この日はトップバッターのマボロシ観たさでいつも以上に早く会場入り・・・するはずだったのだけど。
会場周辺が大渋滞、なのはいつものことで30分も我慢すれば駐車できるところなのだけど・・・スタッフのオペレーションが全く機能していず、同じところを何度も周回させられ、気付けば3時間が経過。マボロシ、見逃した・・・。チャットモンチーも。
もう目と鼻の先でやっているライブに参加できないこの悔しさ。
スタッフのオペレーション一つで印象がこうまで変わる、ということが身に染みてわかりました。今後はぜひ改善していただきたい。
まあ、それはそれとして会場に到着。
WING TENTから漏れ聞こえるオレスカバンドの楽しげなサウンドに、傷ついた心を癒されながら(多少誇張あり)、GRASSへ向かう・・・と、ちょうどLAKEのライブが始まりそうだったので、せっかくだからとチラ観していくことに。
11時50分、
絢香。
LAKEを埋め尽くす人の波、バンドメンバーに続いて絢香本人が登場したときのどよめき。やはり破格なアーティストなんだなと思わせる高揚した雰囲気が感じられる。
そして歌いだされた1曲目は
三日月。説明不要の大ヒット曲。テレビから流れるのと同じ、力強く楽器として高性能な歌声が響き渡る。
圧倒的だ。なにを今さらな話だろうけれど、その圧倒度とは逆に歌自体のメッセージは年齢相応の純粋さとあどけなさがあるところが、この人の凄いところだろう。「Automatic」や「First Love」のころの宇多田ヒカルを思わせる。いや、あの人はもうちょっとマセテたけども。
続いてテンポを上げて
CLAP&LOVE。観客の乗せ方もなかなか手馴れたもので、素晴らしい。
が、そろそろGRASSに行かねばならないため、ここでLAKEを離れる。
12時20分、
KREVA。
くればいいのにが流れ会場が沸きあがるなか、KREVA登場!ここ最近のいでたちや登場からトリッキーにかますパターンではなく余裕が見える。1曲目は
THE SHOW!
「おい、早く来いよ!」と遠くから集ってくるオーディエンスに声をかけたり、このゆったりと、しかしバッキバキのライブチューンに乗って、のっけから煽りまくり。この堂々たるパフォーマンスは、きっと本人もロックフェスという場での自分がもう完全に受け入れられていることが分かっているんだろう。
2曲目はちょっと懐かしい激熱ライブチューン
DAN-DA-DAN。早くもCUEZERO登場で会場を揺らす揺らす。
そして
「もう4年連続でこのフェスに出さしてもらってるみたいで、ほんとにありがとう。今日は新しい俺をみんなにみせちゃおうかな」
となんだか仕掛けを始める。ダンサー達がKREVAの後ろに陣形を作る。まさか・・・。
「じゃあ、新しい俺」
といって、曲が始まる。
JUMP ON IT、超攻撃的にアゲまくるアップチューンなのだけど、そのトラックに乗って踊りだすKREVAとダンサー達!どよめく会場。この男ほんとにいつも期待を裏切りつつ楽しませてくれる。
そして
「次は新しい俺、その2」
は、この時点では未発表の新曲
ビコーズ!「月のきらめき」「次のひらめき」「君といたい是非」という韻踏みまくりのサビの言葉の意味を一つ一つひも解き、その曲中ではさらっと流れていく言葉に込められた想いをきっちりと解説していく。ハイセンスなトラックメイクと澱みなく韻を踏みまくるスキルフルなフロウも素晴らしいけれど、この人のライムの濃さ、深さはここのところその進化たるや著しい。
パフォーマーとしての自分、一青年としての自分、B-BOYとしての自分、音楽家としての自分が感じる日常の想いから哲学からがぶっとく詰め込まれている。
続いてはSONOMIが登場して
ひとりじゃないのよ。この優しい応援歌ももともとの普遍性の高さから、だんだんフェス・アンセムのような貫禄が感じられる。
さらには最新シングル
くればいいのにを正宗ボーカル部分をSONOMIが担当して披露。馴染みの名曲から最新の代表曲まで、この人がいかにいつでも自分を更新しながら今の成功をおさめてきたかがよく分かる。
ライブ後半は
国民的行事でスタートして、
Have a nice day!、さらには
イッサイガッサイともう完全フェスアクトとして完璧に役割を全うする超名曲の連発。
そして、より今のこの人のモードをはっきりと押し出したマニフェスト的メッセージソング、
アグレッシ部を熱唱し、ラストはもう不朽名曲と言ってしまって間違いないメロウチューン、
スタート。この切実な苦しみと痛みを抱えた自分の決意を歌った2曲は、個人的な熱い想いを歌い上げてるだけなのに、それが多くの人の心を押す応援歌になってしまう、というとても高効率な化学反応を有していてそこが素晴らしいと思う。
いやあ、今回も様々な趣向を凝らしながらの最高のライブだった。「愛・自分博」チャート1位と武道館公演、紅白出場とステップを上がり、ちょうど次のアルバムが出る前ということもあって、代表曲目白押しのセットリストとなったこともあり、この人のソロとしてのキャリアを総括するようなものにもなっていて大満足だった。
思えばまだインディーズでシングル1枚しか出していなかったKREVAのソロの初ステージがこのGRASSだった。あのステージにたった一人で立っての「希望の炎」のアカペラ独唱から3年。まさか国民的ラップスターになって、毎年このGRASSに登場するアーティストになるとは思わなかった。まだまだ行くな、この人。
ここで、軽く休憩。今年は初日が雨気味だったことも含めて例年に比べて多少過ごしやすいけどもやっぱり暑いな、などと思いながら食事をとる。
そして、LAKEへ移動。
14時15分ごろ、
PUFFY。
開演の10分くらい前に会場に到着すると、まだガラガラ。といっても、開演時間には当然の満員御礼状態。PUFFYに限らず今年は、特にLAKEは、会場の新陳代謝が異常なくらいよく、もの凄く健全な状態になっていた。フェス文化の定着というやつであろうか。
さて、由美が白、亜美が黒、という対照的な衣装で登場した2人に一気に大歓声が湧き起こる中、1曲目は
渚にまつわるエトセトラ!もういきなりのアンセムにどっかんどっかん盛り上がる。さらに
サーキットの娘で一気に会場の熱気は最高潮に。
「今年第一弾の新曲が7月に出まして。一体それまで何をやってたんでしょうね」
という由美のMCから新曲
boom boom beat投下!前作
Splurgeの流れの進化系とも思える、名曲揃いのPUFFY史の中でもロックソングとしてハイクオリティな1曲。
さらには
働く男、
Tokyo I'm On My Wayと最近のシングルナンバーを披露。
後半のMCでは次のアルバムリリースの発表が。
「次のアルバムはまた凄い人たちに書いてもらっていて、「あの人が曲書くんだ?」って言うようなことがたくさんあって。・・・でも、ここでは言わない。・・・詳しくはウェブで!」
と言って笑う亜美。相変わらずな人たちだ。
終盤ではまさかここで、という驚きの初期の名曲
ジェット警察の披露もあり、最後は
海へと、そして
アジアの純真、と完全鉄板なセットで熱く熱く盛り上げまくって圧巻のライブは終了。
WING TENTから聴こえてくる鶴をなんとなく耳に入れながら次のLAKEのアクトを待つ。
そんなところでまた続く。(もう1ヵ月半も経ってしまってますが、ほぼほぼ記憶がなくなってますが、多分最後まで書くっぽい)