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ライアーゲーム
一億円もらえるなら、
どんな嘘だってつけるでしょ。

大金がかかった命懸けのギャンブル。一見シンプルなルールの裏に隠された抜け道や必勝法。プレイヤーの優劣が一瞬にしてひっくり返る大どんでん返し。

ツボです。ドツボです。こういう要素をふんだんに散りばめられたら、もう抗えない。
なんとなーくそんな感じのドラマなのだろうと思い、初回を観た段階ではまだ、なかなか面白いなー、というくらいだったのだけど、二話の後半からの第2回戦が始まったあたりからはもう怒涛の面白さ。
閉鎖した空間で、一見シンプルなルールのゲームが行われて、多数のプレイヤーが参加していて、多額のお金やそれぞれの事情が絡んでいて、時が経つにつれてゲームが持つ表情がコロコロ変わり、ゲーム開始当初には想像しえなかった結末へ行き着き、それが人間ドラマとしてもちゃんと機能している。
そういう作りに弱いのです。

というか、そういう要素が全部入らないとこういう作品は面白くないわけで。
緻密なゲーム性だけでは疲れるし、マネーの奪い合いだけでは辟易するし、とにかく意外な結末だけでは2時間サスペンスだし。
そうなってしまうからか、実際にこういう作品が量産されることはなく、たまにこうして出会えると非常に嬉しいわけです。

これに近い系統では、最近だとDEATH NOTEという大ヒット作があり、こちらは多分にファンタジー要素が強いところが大きく異なり、また少々ルールやトリックが難解すぎる部分があったけれど、今作は現実的な設定で、トリックも至って分かりやすくネタばらし以前に答えが分かることも少なくない。その辺のバランスも置いてけぼりにされずちょうどいい。
マトリックス的な映像表現での図説も分かりやすいし。中田ヤスタカの音楽も刺激的で盛り上がる。

こうなってくると原作の漫画の方も気になるところだけれど、この先の展開がネタバレてしまうのを避けたくて、とりあえずこのドラマ版が終了するまでは観ないつもりでいる。どこかで聞いた話では、今ライアーゲーム2回戦のあとの敗者復活戦をやっているけれど、そのあとの3回戦はまだ漫画版も連載中で、ドラマ版の結末はそちらとは違うものが用意されるらしい。
ドラマ版が無事終了したところで漫画版もガッツリ大人買いしてしまおう。そちらも楽しみ。
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by kngordinaries | 2007-05-30 00:03 | 映画、ドラマ
ハゲタカのえじき / Hol's der Geier
かなり久方ぶりにこういうものに手を出してみたのだけど、予想以上の面白さだった。というか、熱い。疲れる。知恵熱が出る。時間を忘れる。
悩みに悩んだ結果、あっさりと打ち破られたときの絶望。勝負を放棄したつもりが、なぜだか漁夫の利を得てしまったときの、微妙な幸福。

ハゲタカのえじき、恐るべし。

何の話だ、という向きもあると思いますが、カードゲームの話です、カードゲーム。ポピュラーなところでいうとトランプとかUNOとか、ああいった類のものです。
21世紀に入って随分と経ちますが、今カードゲームが熱いです(個人的に)。


「ハゲタカのえじき / Hol's der Geier」とは、ドイツ生まれのカードゲームである。
ドイツはカードゲームを含むボードゲームや、立体ゲーム等の、いわゆる非コンピュータゲームが世界一盛んで、毎年多くのゲームが誕生しているんだそうだ。
そんな無数のゲームの中で、権威あるドイツゲーム大賞の1988年度の最終候補となったのが、このハゲタカのえじき。
まあ少々微妙な経歴ではあるものの、とてもおもしろいゲームだということだ。

僕がカードゲームに興味を持ち始めたのは今年の初めのことだった。
職場の先輩の中国出張の土産話を聞いていたとき、中国ではみんながみんな、もちろん大人同志でも、トランプゲームを日常的にやっている、という話を聞いた。ちょうど最新のTVゲームソフトWii Sportsに興味ひかれていた自分的に、なんだか新鮮な違和感を感じる話だった。
しかしよくよく考えてみると、確かに小さなころみんなでわいわいとやっていたトランプゲームが、マリオカートよりもつまらなかったとは、考えにくい。

そしてその話の直後、とあるミュージシャンのブログにとてつもなく面白いカードゲームとして紹介されていたのが、この「ハゲタカのえじき / Hol's der Geier」だった。

単純にもすぐに欲しくなってしまったものの、近場で売っている場所など知らず、ネットで購入。カードゲーム友達などいるわけもないので、とりあえず12歳男子の我がいとこと説明書を読みながらとりあえずたどたどしくやり始めてみる。
そのファーストインプレッションは、前述のとあるミュージシャンことRHYMESTER宇多丸師匠のその紹介記事内の言葉のまんまであったので、それをコピペすることで済ませてしまおう。

『お、お、お、面白いじゃないの無茶苦茶!
説明してもらって理解するのに1分もかからない(“ただプレイするだけ”ならいきなりでも可能な)ほど、究極的にシンプルなルール(要約してしまえば数のジャンケンだもんな)、しかも決着がつくまでの時間も実にタイト(どんなにかかっても15分以内だろう)にもかかわらず、やればやるほど見えてくる奥の深さ……ついつい「もう1回!」を繰り返しちゃうという。
他のプレイヤーとの駆け引きが重要なうえ、適度の偶発性も織り込んであるため、何度繰り返しても絶対に単調にはならない仕組みが、ホント見事過ぎる!
単に強気に行けばいいってもんでもないし、防衛的になり過ぎても結局勝てはしない、っていうね(で、そういうところから、それぞれの性格的傾向が如実に見えたりするのが、また楽しいと)。
これ作った人マジ天才!』


いやほんとに一言一句そのとおり!
さすがラッパー、言葉のテクニシャン。まさにこのカードゲームの面白さを、そのプレイ中の熱量までも表したかたちで言語化してくれている。もう何も言うことはない。そういうゲームです。

ちなみにいとことの闘いは、時が経つにつれて白熱の度合いを増し、2時間後には両者知恵熱でフラフラになる、という壮絶なものに。戦場である彼の家にはWiiがあったので、ハゲタカのえじき2時間→Wii Sports1時間→ハゲタカのえじき2時間→・・・というエンドレスな展開になっていきましたとさ。

それが3月くらいの話で、その後、同世代の友人と4人でのゲームも行ってみたけれど(ちなみに2~5人まで参加OK)、これがまたさらにおもしろい!1VS1よりはやはり緊迫感というか、読み合いの空気はゆるくなるものの、そのドラマチックなゲーム展開や、悲哀まで感じる各々の性質が露になる奥深さが、さらに発揮される。これは傑作だ。
カードゲームっておもしろい。

と、ここまで書いておいて、ルール的な説明がないことに気付いたので、それは購入元のすごろく屋さんのブログ「高円寺0分」をご覧下さい。
ちなみにこの記事を読んで、微妙にルールを間違えて遊んでいたことに今気付きました・・・。



というわけで、そろそろ次のゲームにも手を出していこうと思って、今選考中。
今作のようにルールがシンプルなごきぶりポーカーにしようか、もっとルールが難解なものにしようか、それともボードゲームにしようか、はたまた・・・。

これを読まれたどなたか、何かおすすめがあれば、ぜひご一報を。
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by kngordinaries | 2007-05-27 00:31 | モノ
RIJF 2007、全出演者発表!!OTODAMA!マボロシ、ニューシングル!他
ROCK IN JAPAN Fes.2007、全出演アーティスト発表!!
8月3,4,5日にひたちなか海浜公園で行われる邦楽ロックフェス、ROCK IN JAPAN Fes.2007の出演者第2弾発表が行われました。これで全出演者が発表されたとのこと。今回発表されたアーティストは、8月3日がELLEGARDEN、OGRE YOU ASSHOLE、GOOD 4 NOTHING、GRAPEVINE、ケツメイシ、THE CORNELIUS GROUP、DEPAPEPE、HAWAIIAN6、100s。8月4日が遠藤賢司バンド、ORANGE RANGE、SUPER BUTTER DOG、DJ OZMA、BUMP OF CHICKEN、一青窈。8月5日が絢香、KEN YOKOYAMA、マキシマム ザ ホルモン、YO-KING、RADWIMPS、RIP SLYME、レミオロメン、LOW IQ 01 & MASTER LOW。
今年は早くも全ラインナップが出揃いましたねー。いつもながらの豪華ラインナップ!OGRE!バイン!バタ犬!バンプ!RAD!RIP!などなど素敵メンツがきましたが、個人的にはもう「ALL!!!!!!」の名盤っぷりに目下盛り上がりまくっている100s!そしてついに観られるかも、なもはや希少動物的関心事である(褒め言葉か?)THE CORNELIUS GROUP!が嬉しいところです。しかしGOING、ACIDMAN、APOGEE、RHYMESTER、STAN、吉井和哉、くるりといったあたりからもう1,2組でも出て欲しかったなーという部分もあり。ここのところ3年連続全日参加してきたけれど、今年はどうしようかと目下悩み中です。正直3日参加は時間的&金銭的にいろいろ大変なので、相当覚悟がいるのです。うーん、民生&100s+コーネリアスでもう初日は確定として、2日目と3日目はどちらもまずまずなんだよなー。抽選予約開始まで悩みます。

OTODAMA 07、出演者第1弾発表!!
清水音泉が開催する野外音楽イベント「OTODAMA」が今年も開催決定。開催日時は8月25日、会場は泉大津フェニックス。発表された第一弾出演者は奥田民生、木村カエラ、Cocco、MONGOL800の4組。
実は今年は例年に比べ控えめな奥田民生参戦!OTODAMAは夏祭り的なゆるいイベントというイメージがあるんですが、なんか好きです。もう1組、自分的にガツンとくる出演者が発表されたら行きたいなー。

マボロシの再始動第一弾シングル「超ジェラス」が6月27日にリリースとのニュース。カップリングは「HARDCORE HIPHOP STAR pt2」。
昨年秋からのRHYMESTER熱が冷めやらないので、ここのところはまだ手をつけていなかったマボロシ1stアルバム「ワルダクミ」を聴いておりましたが、これ下手するとライムスよりいいかも、というほど素晴らしい。しかしまた、今回もタイトルからしていいところを付いてくるなー。MUMMY-Dは天才だと思います。

excite musicにてクラムボンのインタビュー&PV・コメント映像
やはりボーカルの前髪パッツンっぷりは圧倒的だと思う。アルバム、まだ聴けてないので早く聴きたいところ。

「KREVA× ? = なんかすごい新曲 07年6月発売 かなりすごい3rdアルバム07年 夏 発売」って!!
まあシングルは誰か大物とのコラボっぽい感じではないかと。今一緒にライブしてるKさんかロックスターのYさんが濃厚かなー。楽しみすぎる。

6月30日にCLUB VIJONで行われる「アルコホリデイ 初!大阪!」にてkygDJやります
100s小野ちゃんも出るし、これ観てみたいなー。STANBBSにも自分で告知しちゃってますよ。いわく「kygDJは何回かやったことあります」とのこと。でも日記によるとBPM合わせて繋ぐことはしないとのこと。

とにもかくにも、今は100s「ALL!!!!!!」をヘビロテする毎日です。最初に聴いたときはもう「そうさ世界は」の出だしの「で、」でもうノックアウトでした。
どこまでも深く染み入る強いメロディと溢れるほどポップなアレンジ、そして中村くんの歌の表現力と作詞センスはまたいちだんと凄いことになってるなと。とにかく11曲40分があっという間なので延々繰り返し聴けます。全曲よすぎる。

そして今日は吉井和哉「WINNER」とクラムボン「Musical」を購入。まだ未聴ですが、楽しみ。
これからしばらくいろいろとリリースラッシュだなー。

それはいいけれども、そうなってくるとリリースが止っている方々が気になります。
奥田民生切れはそろそろ限界です。カラッカラです。どこぞのインタビューで言っていた秋にアルバム、そして年内ツアー、という話を信じ込んで待ち焦がれてます。
そしてアナログフィッシュにうずうずです。あれだけ素晴らしい新曲をライブで聴かせておきながら半年もリリースなしって!殺す気か!(←言いすぎ)
さらにはSTANもいいかげん待ちくたびれてます。ここまでの3枚はずーっとアルバムできてますが、彼らがシングル出すとしたらどんなのを出してくるのかとかいろいろ妄想中。というか、7月1日の名古屋ライブが楽しみすぎ。
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by kngordinaries | 2007-05-23 23:41 | 音楽ニュース
コンフィダント・絆 070513
ここ数年、なんとなーく漠然と、なにか演劇を観に行きたいものだなと思ってはいたのだけど、ずっと行動には移さずにいた。
ほとんど知識もないもので、なにか観たいとは言いつつも具体的にこれといったものはなく、わりと忙しい日々の中でそんな気持ちを忘れていることもしばしばであったし、たまに観たいと思う舞台の情報を知ってもそれはすでに公演後だったり、といった具合にタイミングを逃し続けていた。

ついにこの「コンフィダント・絆」を観ることになってから、それは楽しみにしていたのだけど、公演までのあいだになんとなく思い返していたら、なんで演劇を観に行って観たいと思い始めたのかを思い出した。
もう10年近く前のNHKのお正月特番にて、「笑の大学」と「巌流島」という2つの三谷幸喜作の演劇が地上波で放送され、高校生の僕はそれをVHSに録って繰り返し観たのだった。どちらも素晴らしいコメディだったけれど、特にたった2人の役者が場面展開もなしでたっぷり2時間絶妙な間で掛け合い、長ゼリフを発し、最後には深い深い感動とそれに負けない笑いが溢れるという「笑の大学」の奇跡のような光景は強烈だった。
こんな作品を生で目の前で観られたら、とそのとき思ったのだと思う。

そんなこんなではるばる大阪まで、近鉄特急に乗り込みプチ旅行気分で行ってまいりました。

※この先、公演中の舞台について、少々ネタバレを含む感想があります。ご注意ください。

しかし皮肉なものだな
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by kngordinaries | 2007-05-20 02:18 | 演劇
SAKAE SP-RING 2007 05/12
2日続けて名古屋栄周辺のライブハウス&クラブ8箇所で昼から始まり、100組以上のアーティストがひっきりなしにライブをする、というZIP-FM主催の巨大イベント、SAKAE SP-RING。

開催された2日間のうち、僕が参加したのは初日の12日のほう。
個人的な好みでは明らかに翌日の13日の方が充実していて、タイムテーブルを見ていても、9mm→サカナクションor monobright→Chester Copperpot or 星村麻衣→the ARROWS→RAM RIDER→NIRGILIS→plane→GOING UNDER GROUND!!(合間に矢場公園で別イベントのKOKIA) と、非常に魅力的でしたが、別の用事が入っていたため参加できず。

というわけで、お目当てのアーティストは少ないものの、色んなジャンル入り乱れた多彩なアーティストのライブアクトが観られ、しかも一つの街の各場所で同時多発的に行われる、というイベント自体の魅力にひかれ、会場に向かった。
ラシックの受付でチケットとパスカードを交換し、まずはクラブクアトロへ向かう。春の陽気に包まれた栄を自転車で駆け抜ける。

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by kngordinaries | 2007-05-16 01:14 | ライブ
FREENOTE、ニューアルバム!!吉井和哉、ニューシングル!ACIDMAN!他
FREENOTE、アルバム「オトノハトライアングル」リリース決定!!
FREENOTEの待望のアルバムリリースが決定しました。タイトルは「オトノハトライアングル」、発売日は7月25日。
はぁ~(吐息)。ようやく、ついに、いよいよ、待望の、念願の、FREENOTEの新譜リリース!!SAKAE SP-RINGでチケットとパスを交換するときにもらった冊子に書いてあって初めてこのニュースを知ったんですが、これだけでこのイベントに行ったかいがあったかなと。そのイベントでのセットリストも、バンド自身が先走っていて大半がそのニューアルバムからの曲だったですが、これがどれもいい感じでした。DIARYによると近々HPもアルバムVer.にリニューアルしてブログを始めたりコンテンツも大きく変わるようなので、そちらも楽しみ。そしてアルバムリリース後は、ライブを期待したいです。というか2年も待ったし、ライブしようぜ。

吉井和哉、7月25日にニューシングルリリース決定!!
吉井和哉のニューシングルのリリースが決定しました。今年第一弾となる5月23日リリースの「WINNER」に続き、第2弾シングルが7月25日にリリースになります。タイトル等、詳細は未定とのこと。さらにリンク先で「WINNER」の試聴がスタートしてます。
まだ「WINNER」出てないのに早くも新譜情報て。吉井のモチベーションがどれだけ今アガリまくっているかという話なんだろう。このままいくとアルバムが1年待たずに出ちゃうのではないでしょうか。というか、夏フェスに出てください(哀願)。「WINNER」はもっと攻撃的なアップチューンかと思いきや雄大なメロと穏やかなサウンドのミディアムチューンですね。フルで聴かないとよく分からないけれど、かなりポップで普遍的な魅力のある作品になりそう。ちなみにこないだ出たライブDVDは絶対おすすめです。(と、何回書いたことか)

ACIDMANがシングル「REMIND」を7月18日にリリース。3部作シングルの第一弾となる作品で、2007年冬に第2弾、2008年春に第3弾をリリース予定。
武道館公演も大成功したっぽい勢いで3部作て。と、見せつつも、実はかなりゆっくりしたタームでのリリースというところがなかなか策士。(穿った見方)

excite musicにて100sのインタビュー&コメント映像
もうなんか、リリース前なのに今年の名盤は「ALL!!!!!!」かくるりのニューアルバムだろうとほぼ確信してます。た、楽しみすぎる。

5月19日発売のCUTの特集「松本人志は悲しい――それは『大日本人』を見れば分かる。」が気になります。実は、松本や板尾よりも高須光聖のインタビューが一番読みたかったり。

今発売中の音楽と人のハタチノというミュージシャンが自分の二十歳のころを振り返る企画にTRICERATOPS和田唱が登場しています。
奥田民生や桜井和寿ですらある意味圧倒するちょっと独特な和田唱イズムがとても分かりやすいテキストとなっており、おすすめです。ほんとに普段の言葉と音楽が離れてない人だなと。
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by kngordinaries | 2007-05-15 01:28 | 音楽ニュース
この希望、ももとせ。
あと1週間足らずで、100sの2年半ぶりのアルバム「ALL!!!!!!」がリリースされる。そしてそれに伴った2年ぶりとなるツアーもスタートする。
昨年表立った活動がとても少なかったことからしても、今年は100sイヤーと言える。(←あくまで主観)

まず2月に約2年ぶりの音源リリースであるシングル「希望」がリリースされた。
「希望」はシンプルで疾走感のあるバンドサウンドと、キラキラとした音色で果てしなく飛翔するキーボードが印象的な、超ポップなロックチューンだ。爽やかに吹き抜ける風のように、雨上がりの虹のように、ただただ優しくまっすぐに今日の大切さを訴えるメッセージが胸を打つ素晴らしい曲だ。
カップリングの「シンガロング」は、ステージから観客全員に向けて放つイメージを想起させる1曲。ミディアムテンポのどっしりとしたバンドサウンドが力強い。

続いて4月に発売された第2弾シングルは「ももとせ」。
「ひゃくねん。ひゃくさい。転じて、多くの年。長い年月。」を意味するタイトルからも分かるとおり、万感の想いが詰め込まれたエモーショナルなミディアムバラッド。「なぜ泣くの? なぜ泣くの? ただ、なんとなく、ね。」と言いながら「だから、泣くな ただ笑え。」と鼓舞し、「この熱、ももとせ」と願う、優しさと強さが心に深く染みこむ切ない名曲だ。
カップリングの「なぁ、未来。」はド迫力で疾走するギターロックチューン。力強いメロディーラインとシンプルだけど6人の音ががっちりとまとまったアレンジがかっこいい。

そしてそれらに連なって、ついに来週リリースされるアルバム「ALL!!!!!!」は、もちろんまだ未聴なのだけど、全11曲約40分と前作「OZ」の大作っぷりとは真逆のコンパクトな作品になるようだ。

音源として今のところ届いている4曲から共通して最初に感じらたのは、驚くほどシンプルな音構造で作られていることだった。どの曲にも変に引っかかる部分や戸惑うような新鮮な驚きはなく、初めて聴いたときからすんなりと体に染みこむようだった。
純度が高い、という言い方がいいのか分からないけれど、それぞれが明快なフォルムを持っていて、それがシンプルな表現に落とし込まれていて、リスナーに妙な媒介を抜きにして直に届く。そんな音楽だ。

コンパクトでシンプルで分かりやすい。「ALL!!!!!!」はそんな作品になるんだろうか。タイトルからもその雰囲気は感じられるけれど。
どこまでも爽快で力強い「希望」、切なる願いの感情が胸を熱くする「ももとせ」、この楽曲たちがアルバムの中でどう輝くのか、今から期待が高まってしょうがない。

そして、中村一義の音楽に対してはいつも思っていることだけど、今回のように間口の広いフォルムでリリースされる作品は特に、多くの人に耳にしてほしいと強く思う。

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by kngordinaries | 2007-05-11 16:00 | 音楽
12人の優しい日本人
10年以上も前に観たときの記憶が随分と鮮烈で、いつかもう一度観たいと思っていた作品だった。

確か、テレビで深夜に放送されていたのだと思う。
この作品に対して何の前知識もなかったけれど、今にもスイッチを消して寝ようかと思っていたところだったのだけど、結局眠い目をこすりこすり最後まで観てしまった。
「古畑任三郎」とどちらが先に出会っていたかはよく覚えていないけれど、この両作品が三谷幸喜という劇作家に興味を抱く要因になったことは間違いない。

もしも日本に陪審員制度があったら、という未来を予見するような公開当時としては架空の設定で繰り広げられる、12人の陪審員によるとある事件の判決を下すための討論の一部始終。それをそのまま舞台演劇にした戯曲の映画化作品。
三谷幸喜お得意のワンシチュエーションでほぼリアルタイム進行のスピーディーかつ予測不可能なスリルは、とても心地よく一気に見せる。登場人物全員に必ずドラマがあり、必ずスポットを浴びるシーンがある、という彼の作品らしさが分かりやすく出ている作品だと思う。

僕は映画を観るというのは結構エネルギーのいることだと思っていて、そんなに何回も同じ映画を観かえすことはまずない。
だから、10年ぶりに観返すこの作品から何を感じるかはちょっと楽しみなことだった。もしかしたら全然面白く感じなかったりするのでは、とか。

はたしてそれは、ちょっと驚きの結果が出た。
面白い。それは間違いない。息もつかせぬ展開。細やかな人物描写と、そこはかとなかったり、ベタだったり、滲み出たり、さまざまな形で作品から溢れ出すユーモアとペーソス。
それは10年前と変わらない、変わらず面白い。

だけど、それ共に感じたのは、人が人を裁くこととその過程、それらの光景の裏側からゆらゆらとたちあがってくる大いなる疑問符。
コメディであるがゆえの多少の誇張はあろうけれど、この12人はリアルな今の社会の縮図といえる。全く相容れない価値観を持ち、長いものに巻かれやすかったり、ひねくれてみたり、ぶち壊したくなったり、自分本位だったり、思考停止したり、論理を優先したり、温情だけで物事を判断したり、ごちゃごちゃに捻じれ交わり絡まりながら、すれ違いながら、何とかその妥協点、落としどころを探っていく、その様。
日本人特有のコミュニケーションのかたち、民主主義的な討論による決定、そんなテーマも見え隠れする。

つくづく三谷幸喜は巨大な才能だと思う。複雑な人間模様をこれだけすっきりと分かりやすく、かつ面白く、深い洞察を持って描ける人を他に知らない。
それでいて、法廷劇としての手に汗握るサスペンスや最後のミステリ的大オチと人情劇的大オチを畳み掛けるカタルシスも巧妙な伏線を配して大いに魅せてくれるわけだ。
文句のつけようがない。

深みのある極上の喜劇。またきっと10年後に観たくなりそうな作品だ。


近々、初めて三谷幸喜の舞台を観に行く予定なのだけど、この作品を観返して、一層期待が高まりました。
「コンフィダント・絆」、楽しみだ。
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by kngordinaries | 2007-05-08 02:35 | 映画、ドラマ
くるり、野外フェスティバル開催!!トライセラ!GOING!他
くるり、野外フェスティバル開催決定!!
くるりが地元・京都で初の野外フェスティバルを開催することが発表されました。場所は京都・梅小路公園、開催日は9月23日。「かつて例を見ない地域密着型のフェスティバル」とのこと。
なんだか凄く驚きのニュースのようでいて、とても素直に納得いくニュースな気がする。もの凄くくるりらしい新機軸。本人達のいたって自然な流れの中での活動が周囲にはとても新鮮に映り、結果それがスタンダードなものになっていくという。みやこ音楽祭から一歩踏み出したこのイベント、まだどんなフォルムなのかも分からないけれど、素晴らしく素敵なことになるのは間違いなさそう。

そんなくるりのレコーディング日記『ダンケ・ダンケ・ダンケ』でここのところ次のシングルジュビリーの断片が聴けたりするんですが、穏やかなミディアムテンポは最初の数秒で、いいなーと思わされます。岸田パーマ(ウィーンヴァージョン)からも想像できたけど、今年のくるりは相当ヤバい気がします。アルバム楽しみです。

TRICERATOPS、DINOSAUR ROCK'N ROLL開催決定!!
TRICERATOPS主催のライブイベント「DINOSAUR ROCK'N ROLL」の開催が決定しました。会場はSHIBUYA-AX、開催日は7月5日。共演はB-DASHとBase Ball Bearの2組。
ダイナソー去年に引き続ききました!ベボベはトライセラ大好きという話をどこかで聞いたことがあるので分かりますが、B-DASHというのはかなり不意をつかれました。というか、これも東京かー。ダイナソーの全国ツアーとかないのかな。名古屋はGOINGとバインでとか。(←ない)

SAKAE SP-RING、スペシャルゲスト第一弾はGOING UNDER GROUND!!
ZIP-FM主催の名古屋の大規模ライブイベントSAKAE SP-RINGのこれまでシークレットだったスペシャルゲストの第一弾が発表されました。名古屋CLUB QUATTROの21時からGOING UNDER GROUNDが出演。
うわわわ!GOINGきました!!13日があまりに良すぎますね。12日しか参加できない身としてはもの凄く痛いです。しかも12日はAPOGEEとFREENOTEが被っているわけで。というか、チケット早く買わないとまずい気がしてきた。(遅)

チャットモンチーのニューシングル「とび魚のバタフライ / 世界が終わる夜に」のリリースが6月20日に決定とニュース。
またまた凄いタイトルできたなー。どんどん自分達の枠を壊していってる感じがわかりやすい。このシングルリリース後にアルバムかなー。フェスでもぜひ観たいところ。

100s「なぁ、未来」のPVがYahoo!動画にて先行配信中。
全体的な色のトーンがブラックで統一されていてこの曲のソリッドな雰囲気がよく出ていてかっこいい。というか、うちのPCではカクカク動きます。ときどき静止画。(涙)

ガチャピン、エアギター2007 東京地区予選で2位、とのニュース。
エアギターの審査基準が気になります。というか、タワレコとのキャンペーン等々どうも、ここはひとつ音楽業界でも牛耳ってやるかな、というガチャピンサイドの思惑が見え隠れしている気がします。僕は個人的にはこの勢力には抵抗する所存ですが、世間のポピュリズムにどこまで抗えるだろうか・・・。(←考えすぎ)


factからの新音楽誌「MUSICA」の5月15日発売の次号予告がアップされてました。表紙はBUMP OF CHICKENとビョークとBEAT CRUSADERSヒダカ。
この表紙のカオスな感じはなんなんだろう。頭文字「B」で括ったデザインもパンチが効いてます(誉め言葉)。とりあえず前回のあまりの内容充実っぷりは奇跡的として、今号にも期待。

KYGのブログのタイトルが『いずれみんな気付くさ、これはただの日記なんだって』にいつの間にか変わっていたことは、とりあえずスルーしておきます。
STANの音源リリース情報もそろそろほしいところです。
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by kngordinaries | 2007-05-05 14:58 | 音楽ニュース
マルコムX
観ている間、なんだかはっきりとしない胸の奥がざわざわとする感覚にとらわれ続けた。

ほとんど何の予備知識も持たずに観たことがその一因かもしれない。
分かっていたことは、実在した黒人開放運動家マルコムXの生涯を描いた伝記的な映画だということだけ。恥ずかしながら今作を観るまで、そのマルコムXがどんな役割を果たしてきた人物かも、ほぼ知らなかった。

舞台は第2次世界大戦中のアメリカ。
まずは幼少期のマルコムの黒人差別の原体験である父親の死や、人生の節目節目に出会う絶対的な差別の数々、そして青年となったマルコムが、縮れ毛を伸ばし洒落たスーツを着込み、まるで白人のように振るまいながらドラッグや盗みなどの悪事に手を染めていくまでが描かれる。
ここでのマルコムは至って明るく逞しく描かれているけれど、その置かれた境遇や彼自身の心に巣食うどうしようもない闇が見え隠れする。

そして逮捕され、数々の罪で実刑10年の判決を受け刑務所に入れられたマルコムは、同じ受刑者のベインズからネーション・オブ・イスラムの教えを説かれる。
黒人の経済的自立を目指す社会運動であるネーション・オブ・イスラムとの出会いが彼のそれまでの人生やその中での苦しみや悩みの全てをクリアにし、解き放つ救いのようなものであったことは想像に難くない。

そこからはもう怒涛の展開だ。
彼の熱く過激で攻撃的な演説は、多くの黒人の賛同を勝ち取り、ネーション・オブ・イスラムという組織は巨大化していく。
この一つ一つの演説や、警察に理不尽な扱いを受けた同志を助け出すエピソードは、おそらく事実どおりの描写なのだろうけれど、マルコムを演じるデンゼル・ワシントンの凄みのある演技が素晴らしかった。

彼の人生を頭ごなしに否定することは誰にもできないと思う。
マルコムXの人生を辿れば、彼の受けた圧倒的な不遇は明白だし、彼の思想がそこに行き着くことも不自然なことだとは思えない。もちろんそういった社会構造に見てみぬふりをして彼が人生を終えることも可能だったろうけれど、民主主義が生まれ多くの戦争が起こり超大国となっていくアメリカのなかで、彼のような人物が登場しないことのほうが不自然ではないかと思う。
時代的必然であったある種のヒーローであり、悲劇の主人公なんだと思う。

もちろんそれと同時に、彼の発言や活動をまっすぐに支持することだってできない。
黒人至上主義的な教えは、歴史的背景から心情的理解はできても肯定は難しいし、彼の実際に行ってきた活動自体は非暴力非権力なものだったとしても、その舌鋒から飛び出た過激な言葉が多くの人たちに良からぬ影響を与えるものであることも明白だからだ。

そして、なにより象徴的で衝撃的なのは、彼の最期だった。
ネーション・オブ・イスラムから追放され、イスラム教に回帰した彼は新たな考えのもと新たな組織を作り、柔軟な考えのもと活動を再開する。しかしネーション・オブ・イスラムから暗殺を企てられ、何度か命拾いをするものの、ついに彼は彼の賛同者たちの目前でのスピーチの最中、何発もの銃弾に撃たれ命を落とす。

よくできた寓話のようだ。信じられない、救いのない話だ。
彼の命を落とした銃弾を撃ったのは、彼が人生を捧げてきた救済活動の対象者である黒人だった。それを指示したのもきっと同じ肌の色の人間だろう。
とんでもない悪夢。そこで憎しみあう必然なんて、なかっただろうに。

映画のラストに、マルコムXとはまた別の活動方針を持って同時代に闘ったキング牧師がマルコムの死に対して語った言葉が登場する。

「この国の人間は考えの相違を暴力的でない方法で解決することを知らないのか」

この40年も前に発せられた言葉が、今の世界の現状にざっくりと刺さる言葉となってしまっていることが、どうしようもなく滑稽に思えるのは僕だけだろうか。
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by kngordinaries | 2007-05-01 16:13 | 映画、ドラマ