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ROCK IN JAPAN FES.2007 2日目 その2
monobrightの異常なハイテンションライブを観終え、LAKE STAGE方面に戻っていくと、ステージではエレファントカシマシのライブがスタートしていた。
しかもガストロンジャー!!この日本の現状を憂いながら自分の人生を鼓舞するようなアジテーションソングは、今になってこそその凄みがより実感できる。このタイプの楽曲がその後あまりフォロワーを生んでいない現状こそ、個人的には憂いたいところだ。
そんなエレカシを耳の端で聴きながら、LAKE STAGE近くの噴水のあたりで涼をとりながらしばし休憩。

ここから観たいアクトが連続する怒涛の後半戦。
まずはあの怪物を一目観ようと、GRASS STAGEへ移動。

16時35分ごろ、井上陽水
今年頭の井上陽水奥田民生のライブで初めて生の歌声を聴いたときの新鮮な衝撃が忘れられない。圧倒的に美しく、人間離れしたその歌声の力は、ちょっと他では聴いたことがないものだった。
正直、次のアナログフィッシュまであまり時間がないのだけれど、GRASSとLAKE側との往復は結構体力使うのだけど、1曲でもいいからまた観たいという思いで来てしまった。
そして、ステージにバンドメンバーとともにふらりとあらわれた御大にGRASSの大観衆からどよめきと歓喜が溢れる。Tシャツにジーパンというラフな格好で、いいお年らしいお腹ぽっこりもまた堂々としたものだ。
そして鳴らされた1曲目はなんとアジアの純真!!うねるように捲き起こる大歓声でもうほんと一瞬で場をかっさらっていく。その歌声が響き渡った瞬間、また大歓声。本当にもの凄い。
「いやいやいや、皆さん、ご機嫌よろしいようで」
と、これだけの狂乱状態にも飄々としたたたずまいで話す姿がどうにも面白すぎる。
井上陽水奥田民生のライブが脳裏に甦る。あのthe STANDARD、あの手引きのようなもの、もう恐ろしいくらいに美しかった。
2曲目はMake-up Shadow。ほんと出し惜しみなく名曲連発。
が、その歌声を背にこの辺でLAKEサイドへ移動の時間。うーん、この日のこのへんのタイムテーブルは個人的にほんとに厳しい。

陽水の歌声に名残惜しさを感じつつ、WING TENTに到着すると、すでにアナログフィッシュの面々がサウンドチェック中。
まず驚いたのは、下岡の眼鏡だった。オレンジの縁がとてもいかがわしいダテ眼鏡。やはり彼は独特のファッションセンスを持っている。
ほぼ恒例のようにアンセムの1コーラスなど、たっぷり曲も披露してくれる。
そして、
「なに観てきたの? (観客:「井上陽水!」) あーいいなぁ!俺らも観たかったよ!」
などと下岡が観客とコミュニケーションを取り、
「今日はおもしろい趣向を用意してるから、楽しみにしていて」
と意味深な発言をして一旦ステージを去っていった。

と、ここで最前スペースでライブ開始を待っているところで、隣の人に話しかけられる。関東の人で、3月のSTANライブとここで同一人物を見かけたことで、このブログの書き手だと認識したという。とても驚きつつ、いろいろと話をしているうちにライブがはじまった。


17時10分ごろ、アナログフィッシュ
「最初に言っておきたいことがあるんだけどさ。俺ら今日は全部新曲をやります。こういうフェスってみんな、あんまり関係なく楽しみに来てるでしょ。俺らもそれを信頼してるから」
というような下岡のいきなりのMCにどよめきと歓声が湧き起こる。
ナツフィッシュでポロッと言っていた「全曲新曲のフェス」はここだったか!ライブへの期待感が、さらにさらに高まる。
1曲目はダンスホール
メインボーカル2人が交互にボーカルを取って、さらに弾むビートを叩き出すドラムが合わさって、バンドが一丸となって「ダンスホール」へ強引に連れ去るようなポップチューン。
いきなりの大きな盛り上がりのあとに、いきなり手で音頭を取りながら恐ろしい言葉を連呼し始める佐々木、いわく、
「むりょく!むりょく!むりょく!むりょく!」
観客半分合わせて拍手、半分唖然。の状態のなか、演奏が始まる。当然、これも新曲無力のマーチ~僕らに愛を~。メインボーカルは音頭を取っていなかった下岡だった。超がつくほど覚えやすい童謡的なメロディに乗せて「無力~無力~♪」と歌われるシニカルなロックチューン。
「ROCK IS HARMONY」では、全体的にポップ化したなかで、特に言葉の棘が和らいだ気がしていたけど、これはなかなか強烈だった。
続いてはナツフィッシュでも披露されたマイ・ジェネレーション
「未来は白紙で!僕らは自由だ!」
という後半の叫びが印象的なまっすぐなポップチューンでぐいぐいギアを上げていく。
さらにはFackson Jive。軽やかなリズムが心地よすぎるダンスチューンで、熱を上げていく会場。抜群の演奏と、心地いい歌声とメロディがあれば、耳なじみのない楽曲だろうが、どこまでも楽しめる。フェスという場だから、ということもあるかもしれないけれど、もう天井知らずの盛り上がりだった。
ここで下岡の語りが始まった。Sayonara 90’s前の恒例の語りだ。なれてきたのかよりまとまりを見せながら、しかしより彼独自の中小的な世界への視点の説明になっていて、正直もう理解をはずれた言葉になっていた。
そしてSayonara 90’sへ。噛みしめるようなゆったりとしたメロディのうえを、突き詰めた思考のあとが見える重い言葉が歌われ、サビでそれがふわりと浮かび上がるような感じがする。軽やかにポップなのに、これまででもっともディープサイドの下岡曲だろう。
ここで新曲のみというぶっ飛んだ趣向のライブは全て終了、っぽい雰囲気を見せていたのだけど、最後のアウトロを弾き終えた下岡が袖のスタッフとなにやら会話をし、マイクの前に戻ってくる。
「これで終わろうかと思ったけど、時間まだ少しあるみたいだから、Helloやっていい?」
当然フロアからは歓声が湧き上がって、Helloが鳴らされる。波打つフロア、掲げられる腕。最後の最後で逆に嬉しいサプライズにぐしゃぐしゃな盛り上がりを見せてライブは終了。

最後にはHelloをやったものの、ほぼ全て新曲で貫くその心意気にまずは敬意を表したい。そして、それができるだけのほんとに聴覚にがつんと訴える力のある音楽なんだ、というバンドの自負が見えて嬉しかった。
新曲群もどの曲もそれぞれに魅力があって、特に初めて聴いた無力のマーチには驚いた。確実にさらに幅を広げてる。
ただ、個人的にはSayonara 90’s前の語りに顕著だったけれど、下岡がちょっと全開すぎた気がする。いや、全開はいいのだけど、ちょっと脳内そのまんますぎて伝わらないものになってしまっていたのが気になった。もっと精査してステージからミュージシャンが不特定多数に投げかけて受け止められる言葉に変換して発することができると思う。
非常に慎重に聴き手との距離を測ってきた下岡が徐々に徐々にここまで全開になってきたのだから、ここからの微調整はそんなに難しいことじゃないだろうし、それができたときまた凄いことになる気がする。楽しみだ。

ここで急いでGRASS STAGEへ移動。
タイムテーブル的にアナログを全部観てしまっては、どうしても次のアクトの最初には間に合わないわけだけど、それでもやっぱり急いでしまう。

18時前くらい、ASIAN KUNG-FU GENERATION
GRASSのエリアに入ったあたりでリライトのイントロが聴こえてきて一気にテンションが上がる。同時に怒号のような歓声も聴こえてきて、やっぱり熱く支持されているバンドなんだと実感する。
ぐるりとステージが見える位置にまわってスタンディングエリアに入っていくと続いてはループ&ループ。ぶっといギターリフとグルーヴたっぷりのメロディーが魔法がかったような力で気持ちを高揚させるロックチューン。いきなりの代表曲連発という出し惜しみなさ、フェスのメインステージという場の意味をよく分かっている。
「最近、俺の髪型がまわりに不評なんで、(会場笑) 今日のために美容院に行ってきました」
会場戸惑笑。正直言って「それでそれって・・・」という雰囲気が会場中に蔓延していた感は否めない。ゴッチ・・・。
続いては夏の日、残像。イントロから大きな歓声が上がる。つんざくギターと柔らかいメロディが溶け合った不思議な感触の名曲。
さらにはセンスレス。問答無用の最強ライブチューン。どこまでも飛翔するような曲構成が凄まじい。
大きな盛り上がりのなか、間髪いれずアンダースタンド!もうほんと、こんなセットリストありえない、というくらいの名曲連発に嬉しくなる。
そしてセッション的な音だしかと思ったら鵠沼サーフ。ルーズでグルーヴィーな雰囲気がかっこいいロックチューン。演奏の妙で聴かせる部分ばかりの曲なのだけど、こんな大会場でがっちりとそれができていた。
「今の曲知らなかったでしょ」
と一息ついて後藤が言う。確かにこの雑多な大観衆の中ではこれまで披露した曲の中で一番認知度が低いかもしれない。
「知らない曲だっていいんだよ。楽しんじゃえば。俺もよくフェスとかいくんだけど、知ってるとか知らないとか関係ないんだよね」
この辺の真っ当な音楽ファン感覚をいちいちレクチャーするように話すところが、後藤正史の正しさであり、このバンドの在りようなんだろう。
「次の曲は、みんな知らないと思う。・・・なぜなら新曲だから」
といって、新曲へ。太いリズムと強いメロディも持ったポップチューン、バンドの現在の充実っぷりが感じられる曲だった。
そしてイントロでここまで一気に熱が上がる曲はなかなかないだろうフラッシュバック!!一気に会場の熱を最高沸点まで持っていく。凄い凄い。
さらには遥か彼方!そしてラストは君という花!!もうとんでもない盛り上がりでライブは熱狂の中、終了。

このバンドがこれまで実らせてきた果実の充実っぷりをこれでもかと見せ付けられたようなライブだった。
ただ、その中に一応最新シングルである「或る街の群青」や一応最新オリジナルアルバム「ファンクラブ」からの曲が少なかったことがちょっと気になったところ。バンド側の心情にどんなものがあったかちょっとだけ気になる。
あと、ここ3,4年で現われたバンドがここまで堂々とメインステージのアクトをこなしている様子に、シーンの移り変わりを感じたりも。

ここで怒涛のライブラッシュを終え、ようやく一息つき、食事タイム。
みなと屋のハム焼きの列に並んだり、いろいろしているあいだに今日の大トリのライブがスタートしてしまっていた。

7時過ぎ、BUMP OF CHICKEN
食事を終え、ようやく落ち着いてGRASS最後方で観始めたときにはライブは中盤、プラネタリウムが演奏されていた。すでに陽も沈み、ステージのライティングが眩しいなか、あの藤原くんの独特な歌声が優しく耳に届く。
こんなフェスの大トリは初めてじゃないだろうか。シンと静まりかえって、誰もがステージから紡ぎだされる音楽に言葉に神経を集中させているような雰囲気。
僕はこのバンドのそんなに熱心なリスナーではないけれど、この場で放たれる藤原くんの言葉の一つ一つがいちいち心に突き刺さっていった。やっぱり彼は詩人だなー。
特に煽ることもなく、丹念にしっかりと1曲1曲が演奏されていく。天体観測ガラスのブルース、そしてsupernovaといった本編ラストの畳み掛ける各時期のこのバンドの珠玉の名曲群は凄かった。
アンコールの1曲目は、ダイヤモンド。個人的にこのバンドとの出会いの曲であるこの曲が聴けて嬉しかった。
フェス的な享楽の大トリとは全く違う静かに深く心に響くようなライブのあと、上がった花火はまた新鮮で綺麗だった。

というような感じで2日目が終了。
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by kngordinaries | 2007-09-04 23:55 | ライブ
ASIAN KUNG-FU GENERATION count 4 my 8 beat Zepp Nagoya(060620)
今、このバンドのライブを観逃すわけにはいかない、というアホな使命感をもつことが、ごくごくたまにではあるけれど確かにある。

それは、あまりに自分とシンクロしてしまう1曲に出会ったときだったり、一つ前に観たライブが良過ぎたときだったり、普段のライブと違うよだれものの趣向が凝らされているときだったり、理由もいろいろだ。

最近の僕にとってそのバンドはASIAN KUNG-FU GENERATIONだったし、その理由はアルバム「ファンクラブ」だった。

開演10分前に会場に滑り込むと当然ながらフロアは人で埋め尽くされている。入り口を入ったところで足が止る。
数日前、岐阜公演が後藤の不調によって延期されたことを知って、名古屋公演が行われるのか不安に思っていたけれど、2daysの初日は予定どおり行われていたもよう。バンドのフロントマンにとって病み上がりの2daysのライブがどれだけこたえるものかなんて想像もできないけれど。

※この先、公演中のライブ内容についてネタバレがあります。ご注意ください。

定時で帰れる雰囲気
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by kngordinaries | 2006-06-22 01:24 | ライブ
上半期のミュージック
W杯W杯で日が暮れてる今日このごろの世の中。
実は2006年が半分終わろうとしていることに気付いてない国民が大多数なのではなかろうかと。

そんなぼんやりした世相に鋭いメスを入れるべく、上半期に気に入った音源を整理してみようと思います。話の入り口は多少強引なくらいのほうがちょうどいいのさ。

ほんとは去年に引き続き上半期ベストアルバムをやろうと思ってたんですが、厳しく選択していったら上半期は2枚しかなかったので企画倒れしました。とはいえアルバムとして素晴らしいと感じたものが少なかろうといい曲はたくさんありました。

ということでベストソングをここに発表。たくさんあるのでサクサクいきます。

KICK IT OUT/BOOM BOOM SATELITTES
まずはごく最近のお気に入り。無機質っぽいのに熱いダンスチューン。

ゴースト・ソング/APOGEE
一度聴いたら最後。底なしの快楽ディープポップソング。

夜間飛行/APOGEE
モダンなサウンドにてらいのないまっすぐに突き刺さる言葉。音楽もメッセージも高性能な1曲。

Living in the City/アナログフィッシュ
優しくて新しい、また一つ進化したアナログフィッシュ。

City/アナログフィッシュ
現時点で個人的今年のNo.1ソング。もうどうしようもなく好きだ。

ハミングライフ/GOING UNDER GROUND
打ち込みを大胆に取り入れ新しいフォルムを提示したGOINGの到達点。泣ける。

気分上々↑↑/mihimaru GT
クラシックなディスコサウンドを貴重にしたダンスポップチューン。歌詞もなかなか新しい。

sakura/Nirgilis
マッシュアップの快感を分かりやすく提示した新しいスタンダード。

ワールドアパート/ASIAN KUG-FU GENERATION
陰鬱で殺伐とした空気を突き破ることもできないシャウトが悲しすぎるほどにリアル。時代のロック。

センスレス/ASIAN KUG-FU GENERATION
濃縮還元、むせ返るほどポップ。どこまでもいけそうな爽快感。

真冬のダンス/ASIAN KUNG-FU GENERATION
このバンドにはめずらしく「僕」「君」でなく「僕ら」を歌った1曲。美しい映画の1シーンのよう。

恋の煙/チャットモンチー
今年はチャットモンチーの年かも、とデビュー盤に続いて多くの人に思わせた決定打。

いつまでたっても/GOING UNDER GROUND
ライブの最後にこの曲が披露され、フロアが波打ってる光景は、このバンドの正しさの証明。

J.D./STAN
そこいらのバンドにこの曲ができるかと。STANが破格であることと健全であることを象徴する曲。

Japanistan/STAN
社会にコミットしないロックってどうなのか。でも安易な否定や批判もちょっと・・。だからこの曲。

Dolphin Dance/STAN
優れたメロディとダイナミックな演奏が綺麗に融合した魅惑のミディアムロックチューン。

ユメデアエルヨ/RAM RIDER
今年に入ってからよさに気付いたディスコポップ。まさにドリーミーな最高ポップ。

BEAUTIFUL/吉井和哉
淡々と、穏やかに、世界の美しさを見つめるロックバラッド。こんな曲、この人にしかできない。



とまあ、ガッツリ羅列してみました。一応感想は自分内ルールで1曲1行としてみたんですが、とあるブログで「長文系音楽ブログ」と紹介されるほど、いつも長々書いてしまう性分なので、とても辛かったです・・・。
今年前半はアルバムよりシングルでいいものが多かったんですが、これらが収録されたアルバムがここからどんどんリリースされそうなので、それがとても楽しみです。

一応ベストアルバムも
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by kngordinaries | 2006-06-14 23:38 | 音楽
ファンクラブ ASIAN KUNG-FU GENERATION
ASIAN KUNG-FU GENERATIONというバンドの一番の魅力はなに、と聴かれたとして、すぱっと答えられる自信がない。
他のバンドであれば、いくつかの回答候補が挙がってきて、どれが一番かを選ぶのに迷うだけだけれど、アジカンはこれといった理由自体はっきりと思い浮かばない。だけどめちゃくちゃ魅力的なバンドなのは間違いなくて、困る。

最新作「ファンクラブ」が素晴らしい。
何回聴いても、繰り返し繰り返し聴いても、ゾクゾクする。言葉が刺さる。迷う。遠く広い世界に想いを巡らせる。自分の内側を直視させられる。
もの凄い名作だと思うけれど、それを人にプレゼンできるほどこの作品に対して自分なりの咀嚼がなかなかできない。

というか、上述のとおり、アジカンというバンド自体が僕にとってはそういうバンドで、「君繋ファイブエム」「ソルファ」といったアジカンを今の人気に押し上げた名盤についても、分からないといえば分からない。
ただ、ここまで切実に分かりたい、と思うアルバムは今作が初めてだった、ということ、になるのかも。

前作「ソルファ」から少し間を空けてのリリースとなった今作は、その時間の経過を考えても変化作と呼べるものになっている。
バンドアンサンブルが向上し、アレンジはよりフィジカルな機能性を高めつつ、不思議な音像を描き出すようになった。それに引っ張られるようにメロディもかつてのアジカンらしいメロディではない新しさが多く見受けられるようになった。音はよりソリッドでかなり骨太に進化している。

君に伝うかな
君に伝うわけはないよな
                         暗号のワルツ

最初に聴いたときにとにかく驚いたのが、言葉だった。
後藤のこの世界の現状に対する認識はいつもフラットで、無駄がなく、とてもリアルだったけれど、この作品の中のそれは、もうリアルだなー、なんて感想をのんびりつぶやくことは許されないような切迫感と焦燥感に満ちている。
深く深く沈みこむように内省的な世界ではない。現実のこの世間一般を見つめて、これだけの想いを吐き出している。あるいは意図的に提示している。そこから聴き手が読み取れることは、受ける影響は、とても大きいものだろう。

この言葉が、沈み込むようなグルーヴやスローでヘヴィなテンポで鳴らされるなら、逆に安心ななわけだけれど、今作はあくまで軽やかに、気持ちのいい風通しのいいグルーヴに満ちていて、メロディもこのうえなくポップに輝いているのだから、こちらはより真摯にこれを受け止めなくてはいけない気にさせられる。

僕の両手にはこれだけだよ
君の両手にはそれだけだろ
目蓋の奥に浮かぶイメージで
心の中に革命を
                         ワールドアパート

そしてこの問題作とか変化作といっていいこの作品まで見通して、思うのはアジカンというバンドの正しさだ。
アジカンが掲げるテーマは、全てがとても微妙で感覚的で難解なものだ。人やそれがたくさん集って構成される社会・世界というものと自分の関わりもしくは関わらないことによって生まれる問題意識。
すっきりと分かりやすく単純化して考えられないことをメッセージとして発しているバンドが、より複雑なアレンジやより切迫した歌詞世界へ踏み込んでいくその進化の正しさ。本当に嘘がなく真っ直ぐ、作品にしろ、活動にしろ、こちらに届けてくれるバンドだから、アジカンはこれだけ支持されているということだと思う。
それがどれだけ多くの人を勇気付け、どれだけ本人たちにとって大変な道のりとなっていることか。

冷静な視点で世界を見つめながら、絶望の淵でもがきながら、穏やかに現状を受け入れながら、胸を焦がすような熱情を叫ぶこのロックを、あなたはどう受け止めるだろうか。


剥き出しで走る夕
歪なレール上を転がるように
日々に潜む憂鬱
それすら消えて無くなってしまうまで
生きたい
                          ブルートレイン


スローなダンス
悲しみのステップ
ドラマもないそんな僕らの
足跡もない夜明けの街
汚れ知らない白い心でいて
                           真冬のダンス


それでも想いを繋いでよ

闇に灯を
心の奥の闇に灯を
                           センスレス



どうか投げ出さないで
そっと心に繋いで  ねぇ

手を伸ばして意味の在処を探して
見失った此処が始まりだよね
そうだね
                            タイトロープ




waterlily music「絶望と願い」にトラックバックさせていただきました!

ASIAN KUNG-FU GENERATION / ファンクラブ | Excite エキサイトミュージックにトラックバックさせていただきました。
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by kngordinaries | 2006-04-07 00:36 | 音楽
ROCK IN JAPAN FES.2005 3日目 その3
16時25分、ASIAN KUNG-FU GENERATION
音チェックをかねたセッションが繰り広げられていたかと思ったら、聞き覚えのある4つ打ちのリズムが刻まれなんと君という花でライブがスタート!早くも登場したアンセムに大合唱が巻き起こる。
さらに曲が終わってもリズムが刻まれ、再び音が重なっていきRe:Re:へ。ギターリフが始まった瞬間、ぐわっと会場が揺れたような錯覚に陥った。そのくらいにソルファというアルバムの核であるこの曲へのリスナーの熱は高い。性急に刻まれるリズムに、軽やかでポップなメロ、ギリギリの感情を抱えながらずっとずっと進む意志を歌った歌詞への共感は、時代の波に合致したかのようなおおきなうねりを感じさせる。
「僕は今日も掻きむしって 忘れない傷をつけているんだよ」
ここでMC、のようだけど後藤の様子がおかしい。眼鏡のフレームの内側から指を出している。どうやら眼鏡が壊れてしまったらしい。
「眼鏡壊れちった。いいよ。眼鏡なしでいきます」
と大したどうようもせず眼鏡をはずす後藤。
そして君の街まで、さらにループ&ループともうほんとにアゲまくりの最高のセット。どちらもミディアムテンポのゆったりとしたポップチューンだけれどそこに込められた思いの熱さが心に迫る。高校生くらいの男子が声のかぎりに熱く合唱していた。そんなポップソング、最高だと思う。さらにアンダースタンド、歌いだしから震えた。ポップであることが彼らのメッセージの浸透力を底上げする、という構造が素敵すぎる。
この辺でMC。
世界で起こっていること、海の向こうのことなんて自分には分からないけれど、まずは隣にいる人のことを思っていくことが大事だと思う、といった趣旨のことを語る後藤。会場から拍手が起こる。ここのところずっと一貫して言い続けているこのバンドの想いに、ここにいる多くの人が共感しているのだったら、それは意味のあることだ。
「そんなさ。眼鏡はずした俺が男前だからって、そんな動揺しなくても」
などと茶化すバランスのよさが信頼おけるし。
そしてさらにバンドとしての方向性をクリアにした最新曲ブラックアウト。コンピを買っていない僕でも日々口ずさんでしまうこのキャッチーでありつつさらに演奏の魅力を増した楽曲でアジカンの今後にリスナーへの期待値は上がる一方だと思う。
そしてハードな未来の破片で盛り上がりは最高潮に。掲げられる腕。さらに重厚なイントロからサビまで徐々に徐々に熱を上げていく構成が圧巻の大作サイレン。ライブ前半ちょっと演奏に粗があったようにも感じたけれど、この後半はばっちりで、特にサイレンは最高だった。
現在アジカンは夏フェスに出演しながら次のアルバムへ楽曲制作中らしい。大きな状況を作ったソルファの次のビジョンに対する期待がさらに高まったライブだった。

余韻に浸るまもなくさくさくとLAKE STAGEへ。
開演15分前くらいについた時にはスタンディングゾーン最後方まで人で埋まっていた。

17時40分、GRAPEVINE
「こんばんは!GRAPEVINEです!」
気合の入った大きな声でのあいさつからいきなり始まったのはその未来!・・・のはずがギターの音がおかしい。すぐに演奏をストップして、
「くそー、もっかいや!」
と叫ぶ田中。なんだかいつも以上にテンション高めだ。白シャツが細身の体格に似合いすぎ。そして再び始まったその未来。開放感あふれるロックチューンが夕暮れのLAKEに心地よく響き渡って、最高だった。田中の歌が演奏の勢い以上に突っ走っていて攻撃的に響く。バンドの好調っぷりがよく分かる。
フジファブリックの時も思ったけれど、LAKEのスタンディングゾーン後方は、音はダイレクトに届きつつスペースがゆったりしているので、しっかり聴けてしっかりのれる最高のポジションだ。もう気兼ねなく踊りまくる。
さらにイントロから驚き&歓喜爆発のLET ME IN~おれがおれが~!びしっとしまったバンドサウンドに乗って挑発的で独善的な共感ゼロの最悪リリックを投下。これで最高に盛り上がるのだから、バインは最高だ。実はエロいところがまた。
「可能性? んなもんおめぇにあるわけがねえさ 恐るべき態度でLet me in 悪態はちょっと控えめ」
さらにさらに勢いを増してBLUE BACK。開放的でドライブするサウンドが今の気分、とでも言っているような気持ちのいいセットにさらに熱気が高まる。
「んなわけねえよ」
のシャウトがもうかっこよすぎて楽しすぎる。
この辺でMC。
「この時間にここにいる人は凄い!もうね。GRASSはえらいこと(坂本龍一のライブ中だった)になってますんで・・・なんやったら俺も行きたいくらい」
と、自らへの毒も飛び出す絶好調っぷり。
「今年もね。またLAKEに呼んでいただいて、ほんとありがとうございます!(もちろん心がこもってない)」
「来年もぜひともLAKEに呼んでいただきたい。来年もLAKEでやったるー」
こちらとしてはもうほんとにLAKEでやってほしい。というか全アクトLAKEでやってほしいくらいLAKE STAGEはいいと思う。日没直前まで陽が照りつけるステージの向き以外は最高なので。
そしてグルーブ感たっぷりに鳴らされる壮大なミディアムチューンEveryman,everywhereにどっぷりと深みにはめられる。さらになんと白日が鳴らされた。
「8月24日に久々のアルバムが出ます。買ってください」
という潔い告知から新曲GRAVEYARD。歌詞の一節一節がザクザクと刺さるような切れ味鋭いロックチューン。
さらにアグレッシブに疾走するアダバナでさらにアゲる。そしてまたまた驚きの最強ファンキーチューン、マダカレークッテナイデショーでとどめの盛り上がり。
去年のRIJでの重厚で重々しく暴力的なまでに攻撃的なステージはライブ後しばし呆然としてしまうほどの衝撃があったけれど(なんせラストが豚の皿)、今回はそれとまったく別方向のベクトルで最高だった。
とにかくフロントマン田中のテンションを見ればバンドの調子のよさ風通しのよさが分かりやすい。表現のディープさの追求といった作業はひと通り終わり、もうポップに軽やかに、外に攻めていくような姿勢を感じた。そんな状態のアルバムがどんなものになるのか、楽しみで仕方がない。
アルバムバカ売れしても来年もLAKEでやってほしい!

終演後、LAKEを出るのに時間がかかる。それもそのはずLAKEのこのあとのトリを飾るのは今まさに人気沸騰中のELLEGARDENなのだ。たぶん今年のRIJでもっともおかれたステージと人気のギャップが激しいアクトだったと思う。一度は見てみたいところではあるけれどここはぐっとこらえて、夢のような3日間のラストを締めくくるGRASSの大トリを見るためシーサイドトレインへ。

19時、サザンオールスターズ
もう待っている会場の雰囲気から違う。とにかく落ち着かない空気が後方のシートゾーンまで満ち満ちている。そんな中サザンオールスターズが登場!
歓声がありえないくらい会場全体から湧き起こる大熱狂状態。もちろんステージに立つモンスターバンドに対するものなわけだけど、この3日間、もしくは2日間、もしくはこの1日のフェスがあまりに楽しかったその思いを爆発させたい人多数なんじゃないかと思う。GRASSのトリには数万人のそういう思いを受け止めてくれるアクトがなるべきで、今年は3組ともその意味で最高に適任だったんじゃないか、と一人ごちた。ほんとに最高。
チャコの海岸物語からライブはスタート。もう小さいころからいつもどこかで鳴っていたサウンドが、耳にし続けている桑田節が、次々と繰り広げられる。ステージのサイドにある大型ビジョンに歌詞テロップなんかも出たりして、演出も凝っている。
最強パーティーチューンマンピーのG★SPOTではこれまたどこかでみたよなちょんまげヅラをかぶって、桑田敬祐(ホンモノ)のテレビやライブ映像で何度もお見かけした暴走パフォーマンスが炸裂!これで盛り上がらないわけがない。
会場中の人がスタンディングで歓声をあげ、踊りくるったり、聞き惚れたり、拍手したりしている。
正直、僕はサザンには馴染みが薄い。真夏の果実でさえサビがくるまで何と言う曲か分からないほどに重症なわけだけど汚れた台所のイントロがかかった瞬間、もうテンションアゲアゲだった。もう10年近く前に発売されたYoung Loveというアルバムはほんとに大好きで夢中になって聴いていた。その中に収録されていたこの曲に胸が熱くならないわけがない。
さらに後半は希望の轍勝手にシンバッドといったサザンクラシック、そして本編ラストの最新曲BOHBO No.5まで息もつかせぬ怒涛のセットで、ありえない熱狂を生んでいた。
「今何時!」が言えたことは一生の思い出となること確定。
ステージを降りての放水やダンサーとの絡み等々の桑田敬祐(ホンモノ)のパフォーマンスもほんと日本一という古臭いフレーズで称えたいくらい最高だった。
アンコールはみんなのうた
見渡す限り何万という腕が掲げられて感情が爆発しているその光景は、ただただ素晴らしかった。

そして
「花火カモーン」
との桑田さんの言葉を最後にステージを去っていき、今年のROCK IN JAPANの最後を告げる花火が打ちあがる。

誰もいなくなったGRASS STAGE後方から空に上がる花火を見上げる数万の観衆。

今年はほんと暑かった。

さすがにサザンの集客力はハンパではなく、1日目2日目よりもかなり混雑しながら帰途へ。
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by kngordinaries | 2005-08-20 22:42 | ライブ
ASIAN KUNG-FU GENERATION TOUR「Re:Re」 Zepp NAGOYA
17時30分の開場の直後に到着して入場を待つ。整理番号1000番台だったけれど17時50分くらいには入ることができた。ダイアモンドホールよりは格段にスムーズ。ちなみにGOING UNDER GROUNDのTour「h.o.p.s」Tシャツを着ていったのだけど、他に誰一人着てない様子でした。無難にフェスTにすべきだったかも。

Zepp Nagoyaは妙にフロアを仕切る柵が多い。前回のMTR&Yのときはほぼ最後尾で入場したのだけど、最前と後方から埋まっていて真ん中が空いていたので仕切りでいくと前から3個目くらいの位置に行くことができた。
今回は中盤で入場したのだけど最前からどんどん埋まっていっていたので、フロア中盤の段差手前に行くのがやっとでした。

客層は女性が多く男女比3:7くらい。高校生くらいと見られる若い層も多いけど、そこから30代前半くらいまで幅広い印象。

18時30分、開演予定時刻。当然いろんな理由で10分くらいは遅れるだろうとは思いつつ、いまのうちにと思い、携帯の電源を落とす。それから30秒もなかったと思う。
いきなり客電が落ち、BGMの音量があがった!

※この先ツアー中の公演内容についてネタバレがあります。セットリストは信用がおけません。
(ツアー終わったのでMore機能外しました)


メンバーがぞろぞろっとステージに登場し、爆音のロックサウンドをBGMにセッティング。

そしてミディアムテンポの演奏がスタート。何の曲だろうと思っていると一瞬演奏が止まり、何回も何回もCDで聴いたあのギターが鳴った。
振動覚
一気に湧き上がるフロア。ダイナミックで骨太な演奏が強引な力で空気を熱く震わせていく。ゴッチの声がいまいち本調子でない感じがして気になった。
リライト
ソルファの1、2曲目が連発し、もうこれしかない曲順を抜群の間でギターリフから突っ走る。
「軋んだ想いを吐き出したいのは 存在の証明が他にないから」
歌いだしの1節からズンと心にくるものがある。ソルファという作品全体から投げかけられているメッセージの端的な結晶がこの曲には詰められている気がする。疾走するサウンドに、サビ前までは弱々しくうつろなメロディ、サビで爆発する想い、ブリッジで不安定によろめくもろさが乗っかっている。最後に投げかける言葉が「全身全霊をくれよ」というのも象徴的。
フラッシュバック
さらにたたみかける様に君繋ファイブエムから爆音のロックチューン。音源よりさらにテンポを上げたような性急なスピードでとにかく突き抜ける。バンド全体から発せられる雰囲気がかっこよすぎる。
未来の破片
さらに君繋の1、2曲目の連発という展開。この2枚のアルバムを聴き込んだ人にとって絶対にワンセットなこれらの曲順を崩さずに届けてくれるのが嬉しい。もうどうしようもなく最高の2アルバムの最強の冒頭2曲を一気に堪能できて最高だった。
いきなりフロアの温度は急激に上昇し、はねるはねる。

ここでMC。
「こんばんは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONです」
僕は音楽を聴くとき、ポイントを絞らず全体を聴くタイプなのだけど、このバンドの場合、ボーカルの声の魅力に異常にひきつけられていて、このMCの声ですらかっこいー、と思ってしまった。
「昨日はホールだったんで、残りカスみたいなのを吹っ飛ばすライブにしましょう!」
ライブハウスにいるのが当然の音楽性を持ったバンドが置かれた今の巨大な状況への戸惑いはまだある様子。もちろんそこを無理に変化させる必要はなくて、そのポジションの取り方の確かさは信頼できるバンドだ。

ブラックアウト
気持ちよく音がクリアに聞こえる構成とゆったりと飛翔するようなメロディが心地いい最新曲。音の新鮮な響きと演奏スキルの向上をはっきり示す名曲。ソルファ後さらに巨大化する状況の中で、激しいロックチューンにもポップでダンサブルな曲調にも振り切らず、選択した道は間違ってない。
気付けばライブ開始から気になっていたゴッチの声の調子もずいぶん上がってきていた。
24時 無限グライダー
無駄なくシンプルに世界を貫くような言葉を模索する表現を目指すアジカンは正しくロックだ、というようなことを書いていた雑誌があった。「妙な縁で添う君や僕たちの埋まらない 日々の隙間も」「夢、希望、その類 砕けた幻」なんていうフレーズはまさにそんな言葉だと思う。
大仰なサウンドやドスのきいた歌声よりずっともっと、深くえぐるように残酷にリスナーの心のうちを描き出し、奮い立たせる曲。それこそアジカンの存在証明だと本人たちが一番実感しているのだと思う。それはごまかしの効かない進路だけれど、今ここに集っている多くの人がその背中を押している。だから楽しそうな顔で、バンドは闘いつづけられる。

サイレン
綺麗でゆったりとしているのに刺激的な音に酔う。少しづつ熱を帯びる展開がかっこいい。
ノーネーム
君繋ファイブエムの最後を飾る特別な雰囲気を持った1曲。それまでの激しく主張する曲たちのあとにCDコンポから流れてくるこの曲の静けさに身震いした記憶は今も鮮明だ。この曲にはとても悲しくてはかない願いが込められているけれど、同時にそれが叶いそうもないことをこの歌の主人公は分かっているようなむなしさがある。
Re:Re:
ノーネームの曲終わりから途切れることなくインプロを挟んでいつのまにかこの曲に繋がるという構成が最高だった。弾む曲調で歌われるこの曲もとても悲しさの色合いが強いけれど、主人公は胸を掻きむしりながらも諦めずに待ち続ける決意を歌っている。
躍動するサウンドが感情を掻き立てて熱くさせる。
N.G.S
さらにアップテンポの弾むような心地いいインプロが炸裂して一気にこの曲になだれ込む。もう盛り上がるしかない。飛び跳ねるフロア。

ここでMC。
ライブ中にマナーについての話を静かなトーンで語る後藤。
「基本的にライブハウスは自由だよね。自由に楽しめばいいと思うし。でも、なんていうかな。分かるじゃん。なんていうか。当たり前のことでしょ、そんなの」
なかなかはっきりとした言葉にできない様子、だけどその気持ちは伝わってくる。
「たとえばライブハウスで人を蹴ったとして、それはもう、精神としては戦争と変わんないよね。彼女を連れてきて、守るために人を殴ったって、そんなの戦争と一緒だよ。音楽を楽しむ場ではさ、そういうことはやめようよ」
というようなことを訥々と語って
「なんかしんみりしちゃったな」
笑う観客。
「叫んでもいいよ。うるせぇっていうだけだから」
絶妙の間で
「ゴッチー」(お客さん)
「うるせー!・・・それで喜ぶなよ。ほんとうるさいときもあるからさ。そこらへんは空気を読んでください。・・・音楽って空気が震えるんだよね。空気が分からない奴には音楽聴く資格ないよ」
観客、笑い混じりの拍手。
「ひさびさにいいこと言ったな、俺。」
そうでもない、って声が僕の近くで聞こえてましたが。
「ここからは盛り上がる曲が続きます」

君の街まで
優しいギターの音色からポップなメロディーが流れ出す。気持ちよく一体となるフロア。
ループ&ループ
さらにゆったりとざっくりとしたグルーブが会場全体を乗せていくこの曲。繰り返されていく、続いていく、終わって始まっていく、そんな本当のことを歌いながら希望を感じさせる歌にどれだけの人が勇気付けられ、このドライブする音にどれだけ体を揺らされたことか。最高の1曲。
アンダースタンド
「軋んだその心 それアンダースタンド」
という歌いだしで思わず飛び跳ねてしまった。君繋ファイブエムの中でも最高にお気に入りの1曲が、まさかループ&ループのあとにくるなんて、凄すぎる。実は楽しげな雰囲気に共通するものがあって、気持ちのいい盛り上がりが続いた。後半のサビが連続してサウンドが爆裂していく様子は圧巻だった。
電波塔
さらにガツンと盛り上げる突き抜けるロックチューン。ライブ前半から十分に盛り上がっていて、さらにこれだけ上げ曲を連発されてもうお手上げ。上がるだけ上がるしかない。

ここでMC。
万博に行った人調査で客席の3割近くが手を挙げる。
「全然少ないね」
と後藤の一言。いや3割行ってれば十分すぎるかと。
「俺ね。リニモの速度には納得いってない。超伝導という素晴らしい技術を・・・」
と、なんとなくマニアックな方向へ。奈良と大阪を山を越えてバビューンとつなげるためのリニアモーターカーの計画があったのだがどーたらという話があって、その辺の計画のずさんさの批判へと展開。
「いや、別に、政治的な話を、批判をするつもりじゃなかったんだけど」
とこれといった結びもなく終了。
盛り上げでも、告知でも、エピソードでもないMCがとても新鮮でよかった。

遥か彼方 羅針盤
ここにきてさらに盛り上がり必至の崩壊アンプリファーからのキラーチューンが連発。よりハードなサウンドと青い衝動を持った曲たちが突き刺さる。
Hold me tight
さらに軽快に疾走するこの曲。繰り返されるコーラスが気持ちいい。
君という花
イントロで手拍子が巻き起こり「ラッセーラッセー」の大合唱でスタート。もうこのバンドのアンセムと化したこの曲で、もうなにがなんだか分からない盛り上がり。とんでもない熱気に包まれて本編は終了。

熱く長いアンコールの手拍子に、再び4人がステージへ。
センターマイクに向かうのは、アコギを下げた喜多。客席から驚きと歓声が飛ぶ。
後藤は喜多のマイクスタンドの前へ行き、
「高いね。(マイクの位置を下げる)・・・なんかむかつくよね。建ちゃん」
と喜多をにらむ。そして
「ちょっと(センター位置で)泳がしてやろう。建ちゃんを」
ということで喜多が説明。アンコールの1曲目はご当地で作った曲を披露しているとのこと。
「建ちゃん、俺のアコギに汗がだらだらかかってんだよね。いい感じに乾いていい音し始めてたのに」
と、とことんけんか腰にちゃちゃをいれる後藤。
「うん。じゃあ歌いますよ」
と意に介さぬ喜多。
そして演奏スタート。一度歌いだしを間違えながら、やっぱり後藤がボーカルだった。
内容は、万博でマンモスがただ見たかった、球場で落合の奥さんがただ見たかった、というようなもの。タイトルは喜多命名の「信子さん」。最高だった。

12 エントランス
アンコールも疾走するロックチューンで大盛り上がりをみせて、体力の限界まで音に乗って気持ちよくフラフラになってステージはすべて終了。

今回のライブはアンコールのMCで後藤も言っていたように観客の盛り上がり方とバンドの演奏が上手く繋がっていて気持ちのいい空間が生まれていたと思う。
また前半のMCで言っていたようにライブハウスで盛り上がるセット、というところに重点が置かれていたのか、とにかくほぼ休む間なく盛り上がり尽くした1時間50分だった。

アジカンの楽曲はメッセージやメロディーの美しさも凄いものがあるけれど、その音の構造のダイナミズムというか、サウンドの吸引力が強烈で、とにかく音に体が自然と乗せられていくような力も強くある、ということを知れたライブだった。

実はソルファのミディアムテンポの楽曲たちや「夕暮れの紅」といったゆったりした不思議な雰囲気のものも期待していたけれど、それは今後の夏フェスや次のツアーまで楽しみに待つことにします。
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by kngordinaries | 2005-06-19 04:29 | ライブ
アジカンのライブチケット当落通知が届いた!
1日に1回、PCメールのチェックをするのが日課だ。

大抵は夜の8時~11時のあいだくらいにチェックしている。まったくもって退屈な作業だ。たまに大事な用件やいいニュースが入ってくることもあるけれど。

しかし、今日のメールチェックは普段のそれとは一味も二味も違うものだった。

去年の12月23日、躍起になって僕は電話をかけ続けていた。
なかなか繋がらなかった。それもそのはずだ。全国数十万人のASIAN KUNG-FU GENERATIONファンが同時多発的に同じ番号にかけているのだから。
この日に発売されたのは今年3月からのアジカン初の大規模な全国ツアー「Re:Re:」の第一弾、大箱のライブハウス37本のチケットだった。
大きいところでキャパ2000人の会場でのライブのチケットなんて、このバンドの人気を考えればまず取れない。
結局2時間近い格闘のすえ惨敗に終わった。

第2弾発表で6月18日ZeppNagoyaが発表され、これはもう逃せないと思った。第1弾もそうだったけれど、幸運にも週末だし、ZeppNagoyaは今年春に完成する新しいハコで、早いうちに行っておきたいと思っていたからだ。
そして、前回以上の気合とともにチケット抽選先行予約に申し込みをした。他にも無理をすれば行ける別の公演もあったけれど、6月18日のみ申し込み。そのほうが当たるような気がした。なんとなく。
当落の発表は通知メールの発送にて2月4日(金)に行われることになっていた。

で、今日がきた。
送受信ボタンをクリックするマウスが震える、ということもなく普通に、こっそり心拍数を上昇させながらメールの受信を開始させた。
つまらないメールが数通。そのあとに当落通知メールが来ていることはすでに視界のすみっこで確認している。気付かないふりで他のメールに目を通していく。そのテンポを崩さず当落通知を見よう、そして悲しい結果ならすっとDeleteを押してそしらぬ顔でメールチェックを終えよう、そんな脳内リハーサルもばっちりだった。そしてついにときがきた・・・。

この度は"GET TICKET"にてチケットをお申し込みいただき、誠にありがとうございました。
お申し込み頂きました下記の公演は、抽選の結果チケットをお取りできました。(以下略)


!!!

嬉しい。まだ目の前にチケットがあるわけでもないので実感はないのだけれど。

6月18日にはあのバンドの生の音が聴ける。ソルファの、君繋ファイブエムの楽曲が鳴らされ、後藤の歌声が響く空間にいられるのだ。嬉しくないわけない。

意外な結果にしばらくおたおたしてしまったけれど、まだ4ヶ月半もさきのライブなんだった。
あせるな自分。
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by kngordinaries | 2005-02-04 22:39 | 生活
アジカンのライブチケットを手に入れよう!
今日は、今年もっとも活躍したし成長したバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのTour2005「Re:Re:」のチケット発売日だった。

このツアー、大箱のライブハウスを37本+まだ発表されていない11本の計48本というかなり大規模なものになっている。でも最近のアジカン人気ならこの本数で全部中規模のホールでも売り切れると思われるので、チケットゲットは相当厳しいことが予想できた。ありえないけどアリーナクラス50本ならさすがに取れそう・・・。

とはいえ、これを逃すとライブハウスでアジカンを観られる機会が2度とないかもしれないし、「君繋ファイブエム」「ソルファ」を聴いたらワンマンに行かないわけにはいかなかった。例えば同じようにチケットが入手困難なバンプやミスチルは、まあ無理だよなーと最初から諦められるけれど、アジカンは一か八か出来るだけ努力したくなるのだ。

で、朝10時、休日には異例の早起きで携帯と部屋の電話2つでリダイヤルの無限ループ開始。東海地方は問合せ先がサンデーフォーク。いつも思うけどここはすごくサービスが悪い。HPとかは皆無だし、ローソンチケットや@ぴあなどでも売ってない。結局チケット用の電話番号を事前に調べてなかった僕はとりあえずつながらない問合せ先へリダイヤルし続けた。狙いは豊橋ラハイナか名古屋ダイアモンドホール。
さらにそこが取れなかった場合を考えて関東から関西の日帰り可能な範囲で休日の公演を狙った。まずは5月3日祝日のSHIBUYA-AX。ネットと電話を駆使したけれどある窓口は10時3分で売り切れ。意味がわからない。もう1箇所に賭けてみたけれどこちらも10時15分に売り切れ。やっぱ関東は厳しい。
すぐに頭を切り替えて5月28日土曜日のなんばHatchに狙いを変更。そこから延々1時間、サンデーフォークとプレイガイドに電話をかけ続け、つながった相手から売り切れと伝えられたところで、この闘いに終止符が打たれた。

ASIAN KUNGU-FU GENERATION、恐るべし。というかいまさらながら先行予約の抽選に応募し忘れていた自分に腹がたった。
未発表の11本はきっと大規模なホールかアリーナクラスなんだろう。それに行こうかな・・・。RIJでのライブよかったな、雨が気になったけど。

アジカンはまだまだこれからが楽しみだし、ちゃんと意志を表明し続ければ「世代を担うバンド」に名実ともになれると思うんで、応援してます。ソルファ、名盤。
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by kngordinaries | 2004-12-23 19:10 | 生活