昨年末のCOUNTDOWN JAPANのときの100sライブ開始直後のモッシュ状態を思い出し、少々おどおどしながらスタンディングゾーンへ。
意外と混雑していなかったためかなり前方まで行ってしまった。
15時、
100s。
まずはメンバーが一人一人ステージに登場。中村くん以外の5人が揃うと鳴らされたのはなんと
OZⅢ!
穏やかで柔らかい旋律に浮かんでは消えるさまざまな音色。OZのすべてを包括するような大きな時の流れをイメージさせる重要なインストナンバー。演奏が終わるとあたたかい拍手が巻き起こった。
ここで中村くんが両腕を上げながら跳ねるようにして登場。といってもはしゃいでる風ではなくここから始まるステージへの武者震いのようにみえた。
そしてボコーダーのカウントアップからやはり始まりはこの曲、
A。演奏はタイト、中村くんの歌はかなりラフなノリ重視な印象。さらに池ちゃんの煽りから
ラッタッタ。印象的なギターリフからリズム隊が入って走り出す展開が気持ちいい。そしてここでまさかの最強ブレイクビーツ、
1,2,3!驚きの展開に飛び上がる観客。
ここで中村くんが立ち位置をステージ向かって右に移動し、100s6人が半円を描くような陣形に。しばらくの静寂のあと
Honeycom.ware。あの崇高な4つ打ちのビートがGRASS STAGEに響き渡る。
そして同じ陣形のまま
Sonata。ダイナミックな旋律と畳み掛けるような展開に演奏の歯車がここでがっちりあったような感じがした。
全てが噛み合い疾走する演奏はこちらの体を踊らせながらも、シリアスな心象風景とシビアな問いかけを投げかけてくる。たまらなく胸を締め付ける。
そしてセンターのスタンドマイクに中村くんが戻り、
扉の向こうに。目を閉じたり手を客席にかざしたりしながら大切に大切にフレーズを歌い上げていく。歌声の迫力がビリビリと伝わり、その想いの巨大さに圧倒される。それはバンドが一体となって放つ願いであり、決意であり、呼びかけだった。いまここからはじめよう。
「支配の熱世情で、誰もが赤に。 それでもウソに背向け行くだけだね。
扉の向こうに、向こうに、蹴り上げな。」
「愛せるか? 愛せるか? ・・・・愛してるさ」
そして2度目の
OZⅢ。聴きながらいろいろなことが頭の中を駆け巡っていた。
続いて鳴らされた
新世界は確かに扉の向こうにと地続きのメッセージが鳴っていて、100sというバンドの表現はずっと同じベクトルを持っていたことに気付かされる。後半に進むに従い爆発するバンドアンサンブルが最高だった。
あまりに圧倒的なパフォーマンスに息をつくまもなく
キャノンボールがスタート!疾走するビートが気持ちいいアンセム。何度も繰り返される「そこで愛が待つゆえに」というフレーズが今まで以上に深度を増して心に響く。
そしてなんとなんとラストは
ロックンロール!!もう爆発的な盛り上がりで飛び上がるオーディエンス。
これといったMCはなく、あっという間に50分のステージは幕を閉じた。
ツアーで多くのリスナーの想いを感じてきたからか、なんだかとても大きな使命感を抱えているような真剣で鋭い空気のあるライブだった。そのためか前半少し全体的にギクシャクしていたのが気になったけど。
あと中村くん、あの暑さのなか7分袖はないんじゃないかと。
ここでGRASS STAGEを一旦出てLAKE STAGEへ。
16時30分、
m-flo。
シートゾーンでかき氷をシャクシャクしていると、m-flo登場!いきなりの
come again and AGAIN !にもう体が踊り出す。スタンディングゾーンのお客さんの一体感が凄い。そしてDiggy-MO’やEMILY、YOSHIKAといったlovesのボーカリストが気持ちいいダンスチューンを連続で披露。VERBALのエンタテナーぶりが凄い。loves以前の名曲をレクチャーしたメドレーも懐かしすぎるし楽しすぎる。が、この辺でうららかさん見たさにLAKEをあとに。
初めてきたSOUND OF FORESTはほんとに森林に囲まれた空間で、意外とステージは大きい。LAKEから近いのでかなり気軽に行き来できそう。
17時10分、
つじあやの。
エリアの一番後ろのあたりで座って鑑賞。きちんとした自己紹介のあとで
春風からライブは始まった。あまり曲を知らなかったけれど、気持ちのいいバンドサウンドとウクレレとうららかさんの澄んだ歌声に和む。MCでは
「今日のためにみんなで朝練してきました。レコーディングって普通お昼すぎからなんですよ。でも朝の10時に集まってやりました。これミュージシャンにしては凄いことなんです。・・・凄くないんかな。凄いんです・・・」
と、弱々しく努力をアピールする姿がまさにうららかさん。
「次は今回の目玉です。Shiny Day」
今回のステージは全体的にアレンジが音源よりバンドっぽかったけれど、
Shiny Dayはもう完全にロックサウンド。エレウクを弾き、きっちりビートに歌声を乗せていく堂々の歌いっぷりがかっこいい。うららかさん、朝練効果ばっちりです。
「僕らは何度でも生まれ変われるのさ 悲しみも 喜びも 太陽に溶けていく」
「忘れない 離さない この夏をこの胸に 抱きしめて いまぼくら走り出せる」
明らかに他のアクトと比べて異質な存在感、でもとても楽しいひとときだった。
GRASS STAGEに戻るとちょうどステージが始まるところだった。
17時40分、
BUMP OF CHICKEN。
藤原は麦わら帽子かぶって登場。
1曲目
プラネタリウム、2曲目
オンリーロンリーグローリーと出し惜しみなく名曲の連打。
ここでさすがに空腹になってきたので、後ろ髪引かれながらも食事のためハングリーフィールドへ。食事をとりながらかすかに聴こえていた曲たちは、どれも耳なじみのあるものばかりだった。
もちろんBUMPのライブはがっつり観たかったけれど、食事は大事だしゆとりも大事。観たかったで言えば、この時点でGRASS STAGEにいるということはRHYMESTERも真心ブラザーズももう観られないわけで。その辺が特別ストレスにならず楽しめてしまうのもフェスの不思議な魅力だ。
食後、軽く茶屋ビレッジを散策。休憩スペースの拡充という意味でもうまく機能していて、ここにもキャパ拡大のための工夫があったのだと感心。夕方という時間帯のためかガラガラだったのがちょっと気になった。
そして日も暮れついに初日のトリの時間がやってきた。
19時、
RIP SLYME。
登場から浴衣姿でお祭り気分を盛り上げる4MC!+1DJは体調不良のFUMIYAに代わりDJ SOMA。
1曲目は夏の夜というシチュエーションに激ハマりの
黄昏サラウンド。そしてさらに切なく気高い今の世代にとってのジェネレーションソングといっても過言ではない超名曲
Oneで観客の心は鷲掴まれた。まわりを見渡すともうテントゾーンもシートゾーンも通路もみんながスタンディングで笑顔笑顔。
不在のFUMIYAが作ったという新曲
UNDER THE SUNはノリノリのハイテンションな1曲。これで一気にステージはパーティーモード。
「7月より暑いぜ!」
とのRYO-ZのMCから
HOTTER THAN JULY。もう地面が揺れないのが不思議なほどの盛り上がり。
「今日は生バンドを用意してきました。俺ら今年たくさんの夏フェスに出演するんですが、生バンドはここだけ。ROCK IN JAPANだけですよ」
湧き起こる歓声と大拍手。そして始まったのは
楽園ベイベー!豊かな生演奏のサウンドに乗って最高のパーティー空間が広がり、さらに
BLUE-BE-BOP。
そしてそしてもう踊り狂うしかない最強チューン、
雑念エンタテインメントが生バンドでファンキーに炸裂!さらにさらに息つく間もなく
FUNKASTICでもう大変なことに!
パフォーマンスの最中の4人のじゃれ合う感じやSUさんの18禁な怪しいダンス、さらにPESの悪ガキっぽい動きなど目にも楽しく、非の打ちどころがない。
メジャーデビュー曲、
STEPPER'S DELIGHT、さらに
GALAXYと出し惜しみなくヒットチューンを連発し終え、ここで4MCで輪になって相談タイム。そして
「すいませ~ん。もう1曲、(かなりやらしい口調で)やっちゃっていいですか?」
とのRYO-ZのMCから本編ラストは
マタ逢ウ日マデ。最後は暖かい曲調で泣かせてもうパーフェクト。そりゃレベルが2つも上がるよ(注:MC中、テケテケテーテッテー♪というドラクエのレベルアップ音が鳴って笑いを誘っていた)。
そしてアンコールは
JOINT!最高。
終演後の花火は、普段の夏祭りで観る花火とは全然意味合いが違う感じがする。もっとずっと自分との距離が近い花火だ。歓声と拍手が湧き起こっていたから、あの会場にいた人みんなそんな気分だったのだと思う。
終演後の退場もびっくりするくらいスムーズ。1日目を振り返っても、いろんな場面でどちらかというと昨年よりも混雑が少なかったように感じた。スタッフの方々、グッジョブ。
そんな感じでまだあと2日もこんな日が続くということに、底知れぬ喜びを感じつつ帰途についた。
今もあと2日分あることにある意味底知れないものを感じている・・・。2日目以降はまた近々。