ライオンはトラより美しい
2007-09-30T14:28:14+09:00
kngordinaries
Point Of View Point 痛みは消えはしないけれど 震える夜を越える旅 いつかは止む 雨の中を行こう -DROP-
Excite Blog
N2B FESTIVAL MUTATION
http://kngall.exblog.jp/7513061/
2007-09-30T14:17:00+09:00
2007-09-30T14:28:14+09:00
2007-09-30T14:17:50+09:00
kngordinaries
ライブ
the ARROWS主催のイベントということも含めてどんな雰囲気のライブイベントなのか、行く前から予測がつかない感じがして楽しみだった。
会場はダイアモンドホール。
開場時間の18時を少し過ぎて到着すると、10時間の長丁場だからかほとんど行列なし。階段には50人足らずの人が整理番号順に呼ばれるのを待っていたのだけど、凄いスピードでスタッフの方が番号を進めていっても、この人数なので全然人が入っていかない。
結局300番くらいまでいったところで「じゃあ、もうあとは全員入っちゃってください!」の声に、爆笑。
会場内はライブフロア以外も少々チープな手作り感溢れる装飾がされていて、さながらホームパーティーや学園祭の雰囲気。フードもあるし、ロビーには小さなステージもあり。
フロアに入ると公式サイトの会場イメージで気になっていた人工芝ゾーンがお出迎え。すでにDJのプレイが始まっていたので、そこに座って開演を待つ。来るまでは人工芝ゾーンの意味合いがよく分からずにいたのだけど、座ってみて納得した。長丁場のイベント、座ってライブを観られるエリアがある程度ないと、絶対持たない。実際ダイアモンドでやるわりと長めのイベントRe:mixでは中盤以降多数の観客がフロアに座り込んでるし。
19時15分ごろ、オオヤユウスケ。
Polarisもオハナもよく知らないので、どんなライブなのか検討もつかなかった。開演直前から徐々に増え始めたお客さんはそれでもまだ200~300人というところ。
人工芝エリアで足を伸ばして座りながらでもステージがよく観えて、それがとても気持ちいい。
オオヤくん、一人で登場して椅子に腰掛ける。バンドはいない。
弾語りスタイルかと思ったらリズムボックスやらを駆使して同期して演奏という感じだった。カバー曲やPolarisの曲も織り交ぜ、優しく穏やかな歌声と演奏で楽しませてくれる。
後半、YUKIのjoyをカバーしてくれたのが、とてもよかった。
2時ごろにも再度登場するようなことをほのめかしていた。
ライブが終わるとすぐにフロア後方のDJブースでTSURUのプレイが始まる。
一昨年くらいのOTODAMAも隣接した2ステージが隙間なく爆音を出し続けていたけど、個人的にはこの形式はちょっと苦手です。耳が休まらない。
さていよいよ次はGOING UNDER GROUND。
この時点でもフロアは緩やかな密度でも埋まりきってない感じで、つまり彼らのワンマンよりも少なくとても観やすくていい感じだった。
人工芝ゾーンから立ち上がって、前に出ていくとナカザ側の2列目まで苦もなく行けてしまった。
20時20分ごろ、GOING UNDER GROUND。
1曲目はいきなり新曲!疾走感のあるアップチューン。ここ最近のポップ感重視の曲調とは違い新鮮な感じがする。
2曲目はステップ!このイベントの雰囲気に激ハマリなノリノリのダンスチューンで一気にフロアの熱を上げていく。
そして3曲目は・・・聴きなれないイントロ、これはまた新曲かな、と思って聴きすすめていくと、なんとなく聞覚えのある曲・・・ん!? ・・・こ、これは、イージュー★ライダーだ!最前ゾーンでたった1人拳を上げる痛いOTファンが約1名(自分)。
歌い出しの松本素生の歌声がハマリすぎてて素晴らしい。「青春とは」とか「日々とは」みたいなところがこの名曲のテーマであるところなんだろうけど、このバンドのテーマもきっとそれなんだよな、と思う。ハマリすぎ。トリビュートが楽しみすぎる。
この辺でMC。
「このイベントのTシャツがあるじゃん。あの、いま素生とかよういっさんが着てるやつ」
とナカザが話し始める。「それがさ――」
「いいでしょ、これ。でもこれ今着てるのXLだからね」
とナカザをさえぎるように松本素生。観客笑。
「・・・あれだよね。意外とサイズの話とかしたがるよね。これさ、最初見たとき『I LOVE SO』に見えちゃってさ。見えるよね?(観客に向けて)」
口々に答える観客。ちなみに本当は「U LOVE ME,SO I LOVE U」と書いてあるやつでした。
「まぁ、そういう意味も込められてんだろうね。愛されキャラだからね、基本的に」
とシレッと語る松本素生。
「っていうかさ、Tシャツの着方もいろいろあるよね。よういっさんみたいに首のとこダラダラしてみたり」
観客爆笑。基本的にライブTシャツは首元がきっちり窮屈にできてるはずなのに、今日初めて着ただろうに、彼の首元はいつもの衣装と変わらずダルダルでした。ポリシーか・・・。
続いても新曲トレイン。疾走感溢れる爽やかなアップチューン。この曲で特に感じたけれど、ここ最近の新曲群には明らかにバンドの衝動感が鮮やかに甦ってきていると思う。瑞々しいけれど、初期にもどった感じではなく、新鮮な感触が確かにある。それって、最高だと思う。
そしてメタルジャガー。となると次はツアーの流れと一緒で愛をちょうだいなかな、との予想ははずれ、ナカザがメインボーカルをとるハードなロックチューンへ!これがナカザのロック★かな。ハードなサウンドと甘いボーカルのメリハリが効いていて、予想外に(←失礼)カッコいい!
続いても新曲のholiday。こちらはツアーでも披露されていたレゲエテイストのアップチューン。TUTTI、ハミングライフ以降の自由度を広げたスタンスが分かりやすく反映された1曲だと思う。よういっさんの先導で観客にタオルを振り回させるお約束も定番化していくと楽しそうだ。
ここで、少しの沈黙を置いて、鳴り始めたイントロはトワイライト!湧き起こる大歓声。
いつ聴いても、最初の歌い出しからテンポアップして疾走していく展開と、その中で紡がれていくストーリーに引き込まれる名曲。季節的にも完全にマッチしていた。
ラストは東京。リアルな都会に生きる青年の心象風景を描いたミディアムバラッド。ちょっと久しぶりに聴いたけれど、とても素晴らしかった。
ライブイベントなので、もっと代表曲を散りばめたセットになるかと思っていたけれど、完全に新曲中心の最新モードで攻めてきた印象。新曲群はどれも音楽的に幅広く遊びのある仕上がりであるだけでなく、熱い衝動感が感じられるものが多く、それが嬉しかった。
久しぶりのナカザ新曲もかなり手ごたえがあったし、「おやすみモンスター」はTUTTI,ハミングライフ/VISTAで一つの到達点に立ったバンドの新たなスタンダードになる新鮮でハイクオリティな作品になるんじゃないかという期待が高まった。とにもかくにも今後の展開が楽しみ。
ここで、ドリンクチケットを引換えに一度フロアから出る。
ロビーではthe ARROWSのギターがミニライブを披露中。少し鑑賞後、次のライブを観に再びフロアへ。
21時35分ごろ、tobaccojuice。
先も長いので、ここも人工芝ゾーンで座ってゆったりと観賞。
彼らのライブを観るのは約3年ぶり。今池HUCK FINNにて初めてアナログフィッシュを観たときの対バン相手だったんだった。そのときはメンバーも3人でアコースティック編成、ブルースを基調としたスローからミディアムな曲調が多く、ときに戦争や死といった重くシリアスなテーマを歌っていたと思う。
が、今回のライブは印象がまるで違った。開放的で温かいバンドサウンドがピースフルな雰囲気をフロア全体に放射し、ニット帽を深くかぶったハンドマイクのボーカルがステージを端から端までくるくると踊りまわりながら放つ歌は、鋭い切れ味を持ちながらとても心地いい。
ステージがキラキラと輝いているような錯覚を起こす、とても爽快なライブだった。
アナログフィッシュがプッシュする理由もなんとなく分かった。特に下岡に通じるような時代の通底する気分を掬い上げる感覚があるんだと思う。
そして、とにかくダイアモンドのステージさえも、所狭しと動き回り、自由な動きで踊りまわりながら、歌うボーカルのステージングが素晴らしかった。ときにラップのように言葉を放射するスタイルもなんだか自由で新しい感覚。
ぜひとも音源をチェックしなければと思う。収穫だった。
続いては、松本素生によるDJ!
というか、tobaccojuiceのライブ中も準備のためか普通に目の前を何度も素生が横切っていたのだった。
DJブースの真横、松本素生からの距離約2mで踊る。近すぎる。普段のライブと違い、DJブースは高さもないため、異常な近さ。実物の松本素生はイメージより大きいことも小さいこともなかった。
もろレゲエな曲をかけたかと思えばブレイクビーツだったり、ヒップホップだったり、いろんなジャンルを縦横無尽にプレイしていく。
個人的にDJといえばハウスとかテクノとかのダンスミュージック系のDJかあとは邦楽ロックフェスでの邦楽ロックDJしか知らなかったので、こういった感じは新鮮だった。スクラッチ等の小技はなく、どちらかというとロックDJ的に曲を淡々と繋げてかけてるという印象。
続いてはステージ側でダイノジのDJ。
これは観ようか休憩しようか微妙なところだったのだけど、結局観て正解。
というか、観始めたら面白すぎて会場を離れるなんて出来るわけがない。
巷でも有名なエアギターからオアシスやGREENDAYといった洋楽ロックの超定番どころから、フジファブリック、Nirgilis、そして圧巻のthe ARROWSメドレーまで、とにかく全部がアゲアゲ。
掛け値なしに素晴らしいエンタテインメントだと思います。凄すぎる。
が、全く予定外なところで思いっきり体力を消耗してしまった・・・。まだここから長いのに。
ここで、夕食というか夜食休憩。
ちょっと耳を休めたかったので、会場を出て、そそくさとすませてもどる。
24時35分ごろ、NIRGILIS(club set)。
club setということでアッチュとユキのみかと思いきや、クリも登場。しかもアッチュとユキの2人は新しいアー写のチャイナ風ないでたち。
超有名どころのダンスチューンとマッシュアップしながらTODAY、sakura、アップデート、そして11月21日リリースの新体制第一弾シングル「Brand New Day」も披露してくれた。
バッキバキのビートがなり続けるハイテンションなライブだった。アッチュの壊れっぷりもいつもながら凄かった。
しばらくリリースが止っていたのが、今回の脱退に関連してのことだったかは分からないけれど、今後の展開に期待したいところ。
この辺から、夜も深まりぐったりし始める。人工芝ゾーンもいっぱいなので、フロアに座り込んで休憩。
26時すぎ、the ARROWS。
ついにこの日の真打登場で、フロアの熱気は最初っから上がりまくり。
ナイトコール、ロックンロールファンファーレ、マストピープル等々、惜しげもなく代表曲を披露しまくる空前のパーティー空間へ。
中盤、オオヤユウスケ&松本素生(←すでにベロベロ)もサプライズで登場してイエスタデイワンスモアーズを披露。
松本さん、「the ARROWSに大きな拍手を!」とか要らないから・・・。あなたゲストだから・・・。仕切ろうとしてる竜二くんに何度もセリフがかぶってて、進行グダグダになったから・・・。と思っていたGOINGファンはあの場で僕だけではないはず。
そして、ラストは11月リリースのシングル「さよならミュージック」を披露してくれた。
このアットホームで音楽愛に満ちた空間はこのバンドじゃなきゃ作れないものだということが伝わるライブだった。
ライブアクトのラストはDE DE MOUSE。
100sの国技館ライブのBGMに中村くんがこの人の曲を選曲していたため、俄然気になっていたアーティスト。
出てくるなりお客さんの少なさを嘆いたり、ちょっとおかしなキレキャラでまずはそれが面白かった。
曲はダンスミュージックなのだけど、どこかモダンで穏やかさすら感じるクールな代物だった。その分だけ無駄に熱いMCとの落差が凄くてそれが素晴らしく面白かった。またぜひ観たい。
そしてラストはthe ARROWS YAMAUCHIによるDJで29時まで踊る。ダイノジやアッチュも普通に踊っていた気がする。
最後の最後はキャンディ(the ARROWSのベーシスト)によるなかなか終わらない挨拶で大団円で締められた。
ダイアモンドホールから外に出ると、もう明るい。
朝焼けの空を見上げながら帰路へ。
そして、その夜、今西ラストダンスを目撃したのだった・・・。
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奥田民生、対バンツアー決定!!ニューシングルも!!GOING!他
http://kngall.exblog.jp/7503391/
2007-09-28T01:14:00+09:00
2007-09-30T02:09:07+09:00
2007-09-28T01:14:02+09:00
kngordinaries
音楽ニュース
奥田民生、待望の全国ツアーが決定しました!今回は10月24日リリースのユニコーンと奥田民生のトリビュートアルバムに参加したアーティストとの対バンで全国のZeppをまわる「DOUBLEHEADER @ZEPP LEAGUE」。11月12,13日Zepp Tokyoを皮切りに12月7日のZepp Fukuokaまで全7公演。初日は「TRIPLEHEADER SPECIAL!!!」で木村カエラともう1組。東京2日目はTheピーズ。愛知はTRICERATOPS。大阪は斉藤和義。北海道はPUFFY。宮城はサンボマスター。そして福岡はGRAPEVINEが対バン相手となります。
うわわわわ。きたー!待!望!の!OT全国ツアー!しかも素敵対バン!7公演全てがもう夢のような共演になってますねー。凄い!特に名古屋!7組の中でも一番観たい対バン相手が来てくれるとは!嬉しすぎ。超楽しみなんですけど。ウケるんですけどー(←言いたいだけ)。札幌のPUFFYというのもかなり貴重だし、福岡のGRAPEVINEなんて、東京なら武道館埋まりますよこれ!(←なにをそんなに) いやー凄い。
奥田民生、ニューシングル「無限の風」リリース決定!!
そんな奥田民生、超待望の音源リリースが決定!シングル「無限の風」が11月21日にリリース。タイトル曲は球日本代表「公式応援ソング」とのこと。さらにこのシングルには、すでに配信が始まっているニッカウヰスキー「ブラックニッカ クリアブレンド」TV-CFソング「明日はどうだ」とPUFFYに提供した「オリエンタル・ダイヤモンド」DEMO音源がカップリングに収録。
うわわわわ。こっちもきた!待った。待ち疲れた。このニュースを聴くちょっとまえに「明日はどうだ」の配信のニュースを聴いていて、嬉しいけどCDはどうした!と思っていた旧人類なので、ほんとに嬉しいです(涙)。すでにCMでガンガン流れている「明日はどうだ」もめちゃくちゃいい感じですし、タイトルからして「無限の風」って!「花になる」を例に出すまでもなくスポーツマンを題材に作った民生の骨太ロックチューンはガチで間違いないわけで。ううー、早く聴きたい!で、アルバムはいつだろう・・・(遠い目)。
GOING UNDER GROUNDの11月7日リリースのニューアルバム「おやすみモンスター」の収録曲等詳細が発表になってます。
やっぱり結構ライブで聴いた覚えのある曲が多め。衝撃的なタイトルの「ナカザのロック★」もN2Bで聴きましたが、絶対タイトルから想像するよりいいことを保証します。というかかなり名曲な気もするくらい。アルバムタイトル「おやすみモンスター」がいまだに気になってるんですが、「モンスター」という曲があるんですね。そして初回ボーナス・トラックとして「おやすみ」て!何を企んでる・・・。
00年代を代表するバンド2組の対バンだった(←やや誇張あり)9月18日のアナログフィッシュ VS ASIAN KUNG-FU GENERATION。
ゴッチ日記によるとナツフィッシュに続いてまたアナログ佐々木氏の天才性が発揮されてしまっていたもよう。ゴッチいわく「まさかとは思った。二度見するぐらいの勢いで。これは歌詞カードだった。健太郎君は「There she goes」の歌詞を耳で聴いたままコピーし、紙に書いて、それをオリジナルの歌詞カードとして作ってきたのだ。うーむ。 」とのこと。いやーお恥ずかしい(なんでお前が)。というか、ゴッチはちょっといいほうに解釈しすぎかなと。
あ、下岡から直接電話で出演交渉してこの企画が決まったという話はいいエピソードですね。
なんとなく9月30日が過ぎるまで更新はないんじゃないかと思っていたいずれみんな気付くさ、これはただの日記なんだってがそれぞれの地で今西ラストライブとなった名古屋大阪についての記事がアップされてました。
もうなんか、凄く吟味して逡巡してこの簡潔な文になったのだなというのが、分かってしまうとこが切ないというか、嬉しいというか。全文書いておきたい。
「名古屋、大阪のみなさん、どうもありがとうございました
感動的な夜をただ過ごしてみたいだけな僕らは、それを見事に遂行しました
みなさんのおかげだと思います
どうもありがとうございました
さて 今西カウントダウン、いよいよあと一回です
どちらさまも後悔なきよう、よろしくお願いします」
・・・KYG!!(←感極まり気味)
9.30の本当の今西ラストダンスを目撃される方々、「感動的な夜をただ過ごしてみたいだけな」彼らが「それを見事に遂行」する姿を目に焼き付けてきてください。「後悔なきよう」!
SUPER BUTTER DOG presents ファンキー大百科が11月27日にZepp Tokyoで開催決定。出演はSUPER BUTTER DOG、SCOOBIE DO、レキシ、MCはMCヨーグルト。
ひたちなかのバタ犬最高だったなー。復活したことだし一度はファンキー大百科も行ってみたいイベント。ひたちなかでは新曲も披露されていたし、そのうち音源も出るんだろうか。
Littleの10月10日リリースのニューシングル「夢のせい」のPVが期間限定フルストリーミング中。監督は中野裕之、出演は北乃きい。
これなんかいきなり一気にポップ度を上げてきましたね。普通にJ-POPのフィールドで闘える超名曲なのではないかと。KICK THE CAN CREWの一番ポップな要素を担っていたのは、実はKREVAのトラックではなくてLittleの感性と掲げたテーマであったことが如実に分かる。やっぱりLittleは面白い。今後の展開も目が離せないなー。
前回の音楽ニュース記事でのお知らせに望外の反響をもらってありがたいかぎりです。
とりあえずこないだのN2Bのライブレポは9月中にアップする予定となっていますが、間に合うかなー。相当いいイベントでした。
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夕景飛行 vol.1@池下 CLUB UP SET
http://kngall.exblog.jp/7498369/
2007-09-27T03:03:00+09:00
2007-09-27T23:53:33+09:00
2007-09-26T23:31:32+09:00
kngordinaries
ライブ
STANは3ピースのロックバンドである。いやダンスバンドである。
めちゃくちゃかっこよく、そして3人全員が上手いバンドである。別ちがたく有機的に結びついた集合体なのである。
と、いうような幻想を、素晴らしいロックバンドだけが持つことができるそれを、ファンに抱かせることのできる3人であるのである。
おまけに彼らは仲良しなんである。ライブを観ているだけでそれが伝わるのである。
そんなバンドからベーシストが脱退するのである。
いかんともしがたいのであるが、それらの決断の仕方もアナウンスのタイミングも内容も、彼らの表現と全く矛盾しない毅然としたものであり、どうしても見届けずにはおれんのであった。
である調終り。 さて、「STANを観るハコ」という個人的認識のあるUP SETに着いたのは6時30分過ぎ。
この日は、パノラマループというバンドの自主企画ライブで、STAN含め5組のバンドが出演するのだけど、6時開演なのでちょうど1組目が終わったくらいだろう時間。
受付の人が観客のお目当てバンドの計測をしている紙の「正」の字を覗き込んでみると、圧倒的にSTAN目当てが多かった。
会場内は全然満員ではないものの、ゆるゆるでもなく80~100人といった入り具合。
2組目はThe Pricelessという3ピース。ボーカルのMCが楽しい感じだったかなと。激しめのロックチューンから穏やかなミディアムまでいろいろと。
MCで「男の8割は女性のシャンプーの匂いが好きなんですよ」「日本の女性は美しい、っていうのはつまり髪です。匂い!それだけですよ」
という妙な主張のあと自分が好きなシャンプーベスト3を発表し、最後にマシェリという曲をやる、という流れが素晴らしかった。
MCでこの日がこのバンドの最後のライブということも言っていた。活動は2年くらいだったらしい。STANのことばかりを考えていたけども、無数のライブハウスで毎日のように解散や脱退が起こりまくってるんだという当たり前のことにハッと気付いてみたり。
3組目はMagentasmith。茶髪ロンゲに黒ジャケ、でジーンズといういでたちの4人組。メロディアスなナンバーが多く、とてもポップなサウンド。MCが非常に無骨。
ベースの人がとても淡々としているな、と思っていたら5組目のパノラマループのMCで最近ベースが脱退していたことが判明。サポートか新メンバーで演奏に一生懸命だったのかと合点。
次はいよいよSTAN。UP SET独特の演出でサウンドチェックはステージに幕が引かれていて様子が分からない。いつもどおりのKYGがミックスしたっぽいBGMのなか、サウンドチェックの音を聴きながらライブ開始を待つ。
4組目、STAN。
ステージに3人が登場し、今西が真ん中に出てきて
「こんばんわ」
と頭を下げる。律儀だ。
1曲目はS.T.An!イントロだけで、もうガツンと上がってしまう、最強ファンクチューン。クールな繰り返しのリズムのなかで沸々と熱を増す展開がかっこよすぎる。
何度かライブで聴いているため、ほぼ覚えてしまったけれど、サビ部分の49のコーラス「Fu~U~U~U~U~♪」のあたりがもうヤバ過ぎ。ここのところの新曲群のモードチェンジの先駆けとなる曲なんだとも思う。
続いてYOUNG&FINE。イントロから歓声が湧き起こる完全無欠のポップソング。やっぱりいつも以上に今西に目がいってしまうところなのだけど、ご本人はいつもどおりか2割り増しかくらいの絶好調っぷりでノリまくっていた。
この辺でMC。
「自民党の総裁が福田さんになったね」
なんていう言葉もあったような。
「あ、9月でベースの今西くんがSTANをやめることになりました」
とKYGから報告が。それに答えて今西。
「(超真顔でボソッと)辞めます。・・・こないだRe:mixで観た人もいると思うんですけど、Mちゃん。いいでしょMちゃん」
などと言って、マイクから離れる。観客微笑。
そんな今西へ向けてKYGが
「お前、戻ってきてもベース空いてねーからな。カスタネットくらいだよ。カスタネット担当」
「そっちの方がいい」
観客爆笑。KYGと49も笑っていた。
「次の曲は12月に出るやつに入ってる曲です」
という曲紹介から新曲へ。
バッキバキの演奏とポップなメロディが絶妙のバランスで独特の疾走感を産んでいくアップチューン。Re:mixで披露された仮タイトル大殺界だ。が、こんなタイトルは12月のシングルにはなかったよなーと思っていたら、曲の最後の最後に「ザ ファイヤ~♪」と歌っていたので、どうやらこれがTHE FIREのようだ。めちゃくちゃにカッコいい。
「次の曲も、12月のに入る曲です」
と言って矢つぎばやに曲を始めようとしたところでドラムの異変に気付くKYG。ドラムセットの一部が崩れ、それを直しながらKYGとアイコンタクトする49。
「49待ちで~す」
で、すぐにドラムは修復。というか、明らかに49の演奏のテンションがいつにも増して凄まじく、そのグルーヴィーなドラムの殺傷力がいつも以上に発揮されていたので、そのせいもあったのかもしれないな、と邪推。
そしてアメジストへ。STANの天使のメロディサイドのアップデイト版と言える無敵ポップ。こちらも全然シングルのタイトルチューンにしてもいいクオリティ。というか「多くの人達」もシニカルでシリアスなロックチューンとしてハイクオリティだし、まだ未聴の「頭の悪い奴等は醜くそして見苦しい」なんてタイトルからして素晴らしいし、次のシングルはとんでもないことになるっぽい。
「次の曲はSTANを始めて、俺らが3人になって初めて、作った曲のうちの1曲です」
という、KYGのこのライブで言うとどうしても特別な意味を放ってしまう一言からイアン。バンドのアンサンブルがガッチリと噛み合ったスローでヘヴィーな1曲。深遠な音のうねりに飲み込まれそうな迫力の演奏だった。
続いてJAPANISTAN。この曲だと特に分かりやすかったのだけど、やっぱり49の演奏がいつにも増して切れ味鋭く感じられた。KYGの歌声も素晴らしく好調。
さらにはULTRAMAGNECTICSTANS。以前はライブ冒頭が定位置だったけれど、今はこの位置がとてもしっくり来る気がする。待ってましたの「STANマジヤバイ」でお馴染みの自己紹介チューン。このロックバンドには珍しい(というかヒップホップ的な)バンド自身のアイデンティティの表明ソングは、当然のことながら今西の紹介もあり、そのパートでは当然いつになく大きな歓声と拍手に包まれる。
この曲によって音源にもガッチリと今西の足跡は残っていくんだな、とふと思う。そして、Mちゃんは正式メンバーとなっていくことが決まっていたからRe:mix時点で歌詞を用意し、この曲を堂々と披露していたわけだ。その嘘のないまっすぐなバンドの姿勢が眩しく感じられる。
そしてこれも見納め(東海エリアでは)のパールジャム!個人的にはこれぞ今西なこの曲。ぐいぐいと演奏のみの力でテンションを上げていきラストのTHE SONGへ。
「美しいな 僕らの出会い」という出だしからちょっとこの場にハマリすぎな1曲。「くだらないな こんなの歌うの 歌わせるなよな」と歌い替えていた。
アウトロ、いつもどおりめちゃくちゃに演奏が盛り上がっていく中、KYGが最前列の観客1名を無理やりステージに引っ張り上げ、その観客にギターを託し、さらには今西からベースを奪い、解き放たれた今西はステージ中央で飛び跳ねては踊り、最終的にはギター引っ張り上げられた観客、爆裂ドラムKYG、ベース49、そしてダンサー今西!という地獄絵図に。
一心不乱に、何かを振り切るように、全てを爆発させるように、半ば滑稽なくらい踊る今西の姿が、たくさんのことを雄弁に語ってくれていた。
最後は大団円、大きな歓声に包まれる中、4人は握手を交わしあい、1人は客席へ、3人は肩を寄せ合いながらステージ袖へ。
しばらく会場の熱気は冷めやらず、拍手と歓声鳴りやまずでした。
もうなんか、まさに今西ラストダンス。
あの最後の鬼気迫るくらいのめちゃくちゃなダンスに今西の気持ちが現われてたように思います。どれだけ大きな決断だったか、どれだけ名残惜しいか。 勝手ながらそれがリアルに伝わった気がして、妙なもやもやは消え、非常にすっきりしてしまった。
当然、今西のラストライブという目で観ていたわけだけれど、そういう観点を外しても今回の演奏もパフォーマンスも歌もとても素晴らしかったと思う。
それはこの大きな大きなバンドストーリーの転機を、いい燃料としてより高みを目指す力に変換していくバンド力学がこのバンドにあるからだ。感傷に浸って勢いが一時おさまるどころか、その感情の高まりがそのままロックを転がす力に直結していた。
1年と少し前に初めてSTANのライブを観たときは、まだ荒削りであるのと同時に何も背負っていない身軽さが感じられた。そしてそれは少しずつでもリスナーの支持を得てバンドを取り巻く状況が変化したり場数を踏むことで、段々失われバンドにかかる重圧は増していった。その結果、STANは重圧が増すほどにポップになり表現は研ぎ澄まされていったように思う。
今回のライブは、掛け値なしに素晴らしいライブだった。
そしてそれと同時に、より力強くより大きくSTANのロックが転がり始めたようなライブだった。
5組目、パノラマループ。
非常に優しいポップを奏でる4ピース。ドラムが下手側の端っこにいる配置。
主催バンドらしく観客にも身内的な人が多いようで、フロアの野次と会話したり非常にアットホームな雰囲気がよかった。
ただ、ボーカルが歌詞を飛ばしすぎだと思った。
★★★の「パノラマループ presents ”夕景飛行 Vol.1”」にTBさせていただきました。
REAL or FAKEのSTAN:2007/09/26『君の景色』@福島2nd LINEにTBさせていただきました。
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monobright、アルバムリリース決定!!GOING!CDJ!トライセラ!他
http://kngall.exblog.jp/7471988/
2007-09-21T01:34:00+09:00
2007-09-27T17:07:14+09:00
2007-09-21T01:34:47+09:00
kngordinaries
音楽ニュース
monobrigtがメジャー1stアルバム「monobright one」を10月24日にリリースすることが発表されました。収録曲は収録順に「20th Century Lover's Orchestra」「歌舞いた魚ディスコ」「学校」「未完成ライオット」「魔法のライター」「バタフライングリップス」「デイドリームネイション」「まぼろし」「バリアバニラ」「頭の中のSOS」「道標側ソウル」「music number」の全12曲。
いやー、ついに発表されたmonobrightフルアルバム!とりあえずリリース済みの2枚のシングルのクオリティからして相当期待できるわけですが、収録曲だけみても一筋縄じゃいかない感がありありですね。「歌舞いた魚ディスコ」とかその語彙センスに脱帽。というか、3月の「monobright zero」から7ヶ月で3曲入りのシングル2枚とフルアルバムって、桃野ブライトは相当な多作っぷりですね。ということでそろそろ対バンでもいいから全国ツアー希望。
GOING UNDER GROUND、ニューアルバム詳細発表!!
GOING UNDER GROUNDのニューアルバムのリリース詳細が発表されました。タイトルは「おやすみモンスター」、発売日は11月7日。全12曲収録予定で、初回盤はCD-EXTRA仕様でボーナストラック収録予定とのこと。
GOING詳細きた!思ったより早い!さかさまワールドツアーのスタート2日前って、ギリギリ滑り込みセーフという感じですね。そしてタイトルきた!「おやすみモンスター」って!なんかくすぐったい!これは「かよわきエナジー」並みにくすぐったい!ここのところのちょっと横文字系なタイトル群とはわけが違いますな。タイトルからして(そこでか)、名盤の予感・・・。
石原聡の一日一善でもアルバム完成の喜びの声がアップされてました!
まずはシングル「さかさまワールド」かー。楽しみだ。
COUNTDOWN JAPAN 07/08、出演者第一弾発表!!
冬の年越しロックフェスCOUNTDOWN JAPAN 07/08&WESTの第一弾出演者が発表に。今回は東京・大阪両会場出演の31組。以下列挙します。藍坊主、ACIDMAN、エレファントカシマシ、音速ライン、木村カエラ、9mm Parabellum Bullet、GRAPEVINE、KREVA、Cocco、GO!GO!7188、斉藤和義、ZAZEN BOYS、Salyu、サンボマスター、チャットモンチー、椿屋四重奏、10-FEET、DOPING PANDA、TRICERATOPS、髭(HiGE)、フジファブリック、BOOM BOOM SATELLITES、BaseBallBear、POLYSICS、MO’SOME TONEBENDER、monobright、YOUR SONG IS GOOD、YO-KING、RIZE、レミオロメン、LOW IQ 01 & MASTER LOW。
夏フェスシーズンも終わって、もう冬フェス待ち状態です(気が早い)。今年のRIJFに出なかったACIDMANきた!KREVA!チャットモンチー!トライセラ!等々、いつもながら期待に答えるラインナップで嬉しいかぎり。monobrightもやっぱりきたなー。チケットの入手もどうやらまた大変っぽいですが、なんとか行きたいところです。
TRICERATOPSの全国ツアーが発表!ツアータイトルは「SHAKE YOUR HIP TOUR」11月21日HEAVEN'S ROCKを皮切りに12月16日BEAT STATIONまで13公演。
10周年の集大成的ツアーになるのかどうなのか。最近もまだまだベストアルバム聴いてますが、ほんっとにクオリティが高い。DISC1も素晴らしいけれどDISC2も負けてない。音楽ファン必聴!(←ちょっと大きく出てみた)
近々和田唱ブログにリニューアルするトライセラトップスのブログ小路にぴあ35周年イベントでのTRICERATOPSとGRAPEVINEの集合写真がアップされていました。
どちらもメジャー10年選手、なんだかちょっと嬉しくなる写真ですね。それぞれシーンでの浮き沈み具合には微妙に違いがありますが、生き抜いてきてるし、素晴らしい軌跡も残してきてるし、その中でもここ最近の調子がまた上向きなとこがまた素晴らしい。来年のダイナソーで対バンしちゃえばいいじゃない。
今週末はN2B FESTIVAL MUTATION、今西の名古屋でのラストダンスを舞うことになるSTAN、とライブ予定が立て続けに入ってます!テンション上がります。
N2B FESTIVAL MUTATIONはつい最近チケットを取ったんですが、このライブ直前の状況なのに整理番号がわりと早い・・・。かなりお得なイベントだと思うんだけどなー。GOING、持ち時間長いですよ!DJ松本素生も観られるし!Nirgilisやダイノジとか出ますし、もちろん主催のthe ARROWSも、だからぜひ!(なにをそこまで)
そしてSTANライブ。わりと冷静に受け止めてたつもりが、やはりこれでラストかと思うとなかなか感慨深いものがありますねー。最近の東京のライブレポとか人のブログで読ませてもらうと「お前はSTANだ!」とかKYGが今西を指差して言ってたりするっぽく・・・。
いやいや、違いますよ、これは心の汗です。タバコの煙が目に沁みたからさ・・・。
今西ラストダンス。
あとひとつお知らせを。
3年前の10月1日にスタートしたこのブログ「ライオンはトラより美しい」ですが、9月中を目処に終了しようと思います。
そのあとはまだなにも決めてませんが、ちょっと期間を空けて別の場所で再開する予定です。特に内容を大きく変えるつもりとかはなく、単に気分転換的なもので、3年という区切りがちょうどいいかなと。
ただ、今から悩んでるのは次のブログタイトルです。
OTが全然新作を出さないからなー。(またそのパターンで済ます気か)
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ROCK IN JAPAN FES.2007 3日目 その2
http://kngall.exblog.jp/7467155/
2007-09-20T01:03:00+09:00
2007-09-21T23:30:55+09:00
2007-09-20T01:00:03+09:00
kngordinaries
ライブ
PUFFYのときは陽射しが雲に隠れ気味だったけれど、いきなり暑い!昼過ぎの直射日光に焦げるステージにトライセラの3人が登場!
音を確かめるようにまずはブルージーなセッションで会場の熱を上げていく。渋みのあるサウンドだけれど、そのグルーヴ、そのドライブ感はとても攻撃的なパワーに満ちている。
そして鳴らされた1曲目はRock Music!!フェスという場にこんなに似合うロックチューンもないだろう。渋いギターリフとクールなサウンドが熱いLAKEのボルテージを上げていく。
さらに2曲目はなんとRaspberry!今年デビュー10年目の彼らのデビューシングルにして普遍の名曲。イントロのギターリフだけでどこまで高揚させるマジカルな名曲中の名曲。この2曲、ライブ冒頭として最強だと思う。
ここで、軽い挨拶を挟んで今のところの最新シングルにして、バンドの到達点的大名曲僕らの一歩へ。何気ない日常のひとコマ、一言を題材に、あくまでカジュアルに生きるということ、他者と寄り添うことの本質や大切さなど大きなテーマをど真ん中から描ききるこのバンドの真骨頂。じんわりと胸に染み込んでいく優しいミディアムチューン。
さらに後半は、WARP、トランスフォーマーと最近の代表曲にして高性能なライブチューンを連発して、グイグイとさらに会場の熱気を底上げしていき、ラストはロケットに乗ってでダメ押し。
もう圧巻のライブだった。というか、このバンド、フェスが似合いすぎる。誰も置いてかないポップさと純粋に楽しめる演奏の確かさと豊かさ。RIP SLYMEとかスカパラとかドーパンとか、もう音が流れたら理屈ぬきで楽しくなってしまう鉄板アクトたちに全然ひけをとらないと思う。
つまり今後もどんどんフェスに出てほしい!ってことが言いたいわけですが。
16時30分、フジファブリック。
この辺からとても天候が怪しくなるなか、1曲目はいきなり虹!間奏での志村の「イエー!」の雄たけびから一気にヒートアップ。さらにTAIFUに繋げてくるあたりが心憎い。というかまだまだ若手バンドの分類だろうに、貫禄すら感じる堂々としたパフォーマンスが素晴らしい。
「さっき聞いたんすけど、水戸の方は豪雨、らしいですね。(観客驚) ま、フジファブリックが終わってから雨降りゃいいかなと思って。・・・嘘、嘘」
といった志村の相変わらず飄々としたMCがおもしろい。
続いてはいつのまにやら金澤くんがトランペットを用意しており、その音を合図にこの時点の最新シングルSufer Kingへ。彼らお得意の変態的ダンスチューンをおかしな方向にこねくり回したような異形の爆裂ナンバー。音的な広がりと中盤のトリッキーな展開等、音楽的に素晴らしく面白いだけでなく、歌詞と志村の歌唱というかシャウトがまた凄いという、とにかく恐ろしい1曲。
さらには陽炎、と完全フェス仕様の出し惜しみない展開が嬉しすぎる。
そして披露されたこの時点でまだ未発表の新曲パッション・フルーツがまた凄かった。浮遊感のあるディスコティックなリズムに乗って、アイドル歌謡のようなメロディでふわふわと歌い上げる志村の歌唱がなんだかいけない世界の匂いを醸し出す、劇薬ドリーミーポップス。
もうロックバンドとかいう枠も越えて面白い音を出す先鋭的なポップス集団みたいになってきてる。
後半は劇薬的ダンスチューン、ダンス2000、銀河、というこれまた完璧なフェス仕様でガツンと盛り上げてくれた。しばらく新譜リリースが止っていたバンドとは思えない、異様で怒涛な現在進行形の勢いを感じるライブだった。次の新作が楽しみだ。
LAKEの素敵ライブ3連発を終え、ここで微妙な天候を気にしつつ、GRASSへ向かう。
いよいよ、この楽園もラストが近づく。
17時40分、RIP SLYME。
FUMIYAがステージに上がり、モニターに映像が流れる中、流れ出したトラックはなんと楽園ベイベー!!うわわわ。最高すぎる。説明不要な圧倒的パーティーチューン。ステージを縦横にかけながらフロウする4MCがかっこよすぎ。
さらに2曲目はブロウ!!これまた最高!ポップ・ミュージックの至宝!浮遊感と疾走感が自由自在な無限の広がりを魅せるトラックが素晴らしすぎる。もうGRASS全体が揺れているような錯覚が起こるような熱狂っぷり。
さらにはGALAXY!・・・まーほんと、圧倒的というか、別格というか、ここまでフェスが似合う音楽が他にあるのか、と思ってしまう素晴らしいパーティー空間。
さらにはUNDER THE SUNとまだまだヒートアップしていきそうな雰囲気のなか、残念ながらそろそろLAKEへ向かう時間となり、GRASSをあとに。
18時50分、RADWIMPS。
びっしりとシートゾーンまで人がびっしり埋まったLAKEステージ。昨年末にリリースされた新作で一気にロックシーンのトップに躍り出たこのバンドのライブに対する期待感で一種異様な雰囲気に包まれるなか、RADWIMPS登場!
1曲目はます。。このバンドらしい新感覚なんだけどいきなり耳に馴染むギターリフで突っ走る爆発ロックチューン。スタンディングゾーンはもうぐっちゃぐちゃに歓喜が爆発し、人の波がうねりにうねって大変なことに。
さらにはギミギミック。これが聴きたかった!と思わず感涙にむせびそうになる最強ポップ炸裂!音遊びと言葉遊びと焦燥感と魂の叫びが溢れ出すエモーショナルなアップチューン。
新世代のバンドが登場するときはいつも、既存の音楽とはどこかが決定的に違う新しい価値観を持って現われる。RADはその新しい部分が多すぎてほんとに細かな要素からいちいち画期的だ。その作品を必死にライブと言う場に現出させようとしている姿が感動的だった。
イーディーピー~飛んで火に入る夏の君~、遠恋、25コ目の染色体、等々、新旧織り交ぜ矢つぎばやに披露される名曲たち。
ステージに合わせて全パートを合唱する人や、祈るようにステージを見つめる人、そしてどの曲にも熱くエネルギーを発散させる人、観客の熱量が本当にハンパじゃない。多くの想いと願いが託されたバンドなのだということがよく分かった。
本編ラストは野田イズム大爆発のレゲエチックな名曲いいんですか?で終了。
そのあとはアンコールに答えて味噌汁’Sの登場。あ、味噌汁’Sとは鼻眼鏡をかけたいでたちの、彼らの変名バンドらしい集団のことらしいです。これ、定番なのかな。
「味噌汁’Sです!僕たちが本当のトリです!」
という宣言でジェニファー山田さんを披露して去っていった。この辺のユーモアの感覚はまだまだこれからゆっくり理解していくとしよう・・・。
そして当然おさまらないオーディエンスのアンコールで再びメンバーがステージに登場し、ヒキコモリロリンを披露。
「ありがとう。こんなに純粋に『今死んでもいいな』と思うことはなかなかないよ。でも生きてたいと思うし……生きてて、一回でもこんな気持ちになれたらいいな、っていう気持ちに、今なっていると思います」
と野田くん語る。この辺の雰囲気はどこかバンプ藤原君とも通じる精神性を感じる。現代の吟遊詩人。
ラストは有心論。このバンドの表現のステージを一気に引き上げた画期的な名曲。ドラマティックにうねり変化する曲展開、一筆書きのような勢いで疾走する感情の洪水がめくるめくジェットコースター感を産み、曲が終わり一つの結論が提示されたときに感じる圧倒的カタルシス。ロック史に残る大名曲だったりするんじゃなかろうか。
といった感じで3日間の楽園もここで最後のアクトが終了。
今年は例年に比べれば過ごしやすく、快適に3日間過ごせました。
音楽に包まれたこの空間はやっぱり特別で、素晴らしかった。
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ROCK IN JAPAN FES.2007 3日目 その1
http://kngall.exblog.jp/7456914/
2007-09-17T23:08:22+09:00
2007-09-17T23:08:23+09:00
2007-09-17T23:08:23+09:00
kngordinaries
ライブ
会場周辺が大渋滞、なのはいつものことで30分も我慢すれば駐車できるところなのだけど・・・スタッフのオペレーションが全く機能していず、同じところを何度も周回させられ、気付けば3時間が経過。マボロシ、見逃した・・・。チャットモンチーも。
もう目と鼻の先でやっているライブに参加できないこの悔しさ。
スタッフのオペレーション一つで印象がこうまで変わる、ということが身に染みてわかりました。今後はぜひ改善していただきたい。
まあ、それはそれとして会場に到着。
WING TENTから漏れ聞こえるオレスカバンドの楽しげなサウンドに、傷ついた心を癒されながら(多少誇張あり)、GRASSへ向かう・・・と、ちょうどLAKEのライブが始まりそうだったので、せっかくだからとチラ観していくことに。
11時50分、絢香。
LAKEを埋め尽くす人の波、バンドメンバーに続いて絢香本人が登場したときのどよめき。やはり破格なアーティストなんだなと思わせる高揚した雰囲気が感じられる。
そして歌いだされた1曲目は三日月。説明不要の大ヒット曲。テレビから流れるのと同じ、力強く楽器として高性能な歌声が響き渡る。
圧倒的だ。なにを今さらな話だろうけれど、その圧倒度とは逆に歌自体のメッセージは年齢相応の純粋さとあどけなさがあるところが、この人の凄いところだろう。「Automatic」や「First Love」のころの宇多田ヒカルを思わせる。いや、あの人はもうちょっとマセテたけども。
続いてテンポを上げてCLAP&LOVE。観客の乗せ方もなかなか手馴れたもので、素晴らしい。
が、そろそろGRASSに行かねばならないため、ここでLAKEを離れる。
12時20分、KREVA。
くればいいのにが流れ会場が沸きあがるなか、KREVA登場!ここ最近のいでたちや登場からトリッキーにかますパターンではなく余裕が見える。1曲目はTHE SHOW!
「おい、早く来いよ!」と遠くから集ってくるオーディエンスに声をかけたり、このゆったりと、しかしバッキバキのライブチューンに乗って、のっけから煽りまくり。この堂々たるパフォーマンスは、きっと本人もロックフェスという場での自分がもう完全に受け入れられていることが分かっているんだろう。
2曲目はちょっと懐かしい激熱ライブチューンDAN-DA-DAN。早くもCUEZERO登場で会場を揺らす揺らす。
そして
「もう4年連続でこのフェスに出さしてもらってるみたいで、ほんとにありがとう。今日は新しい俺をみんなにみせちゃおうかな」
となんだか仕掛けを始める。ダンサー達がKREVAの後ろに陣形を作る。まさか・・・。
「じゃあ、新しい俺」
といって、曲が始まる。JUMP ON IT、超攻撃的にアゲまくるアップチューンなのだけど、そのトラックに乗って踊りだすKREVAとダンサー達!どよめく会場。この男ほんとにいつも期待を裏切りつつ楽しませてくれる。
そして
「次は新しい俺、その2」
は、この時点では未発表の新曲ビコーズ!「月のきらめき」「次のひらめき」「君といたい是非」という韻踏みまくりのサビの言葉の意味を一つ一つひも解き、その曲中ではさらっと流れていく言葉に込められた想いをきっちりと解説していく。ハイセンスなトラックメイクと澱みなく韻を踏みまくるスキルフルなフロウも素晴らしいけれど、この人のライムの濃さ、深さはここのところその進化たるや著しい。
パフォーマーとしての自分、一青年としての自分、B-BOYとしての自分、音楽家としての自分が感じる日常の想いから哲学からがぶっとく詰め込まれている。
続いてはSONOMIが登場してひとりじゃないのよ。この優しい応援歌ももともとの普遍性の高さから、だんだんフェス・アンセムのような貫禄が感じられる。
さらには最新シングルくればいいのにを正宗ボーカル部分をSONOMIが担当して披露。馴染みの名曲から最新の代表曲まで、この人がいかにいつでも自分を更新しながら今の成功をおさめてきたかがよく分かる。
ライブ後半は国民的行事でスタートして、Have a nice day!、さらにはイッサイガッサイともう完全フェスアクトとして完璧に役割を全うする超名曲の連発。
そして、より今のこの人のモードをはっきりと押し出したマニフェスト的メッセージソング、アグレッシ部を熱唱し、ラストはもう不朽名曲と言ってしまって間違いないメロウチューン、スタート。この切実な苦しみと痛みを抱えた自分の決意を歌った2曲は、個人的な熱い想いを歌い上げてるだけなのに、それが多くの人の心を押す応援歌になってしまう、というとても高効率な化学反応を有していてそこが素晴らしいと思う。
いやあ、今回も様々な趣向を凝らしながらの最高のライブだった。「愛・自分博」チャート1位と武道館公演、紅白出場とステップを上がり、ちょうど次のアルバムが出る前ということもあって、代表曲目白押しのセットリストとなったこともあり、この人のソロとしてのキャリアを総括するようなものにもなっていて大満足だった。
思えばまだインディーズでシングル1枚しか出していなかったKREVAのソロの初ステージがこのGRASSだった。あのステージにたった一人で立っての「希望の炎」のアカペラ独唱から3年。まさか国民的ラップスターになって、毎年このGRASSに登場するアーティストになるとは思わなかった。まだまだ行くな、この人。
ここで、軽く休憩。今年は初日が雨気味だったことも含めて例年に比べて多少過ごしやすいけどもやっぱり暑いな、などと思いながら食事をとる。
そして、LAKEへ移動。
14時15分ごろ、PUFFY。
開演の10分くらい前に会場に到着すると、まだガラガラ。といっても、開演時間には当然の満員御礼状態。PUFFYに限らず今年は、特にLAKEは、会場の新陳代謝が異常なくらいよく、もの凄く健全な状態になっていた。フェス文化の定着というやつであろうか。
さて、由美が白、亜美が黒、という対照的な衣装で登場した2人に一気に大歓声が湧き起こる中、1曲目は渚にまつわるエトセトラ!もういきなりのアンセムにどっかんどっかん盛り上がる。さらにサーキットの娘で一気に会場の熱気は最高潮に。
「今年第一弾の新曲が7月に出まして。一体それまで何をやってたんでしょうね」
という由美のMCから新曲boom boom beat投下!前作Splurgeの流れの進化系とも思える、名曲揃いのPUFFY史の中でもロックソングとしてハイクオリティな1曲。
さらには働く男、Tokyo I'm On My Wayと最近のシングルナンバーを披露。
後半のMCでは次のアルバムリリースの発表が。
「次のアルバムはまた凄い人たちに書いてもらっていて、「あの人が曲書くんだ?」って言うようなことがたくさんあって。・・・でも、ここでは言わない。・・・詳しくはウェブで!」
と言って笑う亜美。相変わらずな人たちだ。
終盤ではまさかここで、という驚きの初期の名曲ジェット警察の披露もあり、最後は海へと、そしてアジアの純真、と完全鉄板なセットで熱く熱く盛り上げまくって圧巻のライブは終了。
WING TENTから聴こえてくる鶴をなんとなく耳に入れながら次のLAKEのアクトを待つ。
そんなところでまた続く。(もう1ヵ月半も経ってしまってますが、ほぼほぼ記憶がなくなってますが、多分最後まで書くっぽい)]]>
STAN、ニューシングル!!マボロシ、ニューアルバム!!GOING!民生!他
http://kngall.exblog.jp/7435679/
2007-09-13T01:51:00+09:00
2007-09-13T02:03:24+09:00
2007-09-13T01:51:56+09:00
kngordinaries
音楽ニュース
STANの待望のリリースが決定。初のシングル「THE FIRE」が12月5日にリリースされます。3rdアルバム「I Know」から1年2ヶ月ぶりとなる今作、タイトル曲「THE FIRE」に加え「アメジスト」「多くの人達」「頭の悪い奴等は醜くそして見苦しい」の4曲の新譜、さらにボーナストラックとして「THE FIRE」「JAPANISTAN」「愛に逆らうな」「ULTRAMAGNETICSTANS」「THE SONG」のライブテイクを収録した9曲収録。価格は1050円。
「ザ!ファイヤ~♪」と思わずドーパンのかの名曲を口ずさむほどに(←痛い)嬉しい!!!ついに!STAN!新譜!リリース!!ドーン!(←無意味) いやー、待った。「STAN」(再発)「STAN Ⅱ」「I Know」の畳み掛けるようなリリースから早1年。うーん、待った。またこれ、タイトルが「THE FIRE」って!超キャッチーなタイトルだなー。「アメジスト」「多くの人達」はライブで確実に聴いてます。最後の「頭の悪い奴等は醜くそして見苦しい」が一体どういうロジックを用いてこのタイトルを納得させるのか、がめちゃくちゃ興味深いところ。そしてライブテイクはほぼこれまでのSTANのベスト盤的な内容で、もうこれを聴けばSTAN丸分かりみたいな感じですね。そして価格!1050円!お得!(まわしものじゃないです) これはもう、買おう。基本的に一家に一枚買っとく方向で。12月かー。まだまだ先は長いなー。待ち遠しすぎ。
マボロシ、 第一次重大発表!!
マボロシ、坂間大介 Rec日記より第一次重大発表。まずはシングル「饒舌エクスプレス feat. TARO SOUL & KEN THE 390」が10月31日発売。価格は525円。そして2ndアルバム「ラブシック」が11月14日に発売。D曰く「全13か14曲!濃密!軽薄!ナスティ&センチメンタル!まだできてねえ!Oohhhhhhh weeeeeee!!!!」とのこと。
きたー!マボロシ!これの前の日記で次回更新で重大発表と書かれたときから、もう凄いペースでページを見に行ってましたが、ついに!TARO SOUL & KEN THE 390って誰だろう(不勉強)。まあRec日記にもよく登場している客演の発表も収録曲も、そしてツアーも発表されてませんが、とりあえず嬉しい。ちょっと前の日記では2ndアルバムリリース前なのに「ちなみに3rdアルバムのサブジェクトはほとんど出揃ったぞ!あ、ちょっと大げさに言ったかもしれません。」なんて言葉もあり、確実にこのユニットのテンションは今最高潮なもよう。最近もっぱら考えてるのは、マボロシがレコーディング終わったらセクシー(竹内くん)は次はバタ犬の新作レコーディングかなー、そうなったら池ちゃんもだから100sの新作はそのあとかー、じゃあ結構先かなー、ということです。完全なる妄想の行き過ぎです。
GOING UNDER GROUNDのニューアルバムが11月26日にリリース!
って、まだ公式サイトではアナウンスされていませんが、リンク先によると「シングル3曲&タイアップ3曲を含む、約1年8ヶ月振り通算6枚目の強力オリジナル・アルバム!」とのことらしいです。
久々のオリジナルアルバムきた!ここのところのツアーの未音源化の新曲お披露目の異様な多さとそのクオリティの高さから、期待せずにはいられない。また大きくバンドの方向性が変わってくるような気もするし。11月26日ということは「さかさまワールドツアー 」はリリースを挟んだツアーなんですね。
KREVAが徹子の部屋出演。
ってこれもう今日(9月13日)ですね。「KREVAの幼少から現在までを披露」って、どうせほとんど徹子が喋るパターンでは(あんまり観たことないのでイメージで決め付けてますが)。ちなみにKREVA、今度のツアーで日本武道館2daysも決まり、大分「国民的ラップスター」が板に付いてきたっぽい。「よろしくお願いします」、ヘビロテしてますが、めちゃくちゃ名盤です。21世紀の真っ当なシンガーソングライターはやっぱりこの人だと確信できる仕上がりです。
Dragon Ash、吉井和哉、Ken Yokoyama等々、ロック系のビッグネームの新譜リリースがひしめいていた先週のオリコンランキングはこちら。
1位はやっぱりDragon Ashのベストかなー、KREVAの2作連続1位はちょっと難しいかな、と思ってたら、1位はなんと発売2週目の「ケツノポリス5」!ズコー(←昭和)。そしてKREVAはBOΦWY(表記はこれであってるだろうか)に次ぐ6位。以下、吉井和哉8位。Ken Yokoyama9位。カニエ・ウェスト12位て。ちなみにこの辺までは推定売上数でみると先週のランキングならベスト5入りということなので、全部売れたってことでいいもよう(ざっくりした結論)。
RO69にて、『ユニコーン・トリビュート』『奥田民生・カバーズ』の「完成記念試聴会議」(ドラフト会議を模した形式)というふざけた趣向の試聴会のもようを兵庫慎司が詳細にレポートしてくれてます。
兵庫さん、グッジョブ!もの凄い曲数を1曲ずつここまでレポートしてくれるとは。「ユニコーンの「ポップだけどヘン」「ヘンなのにポップ」な側面を誰よりもしっかりと受け継いでいるのがフジファブリックだということがわかります」とか、吉井和哉「与える男」の「サビで声が高くなったあたりは、もう民生なのか吉井なのかわからないことになっている」「なお、ドラムは民生が叩いている」とか、木村カエラの「かっこいい! アレンジ誰? とにかく優れている、シャープで。」とか「GOING UNDER GROUND“イージュー☆ライダー”はまりすぎ。これ、今でも酔うとカラオケで歌ってるだろ松本素生。」とか。もう読んでるだけで楽しみすぎてどうにかなりそうです(危険)。
さらに追加発表で「ウルフルズ“トロフィー”」て!!これは凄い!というか、トータス松本はなに歌ってもいいだろうなー。
こちらもRO69にて、monobrightの最新インタビュー&PVが観られます。
「頭の中のSOS」、今ヘビロテしてますが、これ「未完成ライオット」以上にいいかもしれない。ステージでない桃野ブライトのトークを初めて聴いた。あと最近カラオケに「未完成ライオット」が入っていたので歌ってみたところ、もの凄く気持ちよく歌えるメロディラインだということがよくよく分かってしまった、歌唱力に関係なく(ここが重要)。これは王道のいわゆる「ぼくらのロックバンド」的にドーンといくための重要な部分なんじゃないかなと。monobright死角なしか。
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SiCKO
http://kngall.exblog.jp/7411822/
2007-09-10T02:08:00+09:00
2007-09-10T02:12:13+09:00
2007-09-08T01:08:58+09:00
kngordinaries
映画、ドラマ
世直しリアル・エンターテインメント。
マイケル・ムーアの作品は社会的なテーマを扱いながら極論的だし、ドキュメントというにはエンタテインメント色が強い。
そこが個人的にはとてもしっくりくる気がする。
作り手の熱や主張がはっきりしていたほうが自分が考える材料になりやすいし、何より小難しくなくて分かりやすい。
アメリカの医療制度に焦点を当てた今回の作品も、今そこにある医療業界の現実を、客観的データと中立的視点で描写するのではなく、ムーア自身の正義と愛国心に基づく主観的視点とその考えを補完する物証や一般の人々の生の言葉を材料に強い主張が行われている。
でも、それがいいんだと思う。
一人の人間の熱い主張がある作品には必ず哲学がみえる。それと自分の考えを照らし合わせて物事を思索することが、きっと有意義なことだと思うのだ。というか、極端な話それがない作品には僕はそれをどう観ていいのかも分からなくなる。
情報の客観的な羅列は、新聞やニュースの一コーナーならそれが役割なのだろうけれど、映画館の劇場で観るものとして、お金を出して観るものとして、やっぱりこのくらいはかましてほしい。
医療制度は、その国の人々の日々の生活に密接に影響する、とてつもなく重要なものだ。それが利益追求の市場原理で行われていいのか、ということが結局言いたいところで、それをムーアはアメリカ人としての誇りというものと直結して論じ諭し啓蒙する。
このファットなアメリカ人の作品が好きなのはその点も大きい。
つまり、この人はもの凄く情に熱く、自分の国とそこに住む(特に貧困層の)人々を溺愛していて、攻撃的な主張とは裏腹に最終的な着地地点は真っ当で保守的で徹底して弱者の味方なわけで、そこがいいのだと思う。
といっても、今回の作品はそのテーマが観客にとってこれ以上なく身近なものであることもあってか、必要以上の企画性や娯楽性はなく、以前の作品ほど過激な試みもない。 というか、後半での刑務所へのアポなし取材シーンを覗けば、ほぼない。いやあのシーンはなくても十分成立しているのでは・・・。
まあ、そんな手法についてのいろいろはありつつ、華氏911にも増して、笑えて泣ける、悲しくてやるせなくて暖かくて優しい、現実の問題としての圧倒的な重みがある、まさにキャッチコピーどおりの「世直しリアル・エンターテインメント」でした。
この映画は「アメリカの医療制度」についての映画ではあるけれど、そこから得られる教訓や観点はそれに限定されたものでなく、とても広く大きいものだと思います。今の世の中へなんらかの危機意識を持つ人には、ぜひぜひおすすめの作品です。
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奥田民生トリビュート詳細発表!!アナログ×アジカン!STAN今西。他
http://kngall.exblog.jp/7402207/
2007-09-06T00:43:00+09:00
2007-09-06T00:45:28+09:00
2007-09-06T00:43:14+09:00
kngordinaries
音楽ニュース
10月24日に奥田民生デビュー20周年記念として発売される「ユニコーン・トリビュート」と「奥田民生・カバーズ」の収録曲が発表されました。「ユニコーン・トリビュート」は、キャプテンストライダム 「ペケペケ」、GRAPEVINE 「ニッポンへ行くの巻」、CHEMISTRY 「自転車泥棒」、シュノーケル 「おかしな2人」、SPARKS GOGO 「ケダモノの嵐」、つじあやの 「ミルク」、東京スカパラダイスオーケストラ 「I'm a Loser」、DOPING PANDA 「ターボ意味無し」、TRICERATOPS 「ヒゲとボイン」、PUFFY 「働く男」、PUSHIM 「珍しく寝覚めの良い木曜日」、フジファブリック 「開店休業」、星グランマニエと東京シュガー・ボーイズ(from氣志團) 「SUGAR BOY」、真心ブラザーズ 「エレジー」、宮沢和史in GANGA ZUMBA 「すばらしい日々」、MONGOL800 「大迷惑」、吉井和哉 「与える男」。「奥田民生・カバーズ」は中孝介 「手紙」、井上陽水 「The STANDARD」、木村カエラ 「マシマロ」、GLAY 「野ばら」、GOING UNDER GROUND 「イージュー★ライダー」、斉藤和義 「カヌー」、ザ・コレクターズ 「花になる」、The ピーズ 「MOTHER」、サンボマスター 「恋のかけら」、THEATRE BROOK 「これは歌だ」、SPARKS GOGO 「ルート2」、スピッツ 「さすらい」、チャットモンチー 「息子」、detroit7 「月を超えろ」、DEPAPEPE 「サウンド・オブ・ミュージック」、HALCALI 「愛のために」、PUFFY 「健康」、B-DASH 「ワインのばか」。
これめちゃくちゃ凄いことになってますね。とりあえず井上陽水とGOINGだけで3000円払えます(いや、どうだろ)。GOING、イージューとはやるなー。順にいくと、まずGRAPEVINEとTRICERATOPSが入っているのがなんか嬉しいです。DOPING PANDAが「ターボ意味無し」をどう調理するかも気になるなー。吉井の「与える男」はなんか想像つきそでつかない。木村カエラの度胸にびっくりです。最も奥田民生が歌ってこその名曲である「マシマロ」って!ハードルが高すぎる。GLAYも驚きだなー。スピッツ、チャットモンチー、HALCALI あたりもかなり楽しみです。まあOT好きを公言している大物ミュージシャンや同世代ミュージシャンはまだまだいるし、もっと凄いものも望めただろうけど、これも相当凄いことになりそうです。楽しみすぎる。
アナログフィッシュ、SIX PISTOLS追加公演にASIAN KUNG-FU GENERATION!!
アナログフィッシュのマンスリー自主企画ライブSIX PISTOLSの追加公演にASIAN KUNG-FU GENERATIONの出演が決定。「SIX PISTOLS-extra」と題され9月18日下北沢シェルターにて行われます。さらに11月の名古屋公演のスペシャルゲストは小谷美紗子、12月の下北沢公演のスペシャルゲストはMO'SOME TONEVENDERとのこと。
うわわわ。アジカン!!きた!公式にアップしないでひっそりとメルマガで先行予約とかやっていた意味がいまごろ分かりました。いや10月のホフディランも11月の小谷さんも12月のMO'SOMEも凄い豪華で素敵なライブイベントではあるのだけど、これは素晴らしすぎる。00年代を代表する2バンドの夢の共演!(←やや誇張あり) この勢いで来年のnanoフェスの出演を勝ち取っていただきたい(やらしい考え)。
STAN公式サイトより「STANメンバーチェンジのお知らせ」。2007年9月30日で今西宏徳が脱退し、新ベーシスト中嶋幸志(なかじまこうし/Mちゃん)の加入が決定。9月のライブは全て今西が担当。リンク先に現メンバー3人からのコメントもあります。
むむー。そうきたかー。とても驚いたけれど、驚きがおさまるとなんだか納得してしまいました。下世話な好奇心から気になることはいくつかあるけれど、全然すんなり受け入れられる。やっぱり今西は「格好よけりゃあなんでもいい」素晴らしい男だったのだなと。
そして、そんな「アディオスアミーゴ」な今西の最後の勇姿が観られる名古屋のSTANライブが急遽決定!!
9月23日『パノラマループ presents“夕景飛行 Vol.1”』というパノラマループというバンド主催のライブで会場は池下CLUB UPSET。必見。
GOING UNDER GROUND、ニューシングルリリース決定!!
GOING UNDER GROUNDのニューシングルのリリースが決定。タイトルは「さかさまワールド」、発売日は10月17日。
ツアータイトルは曲名だったかー。ということはアルバムはどんなタイトルになるんだろう、と非常に気になるところです。いっさんのブログによるとほぼアルバムのレコーディングも終了のようだし、楽しみなところ。
100sの“100s LIVE TOUR 2007 百来来!!!!!!”最終特別公演「今一度音志を洗濯したく候」の(長い)模様を収録したDVDが今冬リリース決定!詳細は未定。
ツアー自体が2,3年に一度のファンにとって貴重すぎるお祭のようなものなのだから、当然作品にしてくれるとは思っていたけれど、早くもDVD化決定。ツアーで観たとおりでも最高だし、最終公演としての特別な趣向があったならそれも楽しみ。とにかく今の中村くんのパフォーマンスは凄いことになってるからなー。
最近のマボロシ日記を見ているともう今にもアルバムレコーディングが終わりそうでかなりワクワクです。それとはあまり関係がないけれど、8月16日分で超名言が飛び出しているのでここで紹介。
『この日プロの力量をまざまざと見せつけた(だれに?)男達。ただし歌詞の内容は一般的なモラルに照らし合わすならばサイテーと言ってよかろう。左端の男がこう言った。
「人間性はさがっても、音楽性をあげてやろうじゃないか!」
そう、オレたちはもっと崇高な理想を追い求めているから。』
最高である。ミュージシャンたるものこの心意気で誰もがやるべきだと思う(極論)。
吉井和哉の「Hummingbird inForest of Space」とKREVAの「よろしくお願いします」とmonobrightの「頭の中のSOS」を同時購入して、今聴き込み始めておりますが、これ全部凄いんじゃなかろうか。今年の中でも上位に食い込みそうな3枚です。いや、monobrightは来たるべきアルバムが大変なことになってるんだろうなー。
「ワセドン3ワセドン3ワセドン3」「なぁ そうなんないなんて誰が言える? ? ?」「悲しくたって踊るダンスミュージック」
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ROCK IN JAPAN FES.2007 2日目 その2
http://kngall.exblog.jp/7397234/
2007-09-04T23:55:29+09:00
2007-09-04T23:52:42+09:00
2007-09-04T23:52:42+09:00
kngordinaries
ライブ
しかもガストロンジャー!!この日本の現状を憂いながら自分の人生を鼓舞するようなアジテーションソングは、今になってこそその凄みがより実感できる。このタイプの楽曲がその後あまりフォロワーを生んでいない現状こそ、個人的には憂いたいところだ。
そんなエレカシを耳の端で聴きながら、LAKE STAGE近くの噴水のあたりで涼をとりながらしばし休憩。
ここから観たいアクトが連続する怒涛の後半戦。
まずはあの怪物を一目観ようと、GRASS STAGEへ移動。
16時35分ごろ、井上陽水。
今年頭の井上陽水奥田民生のライブで初めて生の歌声を聴いたときの新鮮な衝撃が忘れられない。圧倒的に美しく、人間離れしたその歌声の力は、ちょっと他では聴いたことがないものだった。
正直、次のアナログフィッシュまであまり時間がないのだけれど、GRASSとLAKE側との往復は結構体力使うのだけど、1曲でもいいからまた観たいという思いで来てしまった。
そして、ステージにバンドメンバーとともにふらりとあらわれた御大にGRASSの大観衆からどよめきと歓喜が溢れる。Tシャツにジーパンというラフな格好で、いいお年らしいお腹ぽっこりもまた堂々としたものだ。
そして鳴らされた1曲目はなんとアジアの純真!!うねるように捲き起こる大歓声でもうほんと一瞬で場をかっさらっていく。その歌声が響き渡った瞬間、また大歓声。本当にもの凄い。
「いやいやいや、皆さん、ご機嫌よろしいようで」
と、これだけの狂乱状態にも飄々としたたたずまいで話す姿がどうにも面白すぎる。
井上陽水奥田民生のライブが脳裏に甦る。あのthe STANDARD、あの手引きのようなもの、もう恐ろしいくらいに美しかった。
2曲目はMake-up Shadow。ほんと出し惜しみなく名曲連発。
が、その歌声を背にこの辺でLAKEサイドへ移動の時間。うーん、この日のこのへんのタイムテーブルは個人的にほんとに厳しい。
陽水の歌声に名残惜しさを感じつつ、WING TENTに到着すると、すでにアナログフィッシュの面々がサウンドチェック中。
まず驚いたのは、下岡の眼鏡だった。オレンジの縁がとてもいかがわしいダテ眼鏡。やはり彼は独特のファッションセンスを持っている。
ほぼ恒例のようにアンセムの1コーラスなど、たっぷり曲も披露してくれる。
そして、
「なに観てきたの? (観客:「井上陽水!」) あーいいなぁ!俺らも観たかったよ!」
などと下岡が観客とコミュニケーションを取り、
「今日はおもしろい趣向を用意してるから、楽しみにしていて」
と意味深な発言をして一旦ステージを去っていった。
と、ここで最前スペースでライブ開始を待っているところで、隣の人に話しかけられる。関東の人で、3月のSTANライブとここで同一人物を見かけたことで、このブログの書き手だと認識したという。とても驚きつつ、いろいろと話をしているうちにライブがはじまった。
17時10分ごろ、アナログフィッシュ。
「最初に言っておきたいことがあるんだけどさ。俺ら今日は全部新曲をやります。こういうフェスってみんな、あんまり関係なく楽しみに来てるでしょ。俺らもそれを信頼してるから」
というような下岡のいきなりのMCにどよめきと歓声が湧き起こる。
ナツフィッシュでポロッと言っていた「全曲新曲のフェス」はここだったか!ライブへの期待感が、さらにさらに高まる。
1曲目はダンスホール!
メインボーカル2人が交互にボーカルを取って、さらに弾むビートを叩き出すドラムが合わさって、バンドが一丸となって「ダンスホール」へ強引に連れ去るようなポップチューン。
いきなりの大きな盛り上がりのあとに、いきなり手で音頭を取りながら恐ろしい言葉を連呼し始める佐々木、いわく、
「むりょく!むりょく!むりょく!むりょく!」
観客半分合わせて拍手、半分唖然。の状態のなか、演奏が始まる。当然、これも新曲無力のマーチ~僕らに愛を~。メインボーカルは音頭を取っていなかった下岡だった。超がつくほど覚えやすい童謡的なメロディに乗せて「無力~無力~♪」と歌われるシニカルなロックチューン。
「ROCK IS HARMONY」では、全体的にポップ化したなかで、特に言葉の棘が和らいだ気がしていたけど、これはなかなか強烈だった。
続いてはナツフィッシュでも披露されたマイ・ジェネレーション。
「未来は白紙で!僕らは自由だ!」
という後半の叫びが印象的なまっすぐなポップチューンでぐいぐいギアを上げていく。
さらにはFackson Jive。軽やかなリズムが心地よすぎるダンスチューンで、熱を上げていく会場。抜群の演奏と、心地いい歌声とメロディがあれば、耳なじみのない楽曲だろうが、どこまでも楽しめる。フェスという場だから、ということもあるかもしれないけれど、もう天井知らずの盛り上がりだった。
ここで下岡の語りが始まった。Sayonara 90’s前の恒例の語りだ。なれてきたのかよりまとまりを見せながら、しかしより彼独自の中小的な世界への視点の説明になっていて、正直もう理解をはずれた言葉になっていた。
そしてSayonara 90’sへ。噛みしめるようなゆったりとしたメロディのうえを、突き詰めた思考のあとが見える重い言葉が歌われ、サビでそれがふわりと浮かび上がるような感じがする。軽やかにポップなのに、これまででもっともディープサイドの下岡曲だろう。
ここで新曲のみというぶっ飛んだ趣向のライブは全て終了、っぽい雰囲気を見せていたのだけど、最後のアウトロを弾き終えた下岡が袖のスタッフとなにやら会話をし、マイクの前に戻ってくる。
「これで終わろうかと思ったけど、時間まだ少しあるみたいだから、Helloやっていい?」
当然フロアからは歓声が湧き上がって、Helloが鳴らされる。波打つフロア、掲げられる腕。最後の最後で逆に嬉しいサプライズにぐしゃぐしゃな盛り上がりを見せてライブは終了。
最後にはHelloをやったものの、ほぼ全て新曲で貫くその心意気にまずは敬意を表したい。そして、それができるだけのほんとに聴覚にがつんと訴える力のある音楽なんだ、というバンドの自負が見えて嬉しかった。
新曲群もどの曲もそれぞれに魅力があって、特に初めて聴いた無力のマーチには驚いた。確実にさらに幅を広げてる。
ただ、個人的にはSayonara 90’s前の語りに顕著だったけれど、下岡がちょっと全開すぎた気がする。いや、全開はいいのだけど、ちょっと脳内そのまんますぎて伝わらないものになってしまっていたのが気になった。もっと精査してステージからミュージシャンが不特定多数に投げかけて受け止められる言葉に変換して発することができると思う。
非常に慎重に聴き手との距離を測ってきた下岡が徐々に徐々にここまで全開になってきたのだから、ここからの微調整はそんなに難しいことじゃないだろうし、それができたときまた凄いことになる気がする。楽しみだ。
ここで急いでGRASS STAGEへ移動。
タイムテーブル的にアナログを全部観てしまっては、どうしても次のアクトの最初には間に合わないわけだけど、それでもやっぱり急いでしまう。
18時前くらい、ASIAN KUNG-FU GENERATION。
GRASSのエリアに入ったあたりでリライトのイントロが聴こえてきて一気にテンションが上がる。同時に怒号のような歓声も聴こえてきて、やっぱり熱く支持されているバンドなんだと実感する。
ぐるりとステージが見える位置にまわってスタンディングエリアに入っていくと続いてはループ&ループ。ぶっといギターリフとグルーヴたっぷりのメロディーが魔法がかったような力で気持ちを高揚させるロックチューン。いきなりの代表曲連発という出し惜しみなさ、フェスのメインステージという場の意味をよく分かっている。
「最近、俺の髪型がまわりに不評なんで、(会場笑) 今日のために美容院に行ってきました」
会場戸惑笑。正直言って「それでそれって・・・」という雰囲気が会場中に蔓延していた感は否めない。ゴッチ・・・。
続いては夏の日、残像。イントロから大きな歓声が上がる。つんざくギターと柔らかいメロディが溶け合った不思議な感触の名曲。
さらにはセンスレス。問答無用の最強ライブチューン。どこまでも飛翔するような曲構成が凄まじい。
大きな盛り上がりのなか、間髪いれずアンダースタンド!もうほんと、こんなセットリストありえない、というくらいの名曲連発に嬉しくなる。
そしてセッション的な音だしかと思ったら鵠沼サーフ。ルーズでグルーヴィーな雰囲気がかっこいいロックチューン。演奏の妙で聴かせる部分ばかりの曲なのだけど、こんな大会場でがっちりとそれができていた。
「今の曲知らなかったでしょ」
と一息ついて後藤が言う。確かにこの雑多な大観衆の中ではこれまで披露した曲の中で一番認知度が低いかもしれない。
「知らない曲だっていいんだよ。楽しんじゃえば。俺もよくフェスとかいくんだけど、知ってるとか知らないとか関係ないんだよね」
この辺の真っ当な音楽ファン感覚をいちいちレクチャーするように話すところが、後藤正史の正しさであり、このバンドの在りようなんだろう。
「次の曲は、みんな知らないと思う。・・・なぜなら新曲だから」
といって、新曲へ。太いリズムと強いメロディも持ったポップチューン、バンドの現在の充実っぷりが感じられる曲だった。
そしてイントロでここまで一気に熱が上がる曲はなかなかないだろうフラッシュバック!!一気に会場の熱を最高沸点まで持っていく。凄い凄い。
さらには遥か彼方!そしてラストは君という花!!もうとんでもない盛り上がりでライブは熱狂の中、終了。
このバンドがこれまで実らせてきた果実の充実っぷりをこれでもかと見せ付けられたようなライブだった。
ただ、その中に一応最新シングルである「或る街の群青」や一応最新オリジナルアルバム「ファンクラブ」からの曲が少なかったことがちょっと気になったところ。バンド側の心情にどんなものがあったかちょっとだけ気になる。
あと、ここ3,4年で現われたバンドがここまで堂々とメインステージのアクトをこなしている様子に、シーンの移り変わりを感じたりも。
ここで怒涛のライブラッシュを終え、ようやく一息つき、食事タイム。
みなと屋のハム焼きの列に並んだり、いろいろしているあいだに今日の大トリのライブがスタートしてしまっていた。
7時過ぎ、BUMP OF CHICKEN。
食事を終え、ようやく落ち着いてGRASS最後方で観始めたときにはライブは中盤、プラネタリウムが演奏されていた。すでに陽も沈み、ステージのライティングが眩しいなか、あの藤原くんの独特な歌声が優しく耳に届く。
こんなフェスの大トリは初めてじゃないだろうか。シンと静まりかえって、誰もがステージから紡ぎだされる音楽に言葉に神経を集中させているような雰囲気。
僕はこのバンドのそんなに熱心なリスナーではないけれど、この場で放たれる藤原くんの言葉の一つ一つがいちいち心に突き刺さっていった。やっぱり彼は詩人だなー。
特に煽ることもなく、丹念にしっかりと1曲1曲が演奏されていく。天体観測、ガラスのブルース、そしてsupernovaといった本編ラストの畳み掛ける各時期のこのバンドの珠玉の名曲群は凄かった。
アンコールの1曲目は、ダイヤモンド。個人的にこのバンドとの出会いの曲であるこの曲が聴けて嬉しかった。
フェス的な享楽の大トリとは全く違う静かに深く心に響くようなライブのあと、上がった花火はまた新鮮で綺麗だった。
というような感じで2日目が終了。
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Re:mix 2007 その2
http://kngall.exblog.jp/7368837/
2007-08-30T01:29:00+09:00
2007-09-01T10:59:49+09:00
2007-08-30T01:29:15+09:00
kngordinaries
ライブ
ボーカル桃野が仮面ライダーの変身のポーズのようなおかしなポージングを取ったのを合図にライブスタート。
1曲目は紅色ver.2。イントロのギターリフからぐいっと掴んでくるキャッチーなポップチューン。サビの予測のつかないメロディ展開がおもしろい。
最初はところどころ桃野くんの声がかすれているのが気になったけれど、後半に向かうにしたがって、どんどん声の調子も上がっていっていた。
中盤、新曲等も挟みながらいつもどおりのテンパった感のあるMCで会場を掴んでいく。
後半、今のところの代表曲未完成ライオットからの展開が凄かった。
怒りをテーマにしたというこのポップチューンは、シンプルな構造の中で演奏のテンションが上がっていき、鬱屈した想いを全方位的に当り散らすような、超痛快なアティチュードに満ち満ちている。桃野くんもステージ前方に迫り出してきて、大熱演だった。
さらには「僕らのダンスミュージック」と歌う9月リリースの第2弾シングルとなる頭の中のSOSは、伸びやかなメロディと変幻自在のリズムが超ポップでピースフルなダンスチューン。この開放感、絶妙なディスコとロックのブレンド感、もうほんとそこいらのロックバンドにはないポテンシャルの高さがありありと感じられた。
ちなみに上手側の隅っこの2列目くらいにいたから分かったのだけど、未完成ライオットのときにKYGが舞台袖からmonobrightの雄姿を携帯で撮っていた。片手には2Lペットボトルを持ち首筋に当てていた。
まだまだ興味半分の観客が多かっただろう満杯のアポロシアターだったけれど、メジャー1stリリース後に行われるだろうツアーではこのくらいのハコはソールドアウトしてしまうんだろう。
そんな確信すら抱いてしまう、ハイクオリティなライブだった。今後が楽しみすぎるバンドだ。
ここで、アポロシアターは一時封鎖の時間に。ダイアモンドホールもしばらく休憩になるし、個人的に観たいアクトまで時間があったので、ここでゆっくりと食事休憩を。
19時15分、DOES。
大分前にSTANの出るライブイベントで観たことがあったような。
とてもメロディアスでスカスカのアレンジで音もやかましくないのだけど耳に突き刺さるような鋭さを有したサウンドがかっこいい。
ボーカルはエレカシ宮本やYO-KINGのような枯れた声質をしていて、ちょっとベテラン風味。カラッとした熱っぽくないMCもロックバンドらしからぬ雰囲気でなかなか独特だった。
ここで次のアポロのライブまでの時間だけダイアモンドホールに行くことに。
会場内をフラフラしつつ、せっかくなのでTHE BACK HORNを途中から観ることに。
実のところ、ちゃんと知っている曲は多分1曲もないバンド。にもかかわらず、ステージにぐいぐい引き込まれるのだから、いいバンドなんだろう。
ボーカルの特徴的な声と世界観がばっちりとマッチした楽曲があって、それだけでこのバンドにしかできない世界があることが分かる。
フロア前方の盛り上がりがかなり凄く、ダイブも観られた。結果的になんとなく最後まで観てしまった。
20時20分ごろ、hare-brained unity。
このバンドはmonobright同様7月のSTAN出演のイベントライブで初見だったバンド。
爽やかでポップな4つ打ちバンドサウンドが心地いい。
このバンドは聴き手を限定しない音楽性が素晴らしいと思う。MCの感じからしても、邦楽ロックバンド系にいそうにない爽やかな好青年的キャラクタだし。
いくつかの曲の果てしなく飛翔していくような高揚感は得がたいものがあると思うし、何かきっかけがあれば一気に多くの人に聴かれるようになる可能性のあるバンドだと思う。
ヘアブレ終わりで一旦外に出て、すぐに戻る。
続く8ottoも噂にはよく聞きながら全然曲を聴いたことのないバンドだったのだけど、アポロに入ってすぐ、ステージセンター手前に置かれたドラムセットに驚く。その脇を固めるようにギター2人とベースが1人。
驚いた。
サウンドチェックの音だけで、もうめちゃくちゃにかっこいい。特にドラムは一音の鳴りからかっこよすぎるという、とても素晴らしいことになっている。
髭ボウズ、ロンゲ、アフロ、普通、という4人の見た目のバラバラ感も面白く、ライブ前からこれは相当素晴らしいことになるんじゃないかと期待が高まった。
21時20分ごろ、8otto。
もうなんか、1曲目の1音目から完全に持っていかれてしまった。ビリビリと耳を痺れさせるタイトなドラム、ポップに動き回るベース、必要最低限のシンプルさで絶妙に楽曲を彩るギター2本。そして、ドラムのアフロの男の冷めた低音ボイスにもの凄い熱さが垣間見えるロックボーカルとしてかっこよすぎる歌声。
音の足し引きの感覚、楽曲が放つ熱量の緩急のつけ方、いろんな要素が絶妙なバランスで優しく熱く強く軽やかに混沌としながらも突き抜けたパワーを感じさせる。
良すぎる、このバンド。
また、これ、見た目がとてもいいのだ。関西風な顔立ちのアフロドラムはクールな声に似合わず熱くはじけたパフォーマンスが面白いし、最低限ながら絶妙に駆け巡る両サイドのギター2人はロンゲと髭ボウズで対照的だし、小太りのベース(髪型は普通)はなんだかとても楽しそうに演奏するし。ステージが素晴らしく混沌として楽しそう。
完全にやられました。1回も音源聴いたことないけれど、逆にそれだからこそ確信できる。このバンドは凄すぎる。
音的にはとてもモダンな感触で、00年代のダンサブルな要素のあるロック系の音、といっていいと思うのだけど、破壊力もあるし、ポップ感も絶妙にあるそのバランス感覚が優れていると思う。言葉は微妙に日本語も聞き取れるのだけど、半分以上は英詩だろう、どちらにしろ響き重視の感が強い。
アポロ最後のアクトということで、アンコールもあり、最後までぐしゃぐしゃに盛り上がり、ライブ終了。
思わぬところで凄いものを見つけてしまった気分。
久々の超新星、面白いほど一瞬で心をつかまれて、痛快この上なかった。MCによると10月にはフルアルバムが出るもよう。絶対にチェックしなくては。
というか、後日談だけど10月なんて待ちきれず翌日には「Runnning PoP'」というe.pを購入。正直、このライブのときほどの衝撃はなかったものの、やっぱり素晴らしくいい。1曲、アレンジや楽曲の雰囲気がまんまストロークスなのがあったけれど、確実にそちら方面の音を標榜しているバンドなんだろう。
といった感じで、このイベントの中でも最も盛り上がりどころであろうダイアモンドホールの大トリPOLYSICSを観るつもりでいたのだけど、8ottoのあまりの衝撃と満足感に酔いしれ帰路につくことに。
いやー今回もRe:mixは素晴らしかった。STAN、monobright、そして8ootoと、これだけのものを一日で体験できたことがもうありえないし、それ以外にも普段観に行かないバンドたちのライブを次々に観ることができるのも嬉しい。たくさんのバンドのライブを観ることで、自分がどんな音に反応し、どんなバンドには耳を塞いでしまうのか、もの凄く分かってしまった。
この地方の数少ない鉄板の素敵ライブイベントとして、来年もぜひ開催を期待したい。
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Re:mix 2007 その1
http://kngall.exblog.jp/7353294/
2007-08-26T22:56:01+09:00
2007-08-26T22:56:00+09:00
2007-08-26T22:56:00+09:00
kngordinaries
ライブ
残暑厳しすぎる中、東海地方の数少ない夏のイベントライブへと足を運ぶ。
住まいから会場がかなり近いため、ゆっくりと準備をしていたら逆に出遅れてしまい、開演の15時を過ぎて会場に到着。
ダイアモンドホール入場時にリストバンドを付けてもらい入場。
フライヤーに目を通すも、特にSTANの最新情報はなし(←期待しすぎ)
ライブハウスの中からはすでに最初のバンドの音が響いていた。
15時過ぎ、VOLA & THE ORIENTAL MACHINE。
夜まで続くイベントで平日の昼間の一組目ということで、観客はまだ少ないかと思って入ってみると、意外とすでに大入りだった。10代も多いようで、全体的に年齢層が低い印象。
このバンドは名前は知っているものの音を聴くのは完全に初めてだった。
超縦ノリの性急なビートがたたみ掛けるように次々に繰り出されていく。フジファブリックの一部のダンスナンバーや、SPARTA LOCALSとかの感じと近いかなと。
ボーカルもスティックを持って、シンバルをバシバシ叩いていた。縦ノリのビート感はとても和風な印象なのだけど、どことなくクラブ的なテイストもあって、なかなかおもしろかった。
VOLAが終わり、ダイアモンドホール横の休憩&物販スペースを探索してみる。いつも思うけれど、POLYSICSのグッズはとても力が入っていて普通にモノとして欲しくなる感じだ。
うっかりタオルを持ってきていないことに気付き、今後のライブを考えてRe:mixのイベントタオルを購入。
ドリンクを引き換えて会場へもどる。
15時55分、キャプテンストライダム。
次のアポロのSTANが気になりつつ少しでもキャプテンストライダムを観ていこうと、本人たちのサウンドチェックを観ながら待つ。
1曲目はいきなりトップギアでキミトベ!スカスカのバンドアンサンブルと開放的な空気感が誰も置いてかないピースフルな世界を作り出す。
「う!い!ろ!う!」
「き!し!め!ん!」
「ひ!で!よ!し!」
「と!く!が!わ!」
という独創的なコール&レスポンスも楽しい。大きな会場ほど似合うバンドだと改めて思う。
が、1曲に色んなものが詰め込まれているため、長い。もう1曲くらい聴いておきたかったけれど、この辺でダイアモンドホールをあとに。
この日初めてのアポロシアターへ。
KYG側の3列目くらいの位置に。アポロは最前のスペースが本当に狭い。
すでにメンバーがサウンドチェック中。なんか違和感があるなー、と思ってよくよく見ていてはたと気付いた。そういえばベース今西はスペインでの国際会議のため欠席でサポートでMちゃんが入ってるんだった。
確かに向かって右サイドの人物に見覚えがない。
サウンドチェックでTHE SONGなど数曲の一部を披露。普段のセッションチックなものでないのはやはりMちゃんとの呼吸合わせのためだろうと推測。てかMちゃんて誰だ。
16時30分ごろ、STAN。
1曲目はS.T.An!タイトでファンクなビートが沸々と会場の熱を上げていく最強ダンスチューン。KYGはいつも以上に冷めきった表情でつぶやくように言葉を吐き出していく。
この異常なくらいクールなサウンドと冷めた歌唱と言葉遊びがふんだんに盛り込まれた歌詞が、結果的にフロアのボルテージを上げていくこの奇妙な感じは、かなり新鮮でおもしろい。なかなかの発明だと思う。
続いてはULTRAMAGNECTICSTANS。ここのところのライブでは定番の流れでこのぶっ飛んだ自己紹介ソングへ。メンバー一人一人の紹介が歌詞になった曲なのだけど、なんとMちゃんようの歌詞も用意されていた。多少急ごしらえな感はあったけれど、なかなか嬉しいサプライズだった。
ラストは両手で文字の形を作って、
「S、T、A、N。STANまじやばい」
で、決め。
「新曲やります。まだタイトルもない曲なんですけど、大殺界!・・・ってつけようかと思ってます」
会場静笑。
「・・・俺は細木先生から金を要求されるでしょうか」
で、大殺界(仮)。スカスカのバンドサウンドにカラッとしたユーモアが乗っかったJ.DやKYGのイチゴジャムの路線の曲ではなかろうかと。そしてそれらの曲にも増してポップ。じっくり聴いたらもの凄い名曲っぽい予感。が、あっという間に終わってしまった(2分ないくらいかと)。
続いても新曲、多分7月の「Said and Done Vol.1」で披露されたアメジストだったと思われるとてもポップな1曲。
そしてしばらくの沈黙のあと、KYGが遠くを見るような目でつぶやくように言う。
「俺、戦争反対なんすよ」
で、ALL BLUES。ここまで直接的な前置きは初めてじゃなかろうか。と言ってもやっぱり直接的というほどではないバランス感がいい。
静と動が激しく交錯するドラマチックなアレンジといい、突き刺さる強いメッセージといい、恐ろしいまでの迫力だった。
「・・・まぁ、真面目な話はこれくらいにして」
と、いきなり明るいKYG。
「今回僕、このイベントで心に決めてることがありまして。―――何を心に決めてるかって言うと、POLYSICSに挨拶するってことです」
会場笑。
「去年このイベントでPOLYSICSのライブを観て・・・(いきなりテンション上がって)観た人いる?!最高だったよね!あれ、ほんと。すっげえ良くて!で、ライブ終わったあと挨拶しようと思って、俺待ってて。あの人たちってライブ終わるとあの格好じゃなくて(普通の服装に)着替えちゃうんすよね。で、俺挨拶しようって思ってたんだけど、たくさん人がいるなかで、ど、どれがPOLYSICS?みたいな。(会場爆笑) それで結局去年は挨拶できなかったんですよ」
「で、そのあとメンバーのFUMIさんと飲み会で一緒になって、『あれ、誰だか分かんないんすよねー』って、そのときのこと言ったら・・・・・そのあとなんか険悪なムードに(苦笑)」
会場笑・・い始めようとしたら唐突にLove You。ここのところのこの唐突に歌いだしてそのまま勢いに乗って突き放すように歌い逃げしていくパターンが、結構好きです。
そしてここではじまったのはパールジャム、という名らしいドラム&ベースのセッション。
ちなみにベースが変わったことによってSTANサウンドが大きく変わってしまった印象はなく、多少Mちゃんのほうが主張が弱めかなというくらいだった。パールジャムもいつもどおり。
そしてラストはTHE SONG。このバンドのグルーヴの魅力とメロディの魅力と言葉の魅力を凝縮したような珠玉の名曲は何回聴いても素晴らしい。最後はKYGもギターをMちゃんに預け、ドラムスティックを持ってどしゃめしゃにドラムを演奏。ドラムセットをKYGに占領された49はセットを飛び越えてフロントに出てシンバルを叩きまくる、というはちゃめちゃで楽しすぎる展開でライブは終了。
KYG自身はわりとシリアスなモードだったように見受けられたけれど、全体としては「I Know」以降の開かれた空気感を持っていて、とてもよい状態のように思った。
新曲「大殺界(仮)」「アメジスト(仮)」も、もちろんもうお馴染みすぎる「S.T.An」も最高だし、さらに3月のイベントライブで聴いた「多くの人たち」も忘れられないし、とにかく次の音源が楽しみでしょうがないSTANである。
「I Know」以降のライブは確実にこの高性能すぎるロックバンドの本質が変なバイアスがかからずに伝わるものになっていっていると思うし、ここからにさらに期待が高まるライブだった。
ここで一旦、外に出て、水分補給のためLAWSONへ。ここのLAWSON、今日は相当儲かってるだろうなー。ほぼRe:mixのお客さんで占領状態。
そしてすぐにアポロシアターに舞い戻る。
すでにmonobrightご一行がサウンドチェック中。
当たり前だけれど、桃野くんも静かに音を確認している。
そして全員が顔を寄せ合って少し言葉を交わしたあと、どうやらそのままライブ開始となる雰囲気へ。
長くなってきたので、この辺で次回へ続く。
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ASIAN KUNG-FU GENERATION、ニューシングル&ツアー!!チャットモンチー!他
http://kngall.exblog.jp/7335689/
2007-08-23T01:47:00+09:00
2007-08-23T01:50:20+09:00
2007-08-23T01:47:00+09:00
kngordinaries
音楽ニュース
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの1年ぶりとなる待望のニューシングルのリリースが決定しました。タイトルは「アフターダーク」、発売日は11月7日。さらに恒例の「Tour酔杯」の開催も決定。12月1日新潟PHASEを皮切りに12月19日Zepp Sapporoまで8都市9公演。各会場オープニングゲストありで、発表は9月7日とのこと。
きたー!!ついにアジカンの次の一手が聴ける。ファンクラブ、フィードバックファイル、或る街の群青までは結構リリースラッシュな感じだったのに、いきなりピタッと止って早1年、ほんとに待望。アリーナツアーもあったし、この夏も夏フェスでまくりだったとはいえ、やっぱり新作が聴きたかった。というか、アルバムはまだなのかと。普通にツアーだったらその前に出る気がするけれど、酔杯だもんな。ゴッチ日記的にも「後半戦に突入」という、今ごろかよという言葉が出てきているし。気長に待つかー。
ちなみに終戦記念日の日記では『「正しい」戦争なんてあるのだろうか。』なんて命題を出しているけれど、ほんと物事を考えてるといつもそこに行き着くんだよな。いろんなミュージシャンのブログ・日記を読んでもこの辺の感覚は個人的に一番ゴッチがしっくりきます。こういう言葉を意識的に、しかもその影響力を熟考しつつ、発信できているミュージシャンは、世の中がこんな状況になってもまだ後藤正文しかいない。あ、くるり岸田もちょっと違うベクトルだけどたまに書きますね。
チャットモンチー、2ndアルバム発売決定!!
チャットモンチーの2ndアルバムの発売が決定しました。タイトルは「生命力」、発売日は10月24日。収録曲は「シャングリラ」「女子たちに明日はない」「バスロマンス」「とび魚のバタフライ」「世界が終わる夜に」「橙」を含む全13曲。
こちらも待望。「耳鳴り」以降、より音はシンプルなバンドサウンドに変化しつつ、よりポップの破壊力も高めるという、理想的なステップを踏んできてのアルバム。楽しみです。
GRAPEVINE、ニューシングルが10月24日にリリース!
10周年だからか、今年はリリースペース早めですね。ここ数年「TBA」という書き方をよく見かけますが、何度見てもなれない。そういうタイトルかと、数秒間思ってしまう。普通に「未定」だとなにか不都合でもあるんだろうか。
いずれみんな気付くさ、これはただの日記なんだってによるとSTANは4曲録音をすませた模様。
8/24Re:mixでその曲は聴けるのか、もしくはリリースやツアーの情報が発表されたりされなかったりするのか。STANライブ自体は2ヶ月ぶりかー。そう考えるとそんなに経ってないのだけど、楽しみすぎる・・・。
奥田民生のサマーグッズが追加。
なんだろうなーと思ったら、タオルセットじゃないか!これそろそろまた欲しいと思ってたところだったんだよな(←ほぼ日常用品感覚で)。しかも今回は「ヨコヅナサッカースクール」というめちゃくちゃタイムリーなアイロニー大炸裂。さすがOT。
10月26,27,28日開催のMINAMI WHEELがまた凄いことになってます。
個人的には特に28日に参加したいです。STANとマボロシが1日で観られるというだけで贅沢すぎる。大阪かー。まあ名古屋にはRe:mixがありますよ!(強がり)
私的な用事で9月15日からの3連休に関東に行くことになったので、15日のFREENOTEワンマンに行ける!と色めき立っていたんですが、FREENOTEのオフィシャルブログ「東京ワンマン完売御礼!」て・・・。タッチの差で(泣)。
RIJF終わってからようやく購入したTRICERATOPSベストを結構聴いてます。やっぱり改めて思いますが、めちゃくちゃ曲がいい。ハイクオリティなロックンロールでありつつ超ポップ。いやほんと、RIJFでの超圧巻なステージにしても、もっともっと評価されるべきバンドではなかろうかと。
DISC1の1曲目GOING TO THE MOONからRock Music、さらにはFever、そして2020、ロケットに乗って・・・って、もうそれぞれがもの凄い強い名曲で、なおかつこれだけ音楽的に豊かなバンドもいないよなー。新曲Chewing Gumもいいし、DISC2もほんとにいい。
ちなみに、今週は和田唱が実は2年前に免許取得していたという衝撃事実も明らかになったPodcast「無修正版!トライセラトップス」。毎週爆笑に次ぐ爆笑の(誇張あり)素晴らしい番組でしたが、次週更新で最終回ということで、要チェックです。
ちなみに、上記が終わるということで、僕が定期的に聴いている唯一のPodcastとなる「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」(劇的におもしろい!)は来週からスペシャルウィークということでCKB横山剣が登場とのこと。
先週分は生粋の映画ファンである師匠が、とある巷で「巧みな脚本」とか「おもしろい!」「予測のつかないハートウォーミングな結末」などなど高評価の某カタカナ4文字邦画を、けちょんけちょんのめっためたに切りまくり、さらにラップ素人のコラムニストしまおまほ嬢に軽くSな感じでラップ指南する、という興味深すぎる内容が面白かった。この番組、おすすめです。
そんなわけで、Re:mix2007まであと2日!
RIJFと同様、今年はこちらも個人的にはラインナップがちょっと弱いんですが、とにかくSTAN!そしてmonobrightが楽しみです。あとはhare-brained unity、8otto、キャプテンストライダムがチラ見できればいいかなー。とにかくSTAN!
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ROCK IN JAPAN FES.2007 2日目 その1
http://kngall.exblog.jp/7325578/
2007-08-21T01:11:00+09:00
2007-08-24T14:18:56+09:00
2007-08-21T01:11:45+09:00
kngordinaries
ライブ
渋谷陽一の朝礼が始まる。一組目の紹介がいつになく熱っぽい。そのロックのグルーヴの本物さと凶暴な衝動を、「彼らがこの国のロックに与えた教育効果は計り知れない」という言葉で表現する。うーん、納得。
11時、The Birthday。
チバがひたちなかのステージに立つのが初めてだというんだから、多分初めて観るんだろう。なんだか全然そんな気がしないのは、彼らの演奏が音源で聴いてる時点から異様なくらいライブ感に溢れているからだろう。
全員黒の衣装に身を包み、真夏の太陽に照らされながらズッシリとヘヴィなグルーヴでロックンロールが鳴り始める。あのチバの声がマイクから放たれるのを聴くだけでちょっとゾクッとする。
別に極端にハードだったり音がでかいわけでもないのに、とても耳やかましく、ヒリヒリと焦がすような強いビートが、なんだかもう迫力勝ちだった。
The Birthdayを3曲くらい聴いてから、LAKE STAGEへ向かう。
11時50分、Super Butter Dog。
もうメンバーがステージに登場した瞬間から大歓声。LAKE STAGEびっしりの埋まり具合といい、このバンドの復活への歓喜が爆発している。
1曲目はマッケンLo。いきなり濃いい、激暑のファンクチューン!髪を紅く染めた永積くんの歌声の楽しそうなことといったらない。このドープでファンキーな音のうねりの中を水を得た魚のように泳ぎまくっている。
さらにはコミュニケーション・ブレイクダンス!!もんどりうって地団駄踏んで、泣きながら笑ってるようなせつなファンク。
日本語のチョイスといい、これだけ色濃いファンクでありながらポップな広がりを持つ高性能な楽曲といい、本当に稀有な貴重なバンドだと改めて思わされる。そりゃあ、これだけ多くの人をこれだけ踊り狂わせるわけだ。
ピースフルな空気感を持ったミディアムチューンの新曲を挟んだりしながら、ライブは後半へ。
「ここでスペシャルゲストを呼んでます!セクシーとマボロシというユニットもやっている、Mummy-D!!」
という永積くんの呼び込みでなんとMummy-Dが登場!そしてこのスペシャルなコラボレーションで日々GO GOを披露。Mummy-Dはアドリブもちらっと織り交ぜたお決まりのフローでこのバンドのファンクなグルーヴに完全に溶け込んでいた。
曲終わりでは、
「マボロシ!」「Super Butter Dog!」
とかMummy-Dと永積くんでお互いに賛美しあっていた。
「ハナレグミ!」「・・・100s!」
とか段々あまり関係ないとこまでいろいろ言っていた。
「明日、朝一からセクシーとモーニングファンクやってるんで良かったら遊びに来てください!」
と去り際に自らの宣伝もかかさないMummy-D。ちなみにセクシーとはSBDのギタリストであり、マボロシの片腕竹内朋康の通称です。
そしてラストチューンはセ・ツ・ナ。とにかくどこまでもステージ上のメンバーが楽しくてしょうがないといった風情なのが印象的だった。
文句なし。最高のライブだった。
濃いいファンクでありながら、とても間口の広い腰にくるライブ空間。
ヒップホップのライムスターのメンバーは飛び入りするし、100sのメンバーはいるし、ボーカルはハナレグミだし、ギターは新感覚のミクスチャーユニット・マボロシのメンバーだし。
音楽のいろんな面白味、旨味ををぎゅぎゅっと凝縮して放射するような、素敵ライブだった。
SBDライブの興奮も冷めやらぬまま、続いてはSOUND OF FORESTへ移動。
ちょうど木陰に入る涼しいポジションを確保し、ライブ開始を待つ。
12時40分ごろ、SPECIAL OTHERS。
STARではじまった瞬間、会場全体の盛り上がりが凄い。インストバンドだし、音もそんなに勢いや熱があるわけじゃないので、もっとゆったりとした感じの盛り上がりかと勝手に予想していたけれど、いい意味で裏切られた。
絶妙なあうんの呼吸を感じるアンサンブルと、一気に熱を上げる決めポイントの緩急のつけ方がとても心地いい。
キラキラとした音の粒を振りまくキーボードが暑い夏の野外に涼しげな風を吹かせる。
後半はAIMSなどキラーチューンを織り交ぜてさらに盛り上がっていった。スカパラとかの享楽的な感じではないけれど、気持ちのいい盛り上がりを見せるインストバンドだった。
ここからしばらく休憩。
ゆっくりのんびりと木陰で過ごす。
長年のブログ仲間の方とつながりにくい携帯でなんとか連絡を取り合い、会っていろいろとお話する。STANのメンバーについていろいろと裏話がとてもとても興味深かった(謎)。
食事も取りつつまったりしていると続いてのお目当ての時間がきて、WING TENTへ。
14時50分ごろ、monobright。
若者の苦悩と衝動の叫びとしての真っ当に素晴らしいロックを鳴らしながら、珍妙なキャラクタで笑わせまくるライブを一度観たときから、またもう一度ライブを観たくてしょうがなかったバンド。
登場から異常なハイテンションでボーカル桃野が観客を煽る。
「もうね!全部出すしかないんですよ!全部出してね、もう・・・死にます!今日が命日です!」
などなど倒錯してるというか、混乱してるというか、わけの分からなさが相変わらず凄いのだけど、その一つ一つが決めポーズというか、冷静な判断の中で一枚ずつきられる手札のようだった。テンパっているかのように見せるのが芸風である爆笑問題太田光を思わせる。
この圧倒的にグルーヴを熟知したアンサンブルと、いちいち綺麗にツボをつきながら衝動を音に変換する巧みなテクニック、しなやかなポップ感。このバンドに強く感じるのはそのつんのめったライブスタイルとはカードの裏表のように存在する知性だ。クレバー過ぎてストレンジ。
そして、そんな全体のバンド感や、世の中への打って出方は凄く素晴らしいのだけど、まだ決定的な1曲がないような気がする。バンドの面白さを超える圧倒的な1曲がまだないし、でも絶対鳴らせるバンドだと思うので、そのときが楽しみでしょうがない。しかもそれがどんな曲かは想像もつかないところが、またいい。
といった感じでなんとなくまったりと過ぎていった2日目前半。ここからは怒涛の後半へ。続く。
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夕凪の街 桜の国
http://kngall.exblog.jp/7313544/
2007-08-18T21:09:00+09:00
2007-08-25T15:16:07+09:00
2007-08-18T21:09:50+09:00
kngordinaries
映画、ドラマ
物語が持つ力、というものに改めて驚かされるともに、その力によって新たな風景を見ることができたことに、感謝したいと思った。
原爆という深く重いテーマをこんな描き方をした作品を他に知らない。
こんなにも普通の人たちを、しかもメインの主人公に現代を生きる20代女性を配して、美しい街並みや微笑ましい恋や暖かい家族を描きながら、強く強く原爆というとてつもなく残酷で陰惨な現実とそれが今現在も連綿と続いているというリアルな実感を感じさせるとは。
正直なところ、僕にとって原爆とは対岸の火事だった。無関心であったかもしれない。
いやほんとにぶっちゃけてしまえば、なんとなくあまり関わりたくなかったし、ある程度学校やテレビで嫌でも目に入るもの以外まで知りたいとは思わなかった。
とにかく陰惨で残酷でそして歴史上の出来事という印象だった。
そしてそんな自分に対する罪悪感もなんとなくあり、それがまたうっとうしかったのだ。とても嫌な奴だ。
でも、たった62年前なのだった。
当たり前の話、全然このあいだのことなんだった。
実家に帰ればいまだに元気に土をいじっているうちの祖父はそのころから全然生きていたのだ。彼が若かったころの話なんて、もの凄く身近で、脈打つようにリアルで、当然のごとくその深い傷跡が完治しているなんてことはありえず、いまもまだその物語にエンドロールは出ていないし、当分出ないんだ。
当たり前だろう。とんでもなく深い傷なんだから、死ぬまで、つまりこの国が終わったり、この世界が変わったり、途方もなく長い時が流れたり、そんなことになるまで消えないし消せないのだ。
ただそれだけの事実を認識することが、いままでなんでできなかったんだろう、と思ってしまう。
「どこかで、お前の住む世界はそっちじゃないとういう声がする・・・・・・。うちは、この世におってもええんじゃろうか?」
「うちは幸せになったらいけんような気がして」
「嬉しい?十三年も経ったけど、原爆を落とした人は私を見て『やった!また一人殺せた!』ってちゃんと思うてくれとる?」
「・・・・・・母さんが三十八で死んだのが、原爆のせいかどうか誰も教えてはくれなかったよ。おばあちゃんが八十で死んだ時は原爆のせいでなんて言う人はもういなかったよ。なのに凪生もわたしもいつ原爆のせいで死んでもおかしくない人間とか決めつけられたりしてんだろうか」
「そして確かにこのふたりを選んで生まれてこようと決めたのだ」
「今年は父さんのいちばんあとまで生きてた姉ちゃんの五十回忌でな。それで姉ちゃんの知り合いに会って昔話を聞かせて貰ってたんだよ。七波はその姉ちゃんに似ている気がするよ。お前がしあわせになんなきゃ姉ちゃんが泣くよ」
この映画を観に行く予定がたってから、これまでもちょくちょく読み返していた原作をまた何度か読み返しなおした。そして映画を観た。
一つ一つの言葉に込められた想いが、時代的背景が、根深い傷跡が、原作を読んだときにもなんとなく感じられていたことが、やっと身が切り裂かれるほどリアルな情感を伴って襲ってきた。とことん鈍いな。
名演小劇場という定員が100人にも満たなそうな、立派なホームシアターに負けそうな大きさのスクリーンの劇場で観たのだけど、やはり周りには40代以上の方々が目立った。
この映画を若い人がどのように感じるか、というところに興味があったので、シネコンのスクリーンで観ればよかったかな、と観賞直前には思ったけれど、そうでもなかった。
鑑賞中、本当に何気ない昭和33年の生活を描いたシーンで、どちらかというとコミカルですらある現代の七波の父親のしぐさ一つにも、場内のすすり泣きは上映中ほぼ止まなかった。
戦後を生きる人々の心にずっしりと残る罪悪感にも似た重く暗い感情、60年以上の月日が流れても強く熱い廃れない想いと願い、その世代の誰もが生々しくあるのだ。ずーっとそこにあったし、片時も忘れられなかったんだ、いやでも。
その時代を思い出すだけで、深い傷を背負いながら笑顔とささやかな未来への希望を持って生きる皆実のしぐさ一つを観るだけで、これだけ感情があふれ出してしまうということ。
そんなことが手に取るように分かった。
この作品は目も耳も塞がない。心も閉ざさない。
どれだけ無関心を装っていたアホ(僕)に対しても、優しく分かりやすくとてもリアルな実感を持って、そのメッセージを伝えてくれる。
そんなこの作品に、感謝したい。
関連記事:夕凪の街 桜の国 こうの史代
このお話はまだ終わりません。
何度夕凪が終わっても
終わっていません。]]>
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