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N2B FESTIVAL MUTATION
オールナイトライブイベントへの参加は多分初めて。
the ARROWS主催のイベントということも含めてどんな雰囲気のライブイベントなのか、行く前から予測がつかない感じがして楽しみだった。

会場はダイアモンドホール。
開場時間の18時を少し過ぎて到着すると、10時間の長丁場だからかほとんど行列なし。階段には50人足らずの人が整理番号順に呼ばれるのを待っていたのだけど、凄いスピードでスタッフの方が番号を進めていっても、この人数なので全然人が入っていかない。
結局300番くらいまでいったところで「じゃあ、もうあとは全員入っちゃってください!」の声に、爆笑。

会場内はライブフロア以外も少々チープな手作り感溢れる装飾がされていて、さながらホームパーティーや学園祭の雰囲気。フードもあるし、ロビーには小さなステージもあり。
フロアに入ると公式サイトの会場イメージで気になっていた人工芝ゾーンがお出迎え。すでにDJのプレイが始まっていたので、そこに座って開演を待つ。来るまでは人工芝ゾーンの意味合いがよく分からずにいたのだけど、座ってみて納得した。長丁場のイベント、座ってライブを観られるエリアがある程度ないと、絶対持たない。実際ダイアモンドでやるわりと長めのイベントRe:mixでは中盤以降多数の観客がフロアに座り込んでるし。

19時15分ごろ、オオヤユウスケ
Polarisもオハナもよく知らないので、どんなライブなのか検討もつかなかった。開演直前から徐々に増え始めたお客さんはそれでもまだ200~300人というところ。
人工芝エリアで足を伸ばして座りながらでもステージがよく観えて、それがとても気持ちいい。
オオヤくん、一人で登場して椅子に腰掛ける。バンドはいない。
弾語りスタイルかと思ったらリズムボックスやらを駆使して同期して演奏という感じだった。カバー曲やPolarisの曲も織り交ぜ、優しく穏やかな歌声と演奏で楽しませてくれる。
後半、YUKIのjoyをカバーしてくれたのが、とてもよかった。
2時ごろにも再度登場するようなことをほのめかしていた。

ライブが終わるとすぐにフロア後方のDJブースでTSURUのプレイが始まる。
一昨年くらいのOTODAMAも隣接した2ステージが隙間なく爆音を出し続けていたけど、個人的にはこの形式はちょっと苦手です。耳が休まらない。

さていよいよ次はGOING UNDER GROUND。
この時点でもフロアは緩やかな密度でも埋まりきってない感じで、つまり彼らのワンマンよりも少なくとても観やすくていい感じだった。
人工芝ゾーンから立ち上がって、前に出ていくとナカザ側の2列目まで苦もなく行けてしまった。

20時20分ごろ、GOING UNDER GROUND
1曲目はいきなり新曲!疾走感のあるアップチューン。ここ最近のポップ感重視の曲調とは違い新鮮な感じがする。
2曲目はステップ!このイベントの雰囲気に激ハマリなノリノリのダンスチューンで一気にフロアの熱を上げていく。
そして3曲目は・・・聴きなれないイントロ、これはまた新曲かな、と思って聴きすすめていくと、なんとなく聞覚えのある曲・・・ん!? ・・・こ、これは、イージュー★ライダーだ!最前ゾーンでたった1人拳を上げる痛いOTファンが約1名(自分)。
歌い出しの松本素生の歌声がハマリすぎてて素晴らしい。「青春とは」とか「日々とは」みたいなところがこの名曲のテーマであるところなんだろうけど、このバンドのテーマもきっとそれなんだよな、と思う。ハマリすぎ。トリビュートが楽しみすぎる。
この辺でMC。
「このイベントのTシャツがあるじゃん。あの、いま素生とかよういっさんが着てるやつ」
とナカザが話し始める。「それがさ――」
「いいでしょ、これ。でもこれ今着てるのXLだからね」
とナカザをさえぎるように松本素生。観客笑。
「・・・あれだよね。意外とサイズの話とかしたがるよね。これさ、最初見たとき『I LOVE SO』に見えちゃってさ。見えるよね?(観客に向けて)」
口々に答える観客。ちなみに本当は「U LOVE ME,SO I LOVE U」と書いてあるやつでした。
「まぁ、そういう意味も込められてんだろうね。愛されキャラだからね、基本的に」
とシレッと語る松本素生。
「っていうかさ、Tシャツの着方もいろいろあるよね。よういっさんみたいに首のとこダラダラしてみたり」
観客爆笑。基本的にライブTシャツは首元がきっちり窮屈にできてるはずなのに、今日初めて着ただろうに、彼の首元はいつもの衣装と変わらずダルダルでした。ポリシーか・・・。
続いても新曲トレイン。疾走感溢れる爽やかなアップチューン。この曲で特に感じたけれど、ここ最近の新曲群には明らかにバンドの衝動感が鮮やかに甦ってきていると思う。瑞々しいけれど、初期にもどった感じではなく、新鮮な感触が確かにある。それって、最高だと思う。
そしてメタルジャガー。となると次はツアーの流れと一緒で愛をちょうだいなかな、との予想ははずれ、ナカザがメインボーカルをとるハードなロックチューンへ!これがナカザのロック★かな。ハードなサウンドと甘いボーカルのメリハリが効いていて、予想外に(←失礼)カッコいい!
続いても新曲のholiday。こちらはツアーでも披露されていたレゲエテイストのアップチューン。TUTTI、ハミングライフ以降の自由度を広げたスタンスが分かりやすく反映された1曲だと思う。よういっさんの先導で観客にタオルを振り回させるお約束も定番化していくと楽しそうだ。
ここで、少しの沈黙を置いて、鳴り始めたイントロはトワイライト!湧き起こる大歓声。
いつ聴いても、最初の歌い出しからテンポアップして疾走していく展開と、その中で紡がれていくストーリーに引き込まれる名曲。季節的にも完全にマッチしていた。
ラストは東京。リアルな都会に生きる青年の心象風景を描いたミディアムバラッド。ちょっと久しぶりに聴いたけれど、とても素晴らしかった。

ライブイベントなので、もっと代表曲を散りばめたセットになるかと思っていたけれど、完全に新曲中心の最新モードで攻めてきた印象。新曲群はどれも音楽的に幅広く遊びのある仕上がりであるだけでなく、熱い衝動感が感じられるものが多く、それが嬉しかった。
久しぶりのナカザ新曲もかなり手ごたえがあったし、「おやすみモンスター」はTUTTI,ハミングライフ/VISTAで一つの到達点に立ったバンドの新たなスタンダードになる新鮮でハイクオリティな作品になるんじゃないかという期待が高まった。とにもかくにも今後の展開が楽しみ。

ここで、ドリンクチケットを引換えに一度フロアから出る。
ロビーではthe ARROWSのギターがミニライブを披露中。少し鑑賞後、次のライブを観に再びフロアへ。

21時35分ごろ、tobaccojuice
先も長いので、ここも人工芝ゾーンで座ってゆったりと観賞。
彼らのライブを観るのは約3年ぶり。今池HUCK FINNにて初めてアナログフィッシュを観たときの対バン相手だったんだった。そのときはメンバーも3人でアコースティック編成、ブルースを基調としたスローからミディアムな曲調が多く、ときに戦争や死といった重くシリアスなテーマを歌っていたと思う。
が、今回のライブは印象がまるで違った。開放的で温かいバンドサウンドがピースフルな雰囲気をフロア全体に放射し、ニット帽を深くかぶったハンドマイクのボーカルがステージを端から端までくるくると踊りまわりながら放つ歌は、鋭い切れ味を持ちながらとても心地いい。
ステージがキラキラと輝いているような錯覚を起こす、とても爽快なライブだった。
アナログフィッシュがプッシュする理由もなんとなく分かった。特に下岡に通じるような時代の通底する気分を掬い上げる感覚があるんだと思う。
そして、とにかくダイアモンドのステージさえも、所狭しと動き回り、自由な動きで踊りまわりながら、歌うボーカルのステージングが素晴らしかった。ときにラップのように言葉を放射するスタイルもなんだか自由で新しい感覚。
ぜひとも音源をチェックしなければと思う。収穫だった。

続いては、松本素生によるDJ!
というか、tobaccojuiceのライブ中も準備のためか普通に目の前を何度も素生が横切っていたのだった。
DJブースの真横、松本素生からの距離約2mで踊る。近すぎる。普段のライブと違い、DJブースは高さもないため、異常な近さ。実物の松本素生はイメージより大きいことも小さいこともなかった。
もろレゲエな曲をかけたかと思えばブレイクビーツだったり、ヒップホップだったり、いろんなジャンルを縦横無尽にプレイしていく。
個人的にDJといえばハウスとかテクノとかのダンスミュージック系のDJかあとは邦楽ロックフェスでの邦楽ロックDJしか知らなかったので、こういった感じは新鮮だった。スクラッチ等の小技はなく、どちらかというとロックDJ的に曲を淡々と繋げてかけてるという印象。

続いてはステージ側でダイノジのDJ。
これは観ようか休憩しようか微妙なところだったのだけど、結局観て正解。
というか、観始めたら面白すぎて会場を離れるなんて出来るわけがない。
巷でも有名なエアギターからオアシスやGREENDAYといった洋楽ロックの超定番どころから、フジファブリック、Nirgilis、そして圧巻のthe ARROWSメドレーまで、とにかく全部がアゲアゲ。
掛け値なしに素晴らしいエンタテインメントだと思います。凄すぎる。
が、全く予定外なところで思いっきり体力を消耗してしまった・・・。まだここから長いのに。

ここで、夕食というか夜食休憩。
ちょっと耳を休めたかったので、会場を出て、そそくさとすませてもどる。

24時35分ごろ、NIRGILIS(club set)
club setということでアッチュとユキのみかと思いきや、クリも登場。しかもアッチュとユキの2人は新しいアー写のチャイナ風ないでたち。
超有名どころのダンスチューンとマッシュアップしながらTODAYsakuraアップデート、そして11月21日リリースの新体制第一弾シングル「Brand New Day」も披露してくれた。
バッキバキのビートがなり続けるハイテンションなライブだった。アッチュの壊れっぷりもいつもながら凄かった。
しばらくリリースが止っていたのが、今回の脱退に関連してのことだったかは分からないけれど、今後の展開に期待したいところ。

この辺から、夜も深まりぐったりし始める。人工芝ゾーンもいっぱいなので、フロアに座り込んで休憩。

26時すぎ、the ARROWS
ついにこの日の真打登場で、フロアの熱気は最初っから上がりまくり。
ナイトコールロックンロールファンファーレマストピープル等々、惜しげもなく代表曲を披露しまくる空前のパーティー空間へ。
中盤、オオヤユウスケ&松本素生(←すでにベロベロ)もサプライズで登場してイエスタデイワンスモアーズを披露。
松本さん、「the ARROWSに大きな拍手を!」とか要らないから・・・。あなたゲストだから・・・。仕切ろうとしてる竜二くんに何度もセリフがかぶってて、進行グダグダになったから・・・。と思っていたGOINGファンはあの場で僕だけではないはず。
そして、ラストは11月リリースのシングル「さよならミュージック」を披露してくれた。
このアットホームで音楽愛に満ちた空間はこのバンドじゃなきゃ作れないものだということが伝わるライブだった。

ライブアクトのラストはDE DE MOUSE
100sの国技館ライブのBGMに中村くんがこの人の曲を選曲していたため、俄然気になっていたアーティスト。
出てくるなりお客さんの少なさを嘆いたり、ちょっとおかしなキレキャラでまずはそれが面白かった。
曲はダンスミュージックなのだけど、どこかモダンで穏やかさすら感じるクールな代物だった。その分だけ無駄に熱いMCとの落差が凄くてそれが素晴らしく面白かった。またぜひ観たい。

そしてラストはthe ARROWS YAMAUCHIによるDJで29時まで踊る。ダイノジやアッチュも普通に踊っていた気がする。
最後の最後はキャンディ(the ARROWSのベーシスト)によるなかなか終わらない挨拶で大団円で締められた。

ダイアモンドホールから外に出ると、もう明るい。
朝焼けの空を見上げながら帰路へ。



そして、その夜、今西ラストダンスを目撃したのだった・・・。
by kngordinaries | 2007-09-30 14:17 | ライブ


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