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この希望、ももとせ。
あと1週間足らずで、100sの2年半ぶりのアルバム「ALL!!!!!!」がリリースされる。そしてそれに伴った2年ぶりとなるツアーもスタートする。
昨年表立った活動がとても少なかったことからしても、今年は100sイヤーと言える。(←あくまで主観)

まず2月に約2年ぶりの音源リリースであるシングル「希望」がリリースされた。
「希望」はシンプルで疾走感のあるバンドサウンドと、キラキラとした音色で果てしなく飛翔するキーボードが印象的な、超ポップなロックチューンだ。爽やかに吹き抜ける風のように、雨上がりの虹のように、ただただ優しくまっすぐに今日の大切さを訴えるメッセージが胸を打つ素晴らしい曲だ。
カップリングの「シンガロング」は、ステージから観客全員に向けて放つイメージを想起させる1曲。ミディアムテンポのどっしりとしたバンドサウンドが力強い。

続いて4月に発売された第2弾シングルは「ももとせ」。
「ひゃくねん。ひゃくさい。転じて、多くの年。長い年月。」を意味するタイトルからも分かるとおり、万感の想いが詰め込まれたエモーショナルなミディアムバラッド。「なぜ泣くの? なぜ泣くの? ただ、なんとなく、ね。」と言いながら「だから、泣くな ただ笑え。」と鼓舞し、「この熱、ももとせ」と願う、優しさと強さが心に深く染みこむ切ない名曲だ。
カップリングの「なぁ、未来。」はド迫力で疾走するギターロックチューン。力強いメロディーラインとシンプルだけど6人の音ががっちりとまとまったアレンジがかっこいい。

そしてそれらに連なって、ついに来週リリースされるアルバム「ALL!!!!!!」は、もちろんまだ未聴なのだけど、全11曲約40分と前作「OZ」の大作っぷりとは真逆のコンパクトな作品になるようだ。

音源として今のところ届いている4曲から共通して最初に感じらたのは、驚くほどシンプルな音構造で作られていることだった。どの曲にも変に引っかかる部分や戸惑うような新鮮な驚きはなく、初めて聴いたときからすんなりと体に染みこむようだった。
純度が高い、という言い方がいいのか分からないけれど、それぞれが明快なフォルムを持っていて、それがシンプルな表現に落とし込まれていて、リスナーに妙な媒介を抜きにして直に届く。そんな音楽だ。

コンパクトでシンプルで分かりやすい。「ALL!!!!!!」はそんな作品になるんだろうか。タイトルからもその雰囲気は感じられるけれど。
どこまでも爽快で力強い「希望」、切なる願いの感情が胸を熱くする「ももとせ」、この楽曲たちがアルバムの中でどう輝くのか、今から期待が高まってしょうがない。

そして、中村一義の音楽に対してはいつも思っていることだけど、今回のように間口の広いフォルムでリリースされる作品は特に、多くの人に耳にしてほしいと強く思う。








なぁ、未来。舞い跳ぶ神話、不動にすんな。
さぁ、未来。ねぇ、作られていたレールを撤去しな。
未来。君を僕ら「今日」と呼んだ。
さぁ、未来。ねぇ、作られていたウソを撤去して。
                        なぁ、未来。/100s


同じ世界は今日もないように、同じツラは今日もいないんだぜ。
どうだい? どうしたい? 同じ時を越え。
最後なんてないのに、自ずからドン引くなって。
虹の道。同じ時を越えて。

凪に頌が頌を泣かし、故に愚が愚と笑う。
この虹で笑え!

同じ世界は今日もないように、同じ今日は今日もいないんだぜ。
どうだい? どうしたい? 同じ時を越え。
何でなんも言わない? オレはオマエをずっと好きだぜ。
虹の道。同じ時を越えて。
絶対に。絶対に。
                            希望/100s


泣くな、この別れ。行こう。もう陽が昇り。
まだ、当分、そっちにゃ行けねぇだろ? 陽が沈む。

だから、泣くな。ただ、笑え。行こう。もう陽が昇り。
まだ止むな、この流れ。行こう。もう陽が滲み。
まだ泣くな。まだ、泣くな。
この長い環の上。

また泣くわ。また、泣くわ。
この長い環の果て。

行こう、陽が昇る。
                          ももとせ/100s

by kngordinaries | 2007-05-11 16:00 | 音楽


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