギターはあんまり鳴らず、ハンドマイクで歌うときもあり、ステージを変な動きで歩き回ってまっていた。奇妙なダンスともいえないくねくねとした動きで実に気持ち良さそうに歌う。そのスターな感じにきっとMCも凄いのかな、と思っていたらMCは件のドラムとキーボードが進行して、ボーカルは沈黙。
そのドラムの喋りがどういっていいか、もったりとまったりとした感じで、ほんわかしてとてもよかった。
長尺な曲が多く、MCも長く、多分4,5曲で30分越えていたっぽい。


で、STAN
「君を抱いていいの~♪」 ※間違えました。正しくは「もう、終わりだね~♪」でした。謹んでお詫びを申し上げるとともに、ご多幸をお祈りしております。
と、Re:mixでも披露した小田和正をはっきりとオンマイクで歌い上げるKYG。そして
「始まりますよー」
と、ほうり投げるような言葉からいきなりSTAN'S HOUSEでぐいぐいと温度を上げていく。続いてULTRAMAGNECTICSTANSとイベントのお決まりの流れでソリッドでグルーヴィーなロックチューンを立て続けに。
さらにDolphin Dance。この迫力のポップチューンの美しいメロディーとどこまでも音符にしっかりとはまりきった歌の強さは格別だ。

「今日出てるバンドの中で、一番エフェクターの少ないSTANというバンドです」
と自己紹介するKYG。
「みんな凄いよねー。たくさん使ってね。俺、2個しかない」
とかなんとか言っていた。
「次はアウシュビッツという曲です」
と言ってAUSCHWITZ。喋り言葉に限りなく近い素の歌詞と声のトーンで、あくまで平熱で歌われるポップなメロディーが秀逸なミディアムチューン。後半の展開からどんどん深いところに落ちていく表現が不思議と心地いい。
その不穏な空気をさらに深めるように考えすぎな男へ。個人的に名曲揃いの中でも特別素晴らしいと思うマイナー調のクレイジーなミディアムチューン。
「メロンソーダ こぼれそうだ」
との出だしからメロと言葉のハマリ具合、沈み込むばかりでなく「オレのせい!」と急にキレる展開、このバランス感覚は他のどのバンドにもない。しかしそれこそがめちゃくちゃリアルな表現なわけで。
「もう 自分が 壊れそうだ もうヤダ
『どーなろーがまあ別にいいや』なんてウソさ どうなっちゃうんだ?」

「今やった曲は考えすぎな男という曲です。まあ、大体みんな、誰もが考えすぎなんすよ。―――これ以上別に面白い話はないよ」
この一言からもI Knowのディープサイドから見え隠れするKYGの苦悩っぷりがよく分かる。
そしてそんなディープな展開からいきなり陽性のポップチューンあゆが大炸裂!この温度差に火傷しそうだ。どこまでも心地よく胸が弾むリズムと思わず吹き出す能天気で人を食ったような美しいコーラスが音源ほどのクオリティはないものの、最高だった。
「もぐもぐもーぐーるー♪」
「ウーラパパパ――♪」「ウーラパパパ――♪」「ウーラパパパ――♪」「ウーラパパパ――♪」「あーゆー I love you, OK? あゆー」

「今やったアウシュビッツ、考えすぎな男、あゆ、の3曲は最近出たI Knowというアルバムに入ってます。2400、じゅ、15円? 普通の3000いくらのやつより500円以上安いんで・・・。その辺の買ってなさそうな人たちも、買ってくださーい」
そしてJAPANISTANへ。このあたりで気付いたけれど、いつのまにか49がメガネを外して演奏していた。初めて観たせいか、なんか違和感が。
さらに愛に逆らうな。「I Know」のリード曲でもある最高のポップチューン。
「そこでムリをしないで休めよ
忙しい世の中を 全て忘れて休めよ
背のびして 深呼吸」
さらにはTHE SONG。魅惑のリフとどこまでも飛翔するような開けたメロディーが素晴らしいポップチューン。
そしてラストはやはりI Know。このラウドでファンクなアップチューンの演奏がどこまでも振りきれていて素晴らしかった。
「次はオーガユーアスホールだよ!」
とKYG。ここでSTANのライブは終了。

今までで一番長時間(といっても40分程度)STANのライブを観られて、ほんとに至福のときだった。I Knowからの新曲群もいくつか聴くことができたのも嬉しかった。
ただ、いつも感じていることだけれど、グルーヴと勢いで圧倒する曲のクオリティに比べ、ゆったりとした曲が音源よりテンポアップしていたり、スカスカなアレンジが心地いい曲がわりとラウドに隙間がなくなっていたりするのは、個人的にはちょっと残念な感もあった。
J.Dやshuffle offが音源そのままの心地よさで聴けたら凄いと思う。



トリはOGRE YOU ASSHOLE
今回の出演バンドの中では明らかに一番お客さんが熱かった。今回の4組はどのバンドもかなり均等に人気があったけど、オウガが頭一つ抜けていたようだ。
ちなみにこちらもアー写で前に写ってる人がボーカルだと勘違いしていた。
試聴等で聴いていた印象ではもっと音響派で、トリッキーなアレンジかと思っていたけど、真っ当にかっこいいアンサンブル。
advantage平均は左右逆の期待がよかったかと。
フジファブリックやスパルタローカルズのような、エレキを演歌・歌謡チックな解釈で使っている感じもあり。なかなか湿ったノリがあった。
ボーカルが音に溶け込むような音源とは全然印象が違うガツガツと強いビートを担う楽器になっていて、でもサウンドに対してけして熱くなりすぎないのはKYGとかにも共通する醒めた現代っ子的な感覚も感じる。
初めて聴いたけれど、いろんなことが感じられる多面的な魅力があった。
ライブ全体としては、数曲凄い引き込まれ熱くなったけれど、残りの曲がどれも同じようなリズムに感じられる部分もあった。
4組目、STAN後、というところでちょっと集中力が切れ気味だったので、また機会があったら聴いてみたいと思った。


そんな感じで、小さいライブハウスのライブイベントとしては、お客さんも多く熱く、出てるバンドの素敵度も高く、とても満足なライブイベントでした。
PaperBagLunchboxのドラムがMCで主催者に拍手を送ったり、最後にオウガのボーカルが「triangle最高!」というようなことを言ったり、単なるイベントではない感覚がバンド側にも少しあったようで、そういうことがライブをよくしていたのかも知れず、それはとても素晴らしいことだと思った。

さてさて、どこまで自分のSTAN熱が上がり続けるか、少々怖くなってきましたが、I Knowのヘビロテが止らない中、次回は12/5池下UP SETでのワンマンライブです。なんというか、期待と不安が入り混じってます。まず集客だな、これ。問題はね。
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by kngordinaries | 2006-10-31 02:13 | ライブ


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